《無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》第33話 、真実を知る
「『悪魔』と言う存在を知っているか?」
パズスが、私を抱っこしたまま執務室のソファに腰を下ろす。マーリンも彼に促されて、向かいに座る。
「伝承では聞いたことがありますが……。い(・)る(・)のですか?」
陛下やアドラメレクの顔も険しいものに変わる。
「あくま、って、しょんなに、こわいの?」
私は今、パズスの膝の上に乗せられている。くるりとを捻って、パズスの顔を仰ぎ見た。
「この世には、様々な次元に様々な世界が存在している。そして彼らは、そのどの世界とも違う次元に存在しているのです。そして、様々な世界の神が創った世界を、戯れに壊したり荒らしたりする。そういう意味では、あらゆる世界の神の敵対者でもあります」
世界を壊したりするほどの、凄い存在の話になって、急に怖くなって、私はが自然に震えてしまった。
「怖がらせてしまったな」
パズスがそう言うと、私の背をでてくれた。
大きな手の溫もりが、私を癒してくれる。ふう、と一息ついて、彼の服を引っ張って、話の続きを促した。
Advertisement
「その悪魔のうちの一人が、その昔、戯れに次元をこじ開けて、この世界に現れました。そして、その悪魔を倒すために教會が召喚して月の神の神剣を與えられた『勇者』。現地の民から神ガイアが選び日の神の神剣を與えられたのが『英雄』。……マスター、貴のご先祖様です」
その言葉にびっくりして、私は目を大きく見開く。
ーーそんな神話のような語に、私のご先祖様が関わっていたなんて!
「悪魔との戦いでは、『勇者』は力およばず、『英雄』が、日の神の神剣によって、かろうじて封印することが出來たのです」
パズスがそう告げるけれど、それは何かおかしいと思った。
「ねえ、パズス。でも、わたしのじっかには、『さいやく』がまだあるわ。おわって、いないじゃない」
私の訴えた疑問に、パズスが、頷きながら私の頭をでる。
「そう。封印しただけでは終わらなかったのですよ、マスター。『英雄』が悪魔を封印したことで、『勇者』を立てたガイアス神、そしてガイアス教側は面子を潰された」
「……」
なんていうか、嫌なじがして、私は何も言えなくなってしまった。
「ガイアス教は國王に進言し、悪魔を封印した英雄に、その辺境の地を與え、辺境伯とした。勿論、これは建前です。國さえ脅かしかねない英雄を、辺境の地に封じる、それが目的でしょう」
「そ、んな……」
衝撃をける私に、さらにパズスは言葉を続ける。
「その時から、『日食』、月により太が侵される天現象が始まったのです。悪魔を封じたのは日の神の神剣。その封印の力は、太の力が衰えるときに、弱くなる」
私をめるように、パズスは、終始私をでながら歴史を紡ぐ。
「な……、父上、それでは、彼の國は、この地に生きるものを悪魔から守ることより、國と教會の威信を守るために、辺境に生きる者たちを、犠牲にしたということですか!」
流石のことに、陛下も機を叩いて立ち上がる。
「『さいやく』は、たくさんのせんしを、ぎせいにしたわ。……それが、けんい、とかいう、くだらないもののため、だったの?」
私は、『災厄』の戦いに、英霊たちを召喚して參戦した。主に、マーリンで攻撃を、フェルマーで回復を擔ってきたけれど、一撃で命を奪われてしまえば、助けられなかった。
人の生と死は神の領域。
一度失われた命を復活させることは、人には許されていない。だから、フェルマーであっても、それは不可能なのだ。
ーーそんな命がたくさんあって、彼らには家族があって!
