《【書籍化】『ライフでけてライフで毆る』これぞ私の必勝法》裝備の手方法と、新しい風

毎度ですが、後書きは読み飛ばしてもらって問題ありません。

今後とも宜しくお願い致します!

第二の街、聖都ドゥーバ。

アジーンでの一連の出來事から落ち著いた私は、転移裝置を使ってようやくここに來ていた。

えーっと、カナはどこかな…………

「ユーキッ!」

「わっ」

いきなり後ろから飛びつかれて、思わず倒れ込みそうに。

犯人が誰かは、言うまでもないだろう。そっと引っぺがす。

「あーーん殺生な。 冷たいなぁ」

「いきなり來られるにもなって。こちとらSTR0なんだよ」

「ウチも0やから問題ないな!」

ける側と奇襲する側は違うんですー!」

『相変わらず賑やかで草』

『ホントに仲良いよね』

『自然な距離好き』

「んーせやろ? 仲良いなんてもんちゃうからな。刎頸(ふんけい)のわりってやつや」

どうやら、カナの方のコメントも似たじみたいだね。

まるでこっちのコメントが見えているかのよう。

「まーたゲームかマンガで覚えた言葉を」

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「なっ!? なんでバレたんや」

「現代で早々聞く言葉じゃないって。最近は中國の戦國時代がブームなんだね。漫畫?」

「うぐ……正解や。めっちゃおもろい漫畫があんねん」

ふむ。今のブームは三國時代じゃなくて戦國なんだね。ちょっと興味深い。

そういえば、図書館の話題書のところ。あそこにそういうのがあったような?

「へぇ。今度探してみる。

で、それはそれとして……」

「あ、ユキ」

「ん?」

「リベンジ達、おめでとさん」

にっと笑うカナ。私も、思わず顔が綻(ほころ)んだ。

「……ん。ありがと」

『てえてえ』

『満面の笑みですわ』

『カメラさんいい仕事するw』

『カメラww』

「……さて、と。今日はどうするんや?」

「んー……特に決めてないんだよね。やりたいことある?」

「んー特にないなぁ……せや。ワールドクエスト関連もあるし、東のほう行ってみいひんか?」

ワールドクエスト関連。ああ、ゴブリンを減らした數によって楽になるとかいうアレか。

たしかに、やっておいて損は無いかも。

「おっけー。適當にゴブリン狩れば良いのかなぁ」

「わからんけど、行けるだけ突き進んだらええんちゃう?」

「そっか、それもそうだね。 行くかー」

目標が決まったので、何となく東門へ向けて歩き出す。

道すがらの話題は、勿論あのこと。

「あ、カナ。一つ聞きたいことがあるんだけど」

「ん、なんや?」

「裝備…………って、いつの間にかすっごい変わってる!?」

ふとカナを観ると、今更ながら裝備がまるっきり違うものになっていることに気がついた。

漆黒の長杖を攜え、全を包むのは黒と赤を基調としたローブ。

「ふふーん。気付くのが遅いっ」

誇らしげな顔で、くるりと回ってみせるカナ。

杖を握り締めてるのを見るじ、かなりお気にりなんだろうなぁ。

「凄いね。カッコイイ」

「せやろー?」

『カッコイイな』

『デザインがいい』

『より魔王様になってて草なんだが』

『わかるww』

『裝備までそっちの路線かww』

あーうん。わたしも、正直同じことを思った。

ま、まぁ、カナもイメージは分かった上で著込んでるだろうし、別に口を出すことでもないだろう。

むしろ、これは魔王呼びを公認したってことでは?

「それで? ユキが気になってんのはこれの手にれ方……というより、裝備の整え方やんな」

こくこくと頷いた私に、推測も一部混ざっていると前置きながらも、カナは々と教えてくれた。

まず、裝備の手方法は大きく分けて四つ。

一つ目が、現地人のお店から買う方法。

この世界では、現地人も當然のように生活し、人によっては生産を行っている。

そう言った人から裝備を買い求めるのも、一つの手だ。

二つ目、売店。

最低限のポーションや武、消耗品の類など。求めるプレイヤーが一斉に集まって混んでしまう事態を防ぐため、冒険者ギルドの前には無人の販売機が置かれているらしい。

そこはウィンドウ作のみで購を出來るので、現狀店に行くのが怖い人にも良いのだとか。

まあ、カナに言わせれば『こんなもん人が売るほうが圧倒的にええもんになるに決まってるんやから、今から売店に逃げるくらいなら頑張って馴染みの店開拓した方がええ。人付き合いってもんは大事や』だそうだが。

