《【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜》215 箱の中

お待たせしました…orz

えーっと。

両脇の寶箱がアイテムで青い箱が珍しい魔…だと思う。

赤い箱からは俺の嫌いな魔が出てきたし、青が珍しい魔だろう。多分。

まず、左の寶箱を開けると一枚の真っ黒い布が。

右の箱には銀の二つのリングがクロスしたような小さな腕が二つ。

……魔用だとしたらこっちの腕だよな…?

「風月。鑑定できるか?」

「うむ。……布は死神のコート。腕は防の腕だの。死神のコートの方は名前しかわからぬが、防の腕は形狀変化らしいぞ」

効果わからないのはきついな。死神のコートとか…呪われてないだろうか。この死神って、ニヒリティと同格の神なのか魔としての死神なのかわからないよな。魔としても神としても死神が存在してるのかも知らないし。

とりあえず手に持ってみるが特に何も起きないので羽織ってみる。丈は膝まであり、サイズはぴったりだ。柄は…特にないな。真っ黒だ。

「何も異常はないかの?」

「ああ。今のところは。まあ報酬って言っていたし、呪いのアイテムなんて寄越さないだろ。そんなことされたら意地でも手伝わない。というか魔族側に寢返る」

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「寢返るのは駄目ではないかの…?」

渉してみたら案外いい奴らかもしれないだろ? 俺らを放っておいてくれるなら別に敵対しなくていいし。まあそれは邪神が裏切ったら…たらればの話をしても仕方ないか。よし。腕はどうするかね」

『ご主人さま! ボクほしいー!』

『クー太にあげるなら私もしい!』

クー太とランか。まあ一番初めに仲間になった二匹だし、あげるならこの二匹からか。

「皆、それでいいか?」

全員頷き、了承してくれた。

左手を挙げるクー太と右手を挙げるラン。

挙げた腕に著けろってことか。

腕に嵌めた瞬間、腕が変形し始める。

クロスした形の腕はそのまま腕に沿ってびていき、まず腕を菱形の格子狀で覆った。

その後は反対の腕、、頭部と順にびていく。

腕には菱形の格子狀にリングが絡み付く。

籠手とは言えないな。という程度の防力で、お灑落な腕といったじだ。

頭部には角のような一本角が生えた帽子…いや、兜か。耳の間の僅かな部分しかないので、兜というよりも帽子っぽいが。

肩とは格子狀のものが重なって出來たからか、鱗のように見える鎧だ。尾と後ろ足、腹部は覆われていない。

「うん。いいんじゃないか? かっこいいぞ」

有名なゲームの貓の裝備っぽい。

『すごーいー! いよーこれ!』

『鱗みたいね。まあ悪くないわ』

鎧を爪で叩いているのかカンカンと音を立て、さを確かめている。

格好いいのだが…もふもふが減った。戦闘時以外では著けさせないようにしないと。

「それ戻せるか?」

『戻れー!』

『戻りなさい』

クー太とランがそういうとスルスルスルと巻き戻ししているように戻っていく。

「便利だな。戦闘時以外はその狀態にしておくんだぞ」

『わかったー』

『ゴツゴツしてて嫌なのね。わかったわ』

…ランにはバレているようだ。

「こほん。…じゃあ青い箱を開けるか」

見るじ取手はない。

一旦全員で箱から距離を置き適當な魔法を撃つと、扉が倒れる。

「何が出てくんだろうな。無條件でテイム出來るのか、それなりに屈服させないと無理なのか…。お前たちは俺の【魔圧】と【邪纏】の影響はもうほとんどけないよな?」

『うーん…これだけ近いとしつらいかもー』

『至近距離はつらいわね。でも來るとわかっていれば平気よ』

「私も事前にわかっているのなら大丈夫です」

『…みーとぅー』

『ミートゥーなの!』

クー太、ラン、ハクはいい。

だが、フェリとラック…いや。何も言うまい。拠點にいるやつの影響だろうな。これも長の一つなのだろうが、変な言葉を覚えたら嫌だな。

なんでそれを短した? といった略語とか短くしすぎて、それだけじゃなんのことかさっぱりわからないネット用語とか使い始めたら流石に嫌だな。

そんなことになったら、教えたのがメイやミミであろうが、接止命令を出すかもしれない。

そんなことを考えているうちに魔が現れた。

のそのそと現れたのは陸亀…茶い甲羅の大きなカメ。その大きさは甲羅の天辺が俺の背丈と同じくらいのカメだ。

その後に続いて出てきたのはワニ。何故カメよりもワニの方が一回り小さいんだ。という想しか出てこない。

その二匹は箱の前に並ぶとこちらをジッと見てくるだけで襲って來ないので、テイムと念じるとテイムできてしまった。

正直拍子抜けである。どれくらい戦えるのか見てからテイムしたかったな、と思うのは贅沢だろうか?

あまりにもお膳立てされ過ぎていて腑に落ちないが、テイムはする。

種族は地亀、地鰐。

どちらも二度進化した個で、それなりにスキルを持っていたが目新しいものはなかった。強いて言うなら掘りなど拠點で使えそうなスキルが嬉しいな、といったじだ。

いつもならここで名付けして、【恩寵】を使い進化、ステータスまたはスキルチェックと行くのだが…面倒なので今回は放置。

自分からこいつをテイムしたい! と思ったわけでもないし、毎度毎度【恩寵】の下りをやるのに疲れてきたと言うのが正直なところだ。

今戦力に困ってないしな。

そんなわけで、どちらもオスだったので、地亀をカメタロウ。地鰐をワニタロウと名付け…ようとして、それはどうかと思った。

皆似たり寄ったりの名付けをしているが、コイツらはきっと何匹もテイムできるような魔じゃないだろうから別の名前を考える。まあアマゾンとか元々自然かなところに行けば居るかもしれないが。

はどちらも茶だし…よし。カメはタートルだから、タート。ワニはクロコダイルだよな? クロは被るから無しとして、ダイル…かな。

雑さ加減は変わってないって?

うん。自覚はある…。だが、本人…本亀と本鰐たちは喜んでいるからいいだろう。

もし予想が外れ、次に地亀が仲間になったら? そしたらもうカメタロウ…?

…ま、まあ、どんな名前だろうが共にいる仲間ならはわくのだから良いさ。良いよな?

とにかく今はさっさと先に進もう。

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