「ひどい!」
私は、悲しみのを抑えることが出來なくて、素直に瞳から大粒の涙をボロボロと溢してしまう。
『災厄』のたびに、助けることさえできない人達のことを、どれだけ、我がの無力を悔いたことか。
「ああ、マスター。そんなに泣くな」
そうして、ハンカチを攜帯していなかったのか、パズスが、上質な生地でできた服の袖で私の頬の涙を優しく拭ってくれた。
だから、遠慮なく、グジュグジュになってしまった鼻もかませてもらった。
「……あ」
何か聞こえたような気がしたけれど、パズスもやはり、仕方がないといった様子で、私の頭をポンポンと優しく叩いてでるのだった。
「これは、リリス一人の問題では済まないだろうし、悪魔が相手となると……。人だけの問題ではない。一度、其方の実家に真実を告げて、どうするかを話し合った方が良いのだろうな」
ありがたいことに、陛下は、暗に、魔族も無関係ではない、とおっしゃってくれた。
國民的歌手のクーデレ美少女との戀愛フラグが丈夫すぎる〜距離を置いてるのに、なんで俺が助けたことになってるんだ!?
三度も振られて女性不信に陥った主人公は良い人を辭めて、ある歌い手にハマりのめり込む。 オタクになって高校生活を送る中、時に女子に嫌われようと構うことなく過ごすのだが、その行動がなぜか1人の女子を救うことに繋がって……? その女子は隣の席の地味な女の子、山田さん。だけどその正體は主人公の憧れの歌い手だった! そんなことを知らずに過ごす主人公。トラウマのせいで女子から距離を置くため行動するのだが、全部裏目に出て、山田さんからの好感度がどんどん上がっていってしまう。周りからも二人はいい感じだと見られるようになり、外堀まで埋まっていく始末。 なんでこうなるんだ……!
8 156【書籍化】わしジジイ、齢六十を超えてから自らの天賦の才に気付く【8/26から電撃マオウでコミカライズスタート!】
スキルと呼ばれる特殊能力が発現する世界で、老人であるディルはある日突然力を得た。ただ殘念なことに、それは老體では扱いに困るような戦闘に特化した能力だった。「わし、もういい年なんじゃけどなぁ……」 齢六十を超えた老人による遅すぎるセカンドライフが今、始まる。 ※書籍化&コミカライズ決定しました! 書籍の発売日は5/2、レーベルはドラゴンノベルス様、イラストレーターは吉武さんです!
8 161【書籍化】婚約者が明日、結婚するそうです。
王都から遠く離れた小さな村に住むラネは、五年前に出て行った婚約者のエイダ―が、聖女と結婚するという話を聞く。 もう諦めていたから、何とも思わない。 けれど王城から遣いがきて、彼は幼馴染たちを式に招待したいと言っているらしい。 婚約者と聖女との結婚式に參列なければならないなんて、と思ったが、王城からの招きを斷るわけにはいかない。 他の幼馴染たちと一緒に、ラネは王都に向かうことになった。 だが、暗い気持ちで出向いた王都である人と出會い、ラネの運命は大きく変わっていく。 ※書籍化が決定しました!
8 103名探偵の推理日記〜囚人たちの怨念〜
かつて死の監獄と呼ばれ人々から恐れられてきた舊刑務所。今ではホテルとして沢山の客を集めていたが、そこには強い怨念が潛んでいた。そこで起きた殺人事件の謎に名探偵が挑む。犯人は本當に囚人の強い恨みなのか?それとも生きた人間による強い恨みなのか? 〜登場人物〜 松本圭介 小林祐希 川崎奈美(受付の女性) 吉川尚輝(清掃員のおじさん) 田中和基(清掃員のおじさん) 磯野吉見(事務のおばさん)
8 165魔法と童話とフィアーバの豪傑
グローリー魔術學院へ入學したルカ・カンドレーヴァ。 かつて世界を救う為に立ち上がった魔法使いは滅び200年の時が経った今、止まっていた物語の歯車は動き出す___。
8 176ワルフラーン ~廃れし神話
かつて地上最強と呼ばれた男、アルドは、國に裏切られた事で人を信じられなくなり、國を出てってしまう。あてもなく彷徨う男が出會ったのは、かつて森で助けた魔人。再會を喜ぶより先に、彼女は言った。 「魔王になって頂けませんか」 再び対峙する事になる魔人と人間。次に勝つのは、どちらなのか。 これは、人の愚かさが招いた物語である。
8 110