《【書籍化】『ライフでけてライフで毆る』これぞ私の必勝法》イベントスタート

なんかよくわからんけど、イベントで公式に紹介され、急増した視聴者。

いつものじゃれ合いを経て、概ね好意的にれられた。

これらはすべて計算どおりだとのたまうユキでありました(噓つけ)

「……コホン。と、とりあえず、気を取り直してイベントに向き合っていくよー」

イベントの始まりとしてはあんまりなスタートとなった訳だけれど、切り替えよう。

いつまでもグダっていてもしょうがないからね。

気合いをれ直していると、不意にひとつのコメントが目に止まった。

「『結局ステータスはどうなった』……んーとそうだね。今のHPはこんなじ」

◆◆◆◆◆◆◆◆

名前:ユキ

職業:聖

レベル:30

HP:10647

MP:0

◆◆◆◆◆◆◆◆

ひょいっと見せた私のステータス欄に、コメント欄がまた一気に盛り上がる。

ふふふ。レベル30に制限されてなお5桁を維持できたのは、大きなインパクトになったみたいだね。

裝備によるVITの増加が本當にありがたい。レベル30としてのVITは、600に屆かないといったところ。

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あ、因みにだけど、本來のステータスだとHPは15000も超えたよ。凄いでしょ。

「『方針』んー……方針かぁ。どうしようかな。

みんなはどうしてしいとかある?」

『生存優先で』

『殲滅』

『殲滅』

『毆り込み』

『徹底攻撃』

『芋無し』

『ひたすら攻める』

『キルポ稼ごう』

『お ま え ら』

『古參勢の連攜がひどい』

『HP極振りだよな……?』

『耐久特化に攻めさせるのかww』

『え、この人HP極じゃないの?』

『そうだぞ』

『そうだぞ』

『大丈夫。HP特化の攻撃力特化だから』

凄く活気付いてしまったコメント欄を、なんとか目で追っていく。

これはあれだね。見事に、ご新規さんかそうでないかで分かれてるね。

「あー……なんて言えば良いかな。攻めるってことに関してなら、充分可能だと思うよ。

ただ、保(も)たない気がするんだよねー」

『ええ……』

『可能なのか』

『凄サマだからね』

『凄は有數のアタッカー』

『バトロワだとHP持たんかー』

『一人倒すごとにHPかなり使うもんねw』

『アイテムとか落ちてるんちゃうの?』

『アイテム次第か』

「そっか、アイテムか!」

今回のレギュレーションでは、裝備品と一部のアイテム(矢とか)以外は全面的に持ち込みを止されている。

回復や多戦闘が有利になるアイテムなど、消耗品の類は全てフィールドの探索によって手することが出來る……らしい。

まぁつまり、ポーションさえ見つけることが出來れば。

「ガンガン攻めていって良いってわけか。

それになにより、數が減るすなわち私の順位が上がるってことだもんね」

それにそう言えば、撃破數でもランキング報酬が出るんだっけ。

うん。それならそっちも目指してみても良いかも?

そもそも、篭もり気味に戦うなんてに合わないしね。

さーちあんどですとろい。ガンガン(ビーム撃って)いこうぜ!!

『脳筋の顔』

『凄サマの顔になった』

『これはやらかしますわ』

『[朗報]神回確定』

『目に見えて張り切ってて草』

やらかさんわ!!

見ておれ。これから私の快進撃が…………お?

気合いをれて進み出そうとした瞬間だった。

遠目に、小さな影が見える。巖をゆっくりと、警戒するように進んでいるのは、間違いなくプレイヤー……參加者だ。

剣と盾を構えている……オーソドックスな戦士スタイルってやつかな。

「む、剣士か。そんな重裝備ってじはしないし……10%くらいかな?」

ある程度まで近づかないと、意識しても相手の職業やレベルは表示されない。

だから、威力は本當になんとなく。まぁ、これでも過剰くらいだろう。

不安があるとすれば、事前に察知して避けられることだけど……

うん。問題ないね。

充填している間に、向こうも気付いたらしい。

盾を前面に構えて、じわじわと距離を詰め始める。

顔がはっきりとみえたあたりで、一気に駆け出した。

私の裝備からみて、先手必勝と判斷したかな。

けどそれは、甘いと言わざるをえないねっ!