三つ目。プレイヤーメイド。

このゲームの遊び方は人それぞれ。中には裝備やアイテムを作るスペシャリスト……いわゆる、生産職と呼ばれる人が存在する。

流石に、今はまだ初期も初期なのでそこまで秀でた人はいないものの、最終的には現地人の職人か生産職プレイヤーに依頼をし裝備を作ってもらう流れが當然となる…………らしい。

「そして最後が……それや」

びしっと、指を指すカナ。 え、私?

「今につけとるやろ?ユニークアイテム。これは割と推測も含むというか、公式アナウンスだけで裏付けがない報も込みなんやけど」

ダンジョンの初踏破報酬や、一部ボスの初討伐報酬など、いわゆる『達者』への的な覚でユニークアイテムが用意されている。

これらは、その段階にしては一際強力な能を誇る代わりに一點限りの譲渡不可であるため、まさに一番最初にし遂げた者への報酬……というもの。

なお、ユニークアイテムが出た後は、低確率でこそあるものの劣化品が落ちるようになる。こちらは一段能が落ちる代わりに誰でも手でき、譲渡も可能になるらしい。

「ふーーん。なるほどねぇ。そう言えば、初討伐報酬って言ってたね」

なんだかんだ裝備している指を見る。

金のリングに付けられた赤い寶石がキラリとった。

「ん?その指って確か……」

「うぐっ。そうだよ! 効果ないよ! でも折角だし著けておきたいじゃん」

『www』

『かわいいかよww』

『折角のユニークアクセだもんなw』

『なお、効果量』

『0に何掛けても0です』

『ダメだツボったwwwww』

効果は無いとはいえ、せっかく初めて貰った裝備だもん。

枠圧迫するまでは著けておいたっていいでしょ!

「気持ちはわからんでもないが……かわええなぁユキは」

にまにまと笑うカナ。ふいっと顔を背けてやった。

カメラドローンがふよふよと周りを飛んでいる。

「あ、そーいえば」

東門を越えて、フィールドへ。

不意に、カナが呟いた。

「ん?」

「今日こっち來る途中な、なかなかおもろい子と出會ったで」

「へぇ」

「s2の道中で出會ってな。真っ直ぐで好持てる子やったわ。これからエリアボスにリベンジするところやー言うてな」

「カナがそう言うって珍しいね。 その言い方からすると、ソロってこと?」

「そうそう。しかもおもろいんが、私たちより小柄なで、こーーんなでっかいハンマー攜えてな。ぶんぶん振り回して敵倒していくんや。なかなか爽快やったで」

両手を広げて見せるカナ。

え、いや、そのサイズのハンマーって、それ持てるかどうかすら怪しくない? しかも、私より小柄で?

「ふふっ。気になるって顔やな。 大丈夫や。ウチの見立てが確かなら、あの子は直ぐに駆け上がってくるで。案外、明日にでも再會したりしてな」

「へぇー。カナが言うなら、間違いなさそう。 楽しみだね」

大きく頷く。

ふーん。巨大ハンマーを振り回すの子ねぇ。

ふふっ。なんか絵面想像したら笑えてきちゃった。

今更だけど、私はまだ、この世界でカナ以外のプレイヤーと全く流をしていない。

なんだろう。拠はないけど、きっと良い出會いが近いうちに起こる。 そんな気がした。

『絵面想像すると笑っちゃった』

ユキが言ってはいけないセリフ堂々のナンバーワン

指摘も、それに対するお気遣いも。全部含めて、ありがとうございます。

より読み飛ばしやすい後書きを多めに、前書きはほぼナシという方向で今後は進めていく所存です。

それ以外のスタイルは今のところ変えるつもりはありません。ご理解いただけますと幸いです。

さてさて。二章も始まり、ユキのはしゃぎっぷりも今後ますます増していくことでしょう。

誠に勝手ながら暫く想返信は控えさせていただきますが、想や読了ツイなど、本當に勵みになっております。ありがとうございます!

今後とも何卒よろしくおねがいいたします!

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