《【書籍化】ファンタジー化した世界でテイマーやってます!〜貍が優秀です〜》218 異なる

四十六階。

あいも変わらずの大量の蟲と蟲を倒す。

蟲の種類は々だが…慣れた。まあどれもデカいからキモいのは変わらないが。

アイテムは腕二個と[龍神の靴]。

うむ。これまた真っ黒な革靴だ。いや、紐だけは白いけどな。そして、やはりサイズはピッタリ。

「説明書がしいな…。ご立派な名前が付いてるのにただの革靴ってわけ…ないよな?」

「それはないと思うのう。靴もそうだが、他のアイテムからも魔力をじるし、何かしら特殊なであるのは確実だの。それがなんなのかはわからぬが、魔力でも流してみてはどうかの?」

「風月がわからないんなら今はいいよ。一人て暇な時にでも試すか、ニヒリティに會った時にでも聞いてみるさ」

「うむ。どんなものかわかったら是非教えてもらえるかの」

「それは構わんが…そんなに期待しても大したことないかもしれないぞ?」

「それは…ないと思うが」

凄く期待した目で見てくる風月に、ニヒリティに期待しない方がいいと行ったのだが、風月の中では特殊な効果があると確信しているじだ。

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そして青い箱から出てきたのはユキヒョウのアイスレオパルドとサーバルのアイスサーバル。今回は氷系らしい。両方真っ白のせいか、大きさが同じくらいのせいかどっちもユキヒョウに見えるが…。

サクッと名前を決めて次の階へ。

名前? ルドとバルだ。単純だろう? だが、名付けの理由がわからなければ別に変な名前じゃない…はず。

四十七階。

相変わらずの蟲と蟲を狩った後は、やはり腕が二個。

そして裝飾品は[魔嫌悪の指]がっていた。

コレも風月の鑑定では名前しかわからなかった。

「なあ。コレ…著けたら俺の認識が変わって魔を嫌いになるか、魔に嫌われるとかだよな?」

とりあえず風月に相談してみる。

「ふむ…。まあ名前的にそういうじだろうのお。だが神にお主の神力や神耐を突破して、魔を嫌うように仕向ける必要はないだろう? 恐らく魔に嫌われる効果だと思うの」

「コレつけたらお前らに嫌われるとか…?」

「うーむ…」

嫌な予想が浮かび風月に聞いてみるが風月は首を傾げる。そしてしばらく腕を組みつつ悩む。そして結論が出たのか組んでいた俺を見て肩を竦めた。

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「わからぬ。結局、鑑定でわからないならただの推測にしかならないからのう…。推測でいいなら話すが?」

「推測でいいから頼む」

「うむ。と言ってもそう複雑なことではないがのう。それを…つまり神が用意したアイテムをに著けることによって配下の魔に嫌われてしまったらお主はどうする?」

「とりあえず指を壊した上で邪神討伐だな」

「うむ。そうなるだろう? お主の助力を頼む神がわざわざそんなことせぬと思うぞ? だから単に野生の魔に嫌われる、もしくはテイム出來ない狀況になると言ったところかの」

「それだって特に俺にメリットはないが?」

「ふむ。例えばお主がテイムする気のない、テイムするのが面倒になっている時に使うとかかの? まあ他にはそれを著けることによって野生の魔が寄り付かなくなる。もしくは逆にお主が狙われる様になって周りの者の安全とレベル上げの効率が上がるとかかの?」

あー。魔避け。もしくは俺にターゲットが集まるってことか。もしそういう効果なら悪くないな。

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「まあ萬が一があるし今試すのはやめておくか。お前たちを遠ざけた上で、適當な魔をテイムした後に嵌めてみるよ。それでテイムした魔に嫌われなきゃ良し。嫌われても外せば戻るならまあ許す。外しても嫌われたままの様な効果なら邪神討伐で」

「う、うむ。討伐することにならないことを祈るとするかの」

まあにつけた瞬間、離れていてもクー太達配下全員に嫌われる。なんてことにでもならない限り討伐はやめておくが。

そして青の箱からは全真っ黒のミミズクのリカナザンスミミズク。シャドーオウルのウルとパッと見同じに見える。小さいし。

フクロウとミミズクって何が違うんだっけか。あと、リカナザンスってなんだ?