「【発(ショット)】!!」

10秒ちょっとの充填を経て、私からの一撃が放たれる。

剣士さんは迫りくる弾を冷靜に盾でけ止めようとして──そのまま、呑み込まれて姿を消した。

「よし。まずは一人!」

『ひぃ』

『ひえー』

『やっぱりえげつなすぎる』

『悲報 対人でも凄

『これは反則w』

『何が起きた???』

一人を倒したことで、視界の右端に1という數字が表示され始めた。

なるほどね。ここでキル數を確認できるってわけか。

さっきも言ったけど、撃破數でもランキングは集計されるから……こっちも順位以上に大切。

「えっと、これが基本的な私のスタイルかな。

HPの一部を消費して、それを攻撃力に変えるってじ。一割くらい私のHPも減っているでしょ?」

初見さんも多いから。改めて説明というか、解説を挾みつつ。

私は次のえもn……プレイヤーさんを探しに向かう。

「報酬が出るのって、生き殘れたかどうかとあと撃破數の2つだっけ?」

『最終スコアランキングもあるよ』

『キル數が多いほど上位な、撃破數ランキング』

『生存ランキングは、一番最後まで生き殘った人から順番に順位付け』

『撃破數から、生存順位を基に加算された最終スコアによるランキングもある』

『最終ランキングが一番重要とかなんとか』

「……あ、そうだね、もちろん覚えてたよ! さいしゅうらんきんぐ!」

『噓だな』

『わかりやすすぎる』

『これはひどい』

『どーせあれだぞ。最後まで生き殘ってたら最終ランキングも上がるでしょってノリで説明読み飛ばしてたやつだぞ』

『めっちゃありそうw』

「ち、違うし!!」

『???』

『ほんとかな??』

『話しながら一人消すんじゃないw』

『作業のように2キルwww』

『最終スコアに加算されるポイント言ってみ??』

……まあ、サクっと倒せちゃうもんは仕方ないよね。

今度は魔法使い風の裝備だったから、7%くらいにしてみた。

「え、えーと……あ、ポーションめっけ」

『逃げるなw』

『おい(』

骨にカメラの方を見ようとしないのほんと草』

『なんでこの人カメラとバトってるのww』

『なんとかして正面の視界にり込むカメラVS意地でもカメラを見ようとしない

『ユキのカメラはマジで優秀なんよ』

『おいまた戦士が一人犠牲になったぞ』

『四人分の消耗がポーション一つで回復されて笑う』

「あーもうっ! 近いっ!」

びしっと、しつこく近寄ってきたところを軽く小突く。

くるんと回ったカメラさんは、し離れたところで落ち著いた。

「……四キル、生存人數100人以上」

何気なく、視界の片隅に表示されている報を読み上げる。

視聴者さんたちに確認してみたところ、順位でポイントがつくのは100位から。

そこから、21位までが3點、11位までが5點。6位までが10點で、5.4位が20點。あとは順番に30、50、100という要領で加點されていくみたい。

これってどうなんだろう。結構參加者いるっぽいし、やっぱり上位を取るには撃破數も稼いでいかないとダメかな?

當然ながら、ゲームはまだまだ始まったばかり。

さーて。目標はでっかく、5位以20キルでやってみましょうか!

(當然ながら、このゲームでは20キルを取っても骸骨が積み重なるバッチは手にりません)

遅くなって申し訳有りません。

2日間に合わなかったので開き直って修正なり加筆なりしてました(おい

來週は戦闘の予定。

ただし、ユキがいつも予想不可能な行しだすので予定は未定とも言う。

これからものんびり進めていくのでよろしくね!

※総合35000突破本當にありがとうございます。

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