《【書籍化&コミカライズ】偽聖げられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【本編完結】》32話 子供の躾

本當は今すぐにでもロゼルトの顔がみたいのに。

リシェルは扉を開けられないでいた。

扉の向こうにロゼルトがいる。

きっと彼ならめてくれるだろう。

でも、その言葉は本當なのだろうか。

もしリンゼみたいに本當は私の事が嫌いだったら?

ずっとリンゼの事が好きだった。

母親が死んでからずっとリンゼが話し相手だった。

王子の婚約者にされ、他の男に目を使わないようにという訳のわからない理由で部屋に監狀態にされても。

リンゼだけはリシェルをめて優しくしてくれた。

ずっとずっと好きだったのに。

でもリンゼは私の事など好きではなかった。

ずっと毒を飲ませていたのだから。

ロゼルトだって私が未來を知っているから。

だから近づいてきただけかもしれない。

それなのに心を許してまた裏切られたら?

もう嫌だ。

父は自分のことをしてなどなく、私は一誰にされているのだろう?

せめて母が生きていてくれたら。

自分をしてくれただろうか。

復讐?

何のために?

自分をずっと裏切っていた人のために復讐などと稽なだけではないだろうか。

私は一何のために今まで頑張ってきたのだろう?

嗚咽が止まらない。

泣かないと決めたのに。

くなったせいなのだろうか?

時々、ロゼルトの聲が聞こえるが、もうその聲もリシェルには屆いていなかった。

どうしようもない怒りにリシェルはそのままうずくまるのだった。

■□■

「……ん……」

がよろけて、そこでリシェルは目を覚ました。

いつの間にか、リシェルは寢てしまっていたらしい。

気が付けば、窓の外は日が暮れていて。

もうきっと、ロゼルトも自分の屋敷に戻っただろう。

ヨロヨロと立ち上がりベッドに戻ろうとするが、そのまま倒れてしまう。

がうまくかない。

このまま死ねればいいのに。

朧気に思うが微熱くらいで死ねるわけもない。

そんなことを考えていれば

「おい!!!大丈夫か!!!!」

窓から部屋に乗り込んできたのはロゼルトだった。

「なんつーー無茶してんだよお前!!!

そんな熱でずっと一人でこんなとこに座ってたのか!?」

部屋にってくるなり、ロゼルトは問答無用でリシェルを抱き上げた。

「放ってお……」

「放っておけるか!!馬鹿!!!

あーー、もう熱があるなら熱があるって先に言えっ!!

こんな熱があるのに何でおまえんちはお前を放っておくんだよ。

ありえんだろ!!!」

そう言ってずかずかとベッドにリシェルを移させる。

「はやく醫者を呼ぶぞ!

シークのやつはなにやってたんだ」

「彼は……」

「悪くないわけないだろ!!

お前な、いくら神が18といってもはまだ子供なんだぞ!?

ガキなんて嫌がったって無理矢理やらなきゃいけないときだってあるんだ」

ボスンっとベッドに寢かされる。

「私はもう子供では……」

「五月蝿い!!18歳なんて子供だろ。

ちゃんと寢てろ!!

會いたくないなんて我侭いうな。

シーク!さっさと醫者を連れてこい!!!」

「放っておいてっ!!!」

「放っておけるかっ!!!!!」

リシェルのびにロゼルトも負けじとび返す。

「娘の意見を尊重してもらおう」

そう言って現れたのは、グエンだった。

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