ミミズクと一緒に出てきたのはイヌワシの千里犬鷲。

鷹のアルファと同じくらい。翼を広げた姿は三メートル以上だ。合いは茶に部分的に白。

名前はミズクとセンリ。種族名から二文字取って名付けたかったが…ミミは被るし、ズクは呼びにくかった。犬鷲の方はイヌとかワシって普通にの名前だしなあ。そういうわけで三文字になったが、呼びやすいじの名前に決定。

四十八階

そろそろ慣れたを通り越して見飽きたヌルヌル、ウネウネしている奴らをサクッと倒す。まあサクッ、とは言っても四十一階層で出てきたやつよりは強くなっているため多時間は掛かっているが。

クー太達的には、全力でやっても即死しない相手なので見た目がキモくても割と気にっているらしい。俺は手応えがあっても気にいることはないが。

そして寶箱からは[魔好の指]が出てきた。[魔嫌悪の指]と真逆の効果だろうな。今試す気にはならないけど。

そして青の箱からはトラとライオン。大きさは…ハクや鷲獅子のリーフ、先程テイムした大縞馬のシマよりかは小さいがそれなりの大きさだ。としてのライオンよりは大きいんじゃないか?

そして合いは普通の黃と黒の縞模様の虎と茶に立髪を持つオスのライオン。

ただ違うのは羽があるんだよなあ。こいつら。

コウモリみたいな羽で飛だけ白い。

種族名はウィングタイガーとウィングライオン。

…そのまんまだな。

そして名付けもそのまま…タイとライで決定だ。

……なんかこう…名付け理由には目を瞑るとして、悩んで數字絡みの名前にするよりも、パパッと決めた方がちゃんとした名前な気がする…のは気のせいだな。うん。

『ご主人さまー? 首振ってどうしたのー?』

『壊れたのかしら?』

一人でうんうん頷いているとクー太とランが顔を覗き込んできた。

「壊れてないから。ちょっと考え事をな…」

「どうせ己のネーミングセンスについて考えていたんだろう? 名付け理由さえ知らなければ悪くないと思うぞ?」

……風月は心が読めるのだろうか。

し驚いて目を見張ると風月が肩をすくめた。

「名付けた直後にどこか浸っているかのように頷いておれば察しが付くというものだ」

やれやれと肩を竦める風月。クー太とラン…他の皆はよくわかっていないのか、きょとんとしている。

いや…ハクだけは生暖かい視線を向けてきていた。

…ったく! 名付けるの大変なんだからな!?

四十九階。

慣れ親し…みたくはないが、見慣れた上に見飽きた蟲達と戦う。

なんでここまでずっと蟲なんだよな。一箇所くらいもうしテイム、というか仲間にしたいと思える様な魔を配置してくれればいいものを。

いや、テイムできなくてもいいから視覚的にもっとマシなにしろと言いたい。

目の前で毒を吐くムカデとに生えたを飛ばすイモムシ…蟲か? あとあまり大きくない…とは言っても人間大のダンゴムシの群れに向かって魔法を連発で撃つ。魔法耐が高いのかあまり効果はないけど牽制と足止めには十分だ。

そしてその間に後ろを見ると、新たに仲間にした魔たちが総出で巨大ナメクジを相手している。

風月とハクは新たに仲間にした魔達を援護している。流石に數が増えたとはいえ援護なしじゃきついからな。援護があるといっても心配になってたまに様子見しているが。

左右ではクー太とラック。ランとフェリがそれぞれペアを組んで巨大コオロギと巨大ミミズを相手にしている。

「あっちは余裕だな」

まあ一ずつだからなんとかなるだろ。

俺も目の前の群れを魔力と力を全力で使ってまで戦う気はないし、ぼちぼち數を減らしながらクー太たち待ちだ。毎回全力でやってたら長時間休憩を取る必要があるから非効率なのだ。

四十一階層からしばらくは蟲達の弱點や特を見るのに々と試したが、そのせいで休憩時間が長くなったからな…。

巨大ムカデと蟲の攻撃をわし…とは言っても蟲のはもう無いし、ムカデの腳も半分くらい潰したが。ダンゴムシを優先的に倒しているとクー太とランがやってきた。

『おまたせー!』

『もうっ! 生命力ありすぎなのよ!』

「本當にな。魔法耐高い上にが半分千切れてもくしなあ。攻撃を喰らわなくなったが面倒なことには変わりないな」

『でも遊び相手にはいいよー?』

『だからって、毎回同じってのは飽きるのよっ』

『あー…たしかにー?』

遊び相手には…まあいいだろうな。すぐ死なないし、殺しても罪悪を抱く見た目でもないから。

クー太とランの掛け合いを見ている間にラックとフェリも戻ってきた。

四十一階層以降にテイムした魔たちとハク、風月の方は…まだしかかりそうだな。ハクと風月が手をだきすぎるとあいつらのレベル上げに支障がでるかもだし、仕方ない。

「お待たせなの!」

『ん…。遅くなった…』

「構わない。じゃあこっちもサクッと終わらせようか。けど出來るだけ力は溫存な?」

「もちろんなの!」

『…ん』

力を溫存していても四匹が加勢すれば割とあっさりと片がつき、それと同時にハクたちの方も倒し終わったようだ。

「ハク。風月もお疲れ様」

『いえ、皆今まで野生で生活していたおかげか、俊敏や判斷力などは優れていましたから手はかかりませんでしたよ。ただやはり、安全を優先して遠距離攻撃に限定したせいで火力が足りないだけで』

