《【書籍化・コミカライズ】三食晝寢付き生活を約束してください、公爵様》2.わたしが選ばれた理由

そこでなぜわたしに白羽の矢が立ったのか、だけど、単純にわたしが公爵様にあまり興味を持っていなかったからだそうだ。

単純な理由でどうもありがとうございます。

はっきり言えば、わたしに対してすごく失禮な話だったけど、わたしにも利があると思ってこの話をけた。

家が借金まみれとか、どっかの変態爺に嫁がされるとか、そういう事ではないけど、家族仲は良好とは言い難い上、立場も微妙な家からさっさと離れられるのなら、とりあえず面倒な事態には多目をつぶろうと思った。

だって、このまま家にいても使い潰されて、そのうち死ぬかもしれないと本気で思っていたから。

今思うと、冷靜な判斷できていなかったなぁと思う。

様に目を付けられるのと、実家での命の保証。

どっちもどっちだけど、たぶん公爵様が皇室からは――というか皇様からは守ってくれると信じている。

なにせ、もしわたしとの結婚が破綻した場合、困る事になるのは彼も同じだから。

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まあ、ある意味運命共同だとでも思っておこう。

わたしの方が明らかに力がない共同だけど。

「なんだ?」

じーっと顔を見ていたら、結婚相手に不審気に見られた。

「いえ、別に」

わたしたちの関係は非常にドライ。

別にわたしは公爵様には何も求めていないし、公爵様もわたしに何か求められても非常に困るどころか、面倒だろう。

まあ、唯一、結婚の條件として提示した容だけはきっちり守ってもらうので、何も求めていないと言うのは、間違っているかもしれないけど。

「今日は疲れただろうから、使用人の紹介は明日にする。部屋に案しよう、リーシャ」

「お忙しい公爵様に案していただけるなんて栄です、旦那様」

一応、儀禮として微笑むが、気持ちはさっさと寢たいだった。

今日は一応初夜と言うものだけど、お互いそんな気はさらさらない。

そもそも、公爵様はわたしにとしての魅力をじていないし、自分でいうのもなんだけど、わたしので興はしなそうだ。

言っていて悲しくなるけど、今まで公爵様――今日から肩書でも旦那様になるお相手が選ぶのは、遊び慣れた人で経験富な形。

わたしはその好みに一切合致していない。

つまり、本の仮面夫婦であり、本気ですれ違い生活を送る事になる。

「ここがお前の部屋だ。何か問題があれば、使用人に言ってくれ」

「そうします」

つまり、自分はほとんどいないという意味かしらね?

それは今さらなのでどうでもいい。

ただし、この城にった瞬間からじる敵意は無視することが出來ない。

気のせいならいいのだけど、気のせいでないならぜひ対応していただきたい限りだ。

まあ、とりあえず――……

「契約はしっかり履行していただきますよ、旦那様」

「三食晝寢付き、最低限の生活――というのはこの家にいる限り絶対的に守られるので安心しろ。詳しい事は明日、朝に食堂で」

さっくりとした挨拶をわし、わたしはベッドに倒れ込む。

そう、わたしが結婚の際に提示した條件。

それが“三食晝寢付き生活と最低限の生活保障”だ。

の場にも出なくていい。

公爵夫人としての仕事も免除という好待遇。

仕事がないって素晴らしいよね!

もちろん、貴族の義務として子供を産む事は必要だけど、わたしの考えでは、たぶんそのうちどっかのに男児でも産ませてわたしの子供として育てろとか連れてきそうだ。

別にいいけど。

こちらも公爵夫人としての義務を々免除してもらっているので、それくらいはやりますよ。

特別夫にを持っていないし、でも子供は意外と好きですし。

持って育てさせていただきます――って本當に言ったら、微妙な顔をされた。

ちなみに、人も連れてきていいですよ、わたしの三食晝寢付き生活を脅かさないのなら、とも言ったら、ため息を吐かれました。

解せぬ。

「こんなのが敬する旦那様の正妻とかだったら、嘆き悲しんで、敵意持つのも仕方ないかなぁ」

一人つぶやきながら、敵意があっても関係ないと思い直す。

あれだけ魅力たっぷり気マックスなご主人さまのお相手になる人間が、筋はともかく、見栄え的に全く釣り合いの取れていない人間なら、多思うところもあるだろうし、寛大に無視しよう。

とりあえず、ここでのわたしは何もしなくていい事になっているし、とにかく三食晝寢付きの墮落生活を楽しもうと、最上級ともいえる安眠道に頬ずりする。

「ふふふ……やっと、やっと手にれたわ! わたしの平穏を!!」

わたしは淑にあるまじきはしたなさで、一人になった部屋で力の限りガッツポーズをして、ふかふかのベッドをゴロゴロ転げまわった。

ある程度満足すると、寢る前にお風呂にりたくて使用人を呼んだ。

ゆっくりお湯につかり、そして七年ぶりに平穏でストレスをじない満足いく睡眠を貪ることになった。

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