《【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜》17 張?
人の下の名前は基本主人公以外、カタカナで書くことにしましたので変更します。
考えずにUターンすればよかったかね…。
まあお互い見えるくらいに近づいてるしね。そりゃここにいたら見つかるよね。でもあっちから聲をかけてきたならもう逃げることもないだろう。
普通に會話できる距離に近づいていく。野暮ったいじの服を著ている黒髪の可らしいじのだ。
「あ、はい。どうされました?」
「え?あの、ここらへんは危ないですよ!」
「なにかありましたか?」
「あの、えと、危ないんです!」
「なにかありましたか?」
「襲われたんです!それで、わ、私逃げてきて…」
同じセリフを言われたので同じセリフを返してみた。
ところで襲われたって、人間に?魔に?一人で逃げてきたって…男に襲われて逃げてきたのか、魔に襲われて逃げてきたのかどっちか判斷がつかないよな。まあ魔だろうけど。
「それは狼とか蛇とかですか?」
「大きな猿です!」
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殘念ハズレ。男でも狼でも蛇でもなく、猿だった。
あれ?でも猿って川にいた時にハクたちが見つけてたけど、敵意はないから問題ないって判斷したんだよな?
人間を襲うような魔だったの?
「できれば詳しく教えてください。それともうし落ち著いて」
恐慌狀態ってわけではないけどなんかテンパってるじ?焦ってるじか?まあ俺も知らないとの會話だから張はしているが。
「す、すみません。私、友達と登山に來たんですけど、登る前に突然木とか草が地面から生えてきて、道路とか建とかも崩れちゃってて、さっきまで見えてたとこが全て森になってて、攜帯も使えないんです!
それで友達と近くにいた人と一緒に森から出て警察に行こうってなったんですけど…何時間経っても森から出られないし、あったはずの建や飲食店とかもなくなってて…そしたら猿が何匹も現れて逃げてたらみんなとはぐれちゃってて……」
おー。パニックになって説明できるのか心配だったが、ちゃんと説明になってる。まあすごく俯いて矢継ぎ早の説明だったが。
息継ぎもほとんどしないでの説明ありがとう。俺もそんな大事なことになってるとは思わなかったよ。
寢てたからね!
それにしても登山か。し野暮ったいと思ったが登山服ってことなら納得だ。
「説明ありがとう。それは大変だったな」
「あなたは…あ、お名前…。私は齋藤です」
「中野だ」
「よろしくお願いします」
あ、口調が素になっちゃったわ。何も突っ込まれないし、上司でも先輩でもないしな。まあいいか。
「あ!そうじゃなくて中野さんはスーツでこんな山の中になんでいるんですか⁉︎」
「うん、し複雑な事でね」
「そ、そうなんですか」
寢て、起きて、レベル上げをしていた。
レベル上げのあたりが複雑な事になるよね?きっと。
説明するの面倒なんだよ。
あとスーツだけど、ジャケット著てないしワイシャツも裾出してるから、スーツ著た社會人ってより制服を著崩しただらしのない學生みたいな見た目ですが。
「ああ。それで、街の方角はわかるから森を出るまで送って行こうか?」
「本當ですか!?あ、でも友達を探しに行きたいです…。」
また俯いちゃった。どうするかなー。ハクたち連れてくる?そうすれば人の匂いくらいすぐ見つけられるとは思うが。
「うーん。そういえば足を引きずっていなかったか?」
「あ、はい。逃げてる時に足首捻っちゃって…」
「だとしたら友達探すのも一苦労だろう。どこか安全な場所で待っててくれれば俺がさがしてあげてもいいんだが。難しいか」
そこまでする義理はないのだが、々知らない話が聞けそうだしな。
「なら私はここで待ってるので友達のことお願いしていいですか⁉︎」
「いや足引きずってる人を放置してはいけないだろう」
「でも…!」
「なら條件があるが探してあげてもいい」
「は、はい!なんでしょうか⁉︎お金はあまりありませんが…」
「あー、いや、そうじゃなくてだな」
やべ。言い方悪かったな。もっと変な意味で捉えられてもおかしくない言い方だったな。
「安全は保証するからここら辺で待っててくれて構わない。ただなにも聞かないで探ったりもしないでほしい」
「ど、どういうことでしょうか?」
「ここに猿だのなんだのが來ないようにしとくし、お友達も探してあげるから何も突っ込まないでくれってことだな」
「よ、よくわかりませんけど…。わかりました!」
納得するのね。自分で言っておいてなんだが、俺だったら怪しくて信じないけどな!
「じゃあ…あそこの大きめの倒木にでも腰掛けて待っていてくれ。腐ったりしてなさそうだし蟲とかもそんないないだろう」
し離れたとこにあった倒木を指刺し指定する。
「はい!レジャーシートも蟲除けもあるので多分平気です!」
うん?逞しい、というかアキと同類な匂いが…。
気のせいだろう。
じゃあ一度クー太とランと合流してハクたちを呼んできてもらおう。
そのあとは、クー太だけ連れて齋藤さんの友達探しかな?ランには悪いけど今回はハクたちとここら辺の警戒をしてもらおう。
クレナイには悪いがアキの面倒はクレナイに頼んで、ハクとランはここら辺一帯にってきた魔を狩ってもらおうかな。
クレナイはアキの面倒を見つつ齋藤さんの様子見だ。
黒い蛇は下手したらハクたちが察知できない可能があるからな。クレナイが齋藤さんを見張っていれば問題ないだろう。
あ、どんな人を探すのか聞くの忘れたな。
「そうだ。友達の名前と容姿を教えてくれないか?」
「はい!私の友達で「森田ミミ」ちゃん。二十一歳の黒髪で私より短い髪型です!「高山ナオキ」さんといって、途中知り合ったし茶髪っぽい三十〜四十歳くらいの髭のはえた方です!」
30〜40って振り幅意外と大きいぞ?
まあいいか。
「了解。そういえば。登山しにきたと言っていたよな?」
「はい。そうですよ。逃げる時に大きいリュックは捨ててきちゃって腰に著けていたポーチしかありませんが…。なので小さめのレジャーシートと攜帯用の蟲除け、栄養食に貴重品。あとは飴くらいですね。
あ。飴食べます?どうぞ!塩飴ですけど」
「あ、うん。ありがとう」
やっぱりアキと同類じゃなかろうか。警戒心とか天然的な意味で。
「いや、飴はありがたく頂くが…そうじゃなくてだな。すごい今更なんだが、そして変に思うかもしれないがし聞きたいんだがいいか?」
「はい。なんでしょうか?」
変なやつだと思われないことを願おう。
「ここは何処で、なんていう山?なんだ?」
「……………え?」
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