《【書籍化・コミカライズ】誰にもされなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺されていました〜【二章完】》第46話 ローガン様とお買い
「はわああ……」
ローガンと一緒にやってきたドレスショップ。
目の前に広がる景に、アメリアは嘆の聲をらした。
「これ、全部ドレスですか……!?」
「そりゃ、ドレスショップなんだから當たり前だろう」
「す、凄いです……!!」
今まで著てきたドレスはなんだったのかと思うくらい、眩く輝くドレスたちにアメリアの足がふらふら〜っと引き寄せられる。
しばらくアメリアは店のドレスを見て回った。
綺麗な花の裝飾のついたピンクのドレスに目を輝かせたり、裝飾だらけのギラッギラしたドレスに目をパチクリさせたり、元がやけにはだけたキャミ系のドレスに赤面したり。
そんな様子を、ローガンは珍しい生きを観察するように眺めている。
一通りうろうろしたあと、アメリアがローガンの元に戻ってきた。
心なしかしょんぼりしているように見えた。
「気にったドレスは見つかったか?」
「正直なところ……どれを選ぶべきなのかさっぱり見當もつきません……」
今までボロ雑巾のようなお下がりドレスしか與えられなかったアメリアに、ファッションセンスなどあろうはずもない。
「そう落ち込むことではない。わからないことは専門の者に聞けばいいのだ」
ローガンが控えめに手をあげると、店員さんが慣れた作でやってくる。
「彼の、茶會用のドレスを見繕ってくれ」
「かしこまりました。まず味ですが、基本的には髪のと合わせるのがオーソドックスでして。お客様の髪はしい赤をしてらっしゃるので、ドレスも赤系統で統一するのも良いですが、赤はが強いので……あまり派手さは好まれないようでしたら、青や水のドレスも良いかもしれません。それから裝飾についてですが……」
しい赤、と評されて後半部分全く頭にってこなかった。
本人はあまり自覚をしていない変化だったが、へルンベルク家に來てからというもの、毎日しっかりシャンプーで髪を洗っているため、當初とは比べにならないほどアメリアの赤髪は輝きと艶を取り戻していた。
「……と、ざっくりとこんなじでしょうか」
「だ、そうだが。どうだ?」
「えっ、あっ、えっと……」
斷片的に話を取りこぼしていたのもあるが、やはり考えても選択肢が多くてなかなか決められない。
うんうんと考えるも、このままでは全て「お任せで」と言ってしまいそうだ。
「ローガン様は……どう思われますか?」
助けを求めるように、尋ねる。
「ふむ、そうだな」
ローガンが顎に指を添えて、アメリアを見ながら言う。
「確かに髪に合わせるとなると赤のドレスが良いと思うが、やはり派手過ぎるな。茶會という場所も場所だし、何よりも君の柄に合っていないだろう」
「そうですね、派手過ぎなのはちょっと……とは思います」
「なら、青か水のドレスで、裝飾も控えめなものが良いと思う」
「なるほど……!! 確かに、私もそう思います」
「完全に俺が選んでいるみたいになっているが……良いのか?」
「良いんです」
アメリアののあたりに溫かいものが燈る。
「ローガン様が選んでくれたものだから、良いんです」
自分の容貌や格をしっかりと考えた上で選んでくれたということに、アメリアは嬉しくなった。
くしゃりとはにかむアメリアを見て、ローガンは微かに視線を逸らした。
「……そうか。では、その方向で見繕ってくれ」
「かしこまりました」
店員は恭しく頭を下げてドレスを選びに行った。
「別にそっちのドレスでもいいがな?」
ローガンが指さす方向には、先程アメリアが赤面した元がナイスなキャミソールタイプのドレスがあった。
「も、もうっ、揶揄わないでください」
「はは、すまんすまん。反応が面白くてな」
ぽんぽんと、ローガンがアメリアの頭をでる。
それだけで、アメリアはころりと許してしまうのであった。
それから店員が持ってきたドレスを実際に試著し、アメリアは「これがいいです……!!」と即決。
「茶會のドレスは決まったな」
「はい、ありがとうございます。大切に、著ます……」
わかりやすく表に喜を浮かべながらアメリアは言う。
「次は普段著のドレスを選ばないとな」
「えっ、普段著……?」
「當たり前だろう。いつまでそのドレスを著続けるんだ。この際だから、普段著から外出著、そして公の場でのドレスと、何著か購しておく」
なんでもない風に言うローガンに、アメリアは腰を抜かしそうになる。
(確か……ドレス一著だけでも相當なお値段だったような……)
改めて、公爵様ってすごいとアメリアは思うのであった。
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