「この階層の蟲達にもそれなら、地上に戻っても問題なさそうだな」

日が経つ毎に野生の魔も強いのが増えてるだろうし、あまりに弱いと誰かリーダー格を付き添わせるか、俺が付き添ってやらないといけないからな。それはちょっと面倒だし、問題無さそうならよかった。

そしてアイテムがっている箱からは恒例の指が二つと…悪魔っぽい尾。ぱっと見おもちゃ売り場とかにありそうなやつだが…。

「流石にこの階層でおもちゃだったらキレるかも」

まあおもちゃじゃなくても使い道がわからんが。

今まで見かけたアイテムの中で…カラフルで見栄えがいいだけの[てんとう蟲の羽]と同じレベルでわからん。

「…それはないと思うがの。名前は魔族の尾。効果は…見えたぞ」

悪魔の尾みたいなやつをりながら、これ、どうしようかと悩んでいたら風月が効果まで見えたらしい。やっぱ効果とかあんのか。

「魔力の質が魔族と同等になるらしい」

「魔力の質? 禍々しくなるとか?」

「まあそんなじだろう。後は魔族特有の魔法を使えるとかかの? いや、人間は本人の素質次第で使える魔法が変わるしあんま関係ないかの?」

「禍々しくなった魔力って戻るのか?」

「さあ…のぉ。まあ裝備品だし戻るのではないかの? 呪われているわけでは無さそうだしの」

じゃあ著けてみるか?

これなら最悪元に戻らなくても支障はないだろ。

か腰辺りに著ければいいか? 掌に斷面を押し付けてみるがくっつかないし、貍尾を変化で引っ込め、尾があった部分に押し當てると吸盤のように吸い付いた。

「お。くっ付いた。どうだ? なんか変わ…っておい」

顔を上げるとクー太が泣きそうな顔をしていた。

「いや、ランとハクにラックもかよ」

フェリもわかりにくいが涙目?

風月はドン引きしているし、その後ろの新り達は怯えてた。

そんな禍々しいのか…。

『怖くはないのー。でも魔力と尾が…』

『お揃いじゃなくなったわ! 魔力もだけど、その尾可くない!』

クー太とランは尾がお気に召さなかったのか。泣きそうになることでもないだろうに…。魔力は禍々しいのが気にらないのか? 自分じゃあよくわからん。

「じゃあハクとフェリは?」

『魔力の匂いが変わりました…。とても嫌です』

『ん…同じく…』

魔力の…匂い? ふむん? 匂い…ねえ? 魔力の質が変わると臭も変わるのか?

自分の腕を嗅いでみるが…別にいつも通りだが。

まあ魔力も見た目も不評ってことだな。

「じゃあ…風月。結局これはつけない方がいいか?」

「…まあ似合っておらんの。相手を萎させたりするには良いのではないか?」

「それならわざわざこれ使う必要はあんまじないし、お蔵りだな」

とはいえ、邪神がこの階層に無駄なを置くか…? いや、あいつならやりそうだな。

気を取り直して青い箱。

今回はなんだろうな。

「…何も出てこないぞ?」

『獣の臭いはしますが…』

狼型のハクが隣で鼻をピクピクとかす。

だが、何も現れない。ハズレ箱? 中にったことないが…覗いてみるか? 箱の中は暗闇でここからじゃ中は見えないし。

『『あっ』』

仕方ないと歩みを進めるとクー太とランが驚いたような聲をあげる。

「どうした?」

『いたー!』

『下の方! 何かいるわ!』

下?

『足元じゃないわよ! 箱の下の方! 何か出てるわよ!』

『あ…いますね』

「おったのう…臆病な格なのかのう」

ハクと風月も見つけたらしい。

「いや、どこだよ」

「ワタシも見つけたの! パンちゃんみたいな子なの!」

『警戒…してる…?』

ラックとフェリまで見つけたらしい。俺には全然わからないんだが? 僅かに臭は…じるがわからん。

「ほれ、右下…角の辺りをよく見てみるが良い」

風月にそう言われ、右下を見てみるが…あ。

「いた…な」

『でしょー?』

『あんたたちこっち來なさいよ!』

ランが足でタシッと地面を叩く。

「あ、消えた」

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