《【書籍化】『ライフでけてライフで毆る』これぞ私の必勝法》運営の方針

ドレインを多用した結果、変な稱號がについたユキ。

……まぁ、自業自得だよね。

「あっはっは。なかなかおもろいことなっとんなぁ」

「笑い事じゃないよ~もう」

不穏な稱號から逃げるようにして、ログアウトしたのはもう昨日の話。

今朝、早起きして々と用事を済ませたタイミングで、親友から電話がかかってきた。

「いやまぁ、一回使ったら生えてきた稱號なんやろ?

文言からしても、そりゃ多用したら派生してもおかしくないって」

「で、でも、みんなは大丈夫って言ってたもん!

修得してからちょこちょこ使ってる人も多いって」

「んー……新しい方の稱號の文章、言えるか?」

「えーっと。たてつづけにおこなってきたごうにより……」

「そこや」

「え?」

「立て続け。つまり、連続で使いすぎたのがトリガーちゃうか?

どーせユキのことや。10回20回連続で使い続けたんやろ?」

「……よくおわかりで」

「そりゃそーやわなぁ。普通の魔師が々な屬扱うならともかく。

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ユキの場合は、唐突に覚えた闇屬を取り憑かれたかのように連打した訳や。

……うん。當然の帰結やな」

「そんなぁ〜」

がっくしと仕草を見せると、カナがにししと笑う。

むぅ。自業自得と言われればそこまでだけどさ……!

「ま、気にするならなるべく使わんほうがええやろうな。

別にええんやで? このまま闇墮ちしても」

「やだー! 教會追放とかいうコメント見て怖くなった」

「それはそれで配信者としては最高のネタやん」

「そういう問題じゃないっ!」

「あっはっは!

……あ、そうや。シークレットアプデの噂、知っとるか?」

しーくれっと?

全く心當たりがなく、首を傾げる。

「パッチノートには載ってなかったんやけどな。

どうもこれまでと違って、アプデ明けてから技能や稱號の修得タイミングに制限がなくなったみたいなんや」

「……どういうこと?」

「これまでやと、レベルアップも技能修得やらも、全部戦闘の合間……戦いが終わったってタイミングでしか起こらんかったやろ?

それが、どうもいつでも起こるようになったみたいでな。

流石にレベルアップは聞いたことないけど、技能や稱號は戦闘中にについたって報告がちらほら上がっとる」

なるほどねぇ。

確かに、これまでキリ良いタイミングでしか取得は無かった。

まぁ、だからこそ盛大に水を差されたり逆に盛り上がったりしてたわけだけれど……

「まぁ、多は驚くかもってじやけど、そこまで大した変更點では無いわな」

「そうだね。プラスかマイナスで言えば、戦闘中でもなにか突破口が得られるかもしれないって點でプラスだし。

……私の場合、戦闘中にズッコケさせられるってことになりそうだけど」

「……ユキはほんまに持っとるからなぁ。

運営が逐一見てるんちゃうかって絶妙なタイミングでスキルや稱號が生えてくる。

毎度、それが面白いんやけども」

やられる側としてはたまったものじゃないけどね!

……まぁ、それで配信が盛り上がっている面があるのは否定しないけどさ。

「盛り上がると言えば、昨日の22時くらいに運営から聲明出たんやけど、それはもう知っとる?」

「あー、昨日落ちてからは全然ってないんだよね。何かあったの?」

メンテナンス明けだし、アップデート関連のことだろうか?

合で急メンテとかだと嫌だなぁ。

「ああ、バグとかでは無くてな。

…………ユニーク関連や」

「ほう?」

「ユキ自の放送にもチラホラあったやろ? ユニークスキルや裝備への妬み僻みの類」

「んーまぁ、そんなに目立つ程ではなかったけど、多あった気はするね」

普段から、コメントを全て拾えている訳では無い。

大量に投げてくれるコメントの中から、はっきり意識して視界が拾うのなんてごく一部。

そこから反応するものなんて、さらに限られちゃう。

言われてみれば、プレイスタイルへの批判……指示? まぁ、そういう類のコメントとかも、存在はした気がする。

そんなもの、意識せずとも見流しちゃうんだけどね。

「まー基本的にウチらの配信は平和そのものやからな。

反面ってわけじゃないけど、公式にはちらほらクレームも飛んどるみたいやで」

曰く、

『ユニークアイテムなんて、ゲームバランスを崩す』

『MMOにおいて唯一のものなんておかしい』

『一部プレイヤーへのえこひいきが激しい』

んーー。

その主張も、百パーセント理解出來ないって訳でもないけど……。

「正直、そのへんどうなんだろ。

キャッチコピーとか昨日のアプデとか見る限り、ユニーク寧ろガンガン増やしていきそうだけど」

「それについて、運営がついにハッキリと聲明を出したってわけや」

「ほほう」

「『Infinite Creationは、もう一つの世界。

仮に異世界が現実に存在したとして、そこで第二の人生があったとして。

ゲームバランス、平等なんて言葉が貴方がたを護ってくれますか』

……昨日の22時、公式サイトに出された聲明や」

「……えぇ。それはまた」

「當然、賛否両論やな。まーどっちかというと肯定的なモンは意見なんてわざわざ出さへんから、批判殺到って言えるかも」

「……まぁ、そりゃ、そこまではっきり言っちゃうとねぇ」

「ウチはな、おもろいと思う。

こんな一部に喧嘩売るようなスタイルでええんかって思いはあるけども、それだけ自信があるんやろ。

実際、現地人はみんなリアルで、話すだけでも楽しいし、ゲームそのものも自由満載ってじで楽しいしな」

カナの言葉に、私もちょっと考えてみる。

確かに、あの世界は面白い。勿論、ひょんなことから個溢れる職になっちゃって、想像の100倍上手くいっているってのもあるけど。

グレゴールさんや、薬屋のおばあちゃん。深く関わった人はみんな活き活きとしてたし、多分ほかの人たちもそんなじなんだろう。

運営さんのスタイルも面白いよね。メンテナンスみたいな止むを得ない必要最小限のことを除いて、あそこはあくまでもう一つの世界なんだと。

「……私も、より一層もっと遊んでいきたくなったかも」

これからのアップデート容も、どんどん世界のリアリティと自由度を高めていく方向になるのかな。

うん、楽しみだ。

「……おっと、そろそろ時間か?」

カナの言葉に時計を見る。時刻は午前9時50分といったところ。

「……ほんとだ。じゃあ、話はここまでだね」

「イベント當日での新裝お披目、楽しみにしとるで!」

そう。新裝備。

この3日間もあまりに濃かったから忘れそうになっているかもしれないけど、今日はついに納品の日だ。

フレイさんからも、満足いくモノが仕上がったという報告はけているから、本當に楽しみ。

さーて。待の新裝備、一どんなじになっているのかな!

遅くなってしまい申し訳ありません! シンプルに調子が悪かった。

次は手こずると思います。何故かって裝の説明が絶的に苦手だからだよ!!!ヘルプミー!

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