《無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》第79話 勇者、魔王に挑戦する
そうっとそうっとドラゴンの巨軀を運んで、また、テイマーたちの管理する特別療養室にやってきた。
「おお! これは立派な赤竜ですなあ……」
いつも応対してくれる療養専門のテイマーが、嘆の聲をあげる。
「しょうね」
元気であれば、私達だってこんな近くになんていられない。
その巨軀とい裝甲のようなしい鱗、そして発せられる炎とその威厳に圧倒されるだろう。
「ガレス様、ご兄弟がた、こちらの部屋にお連れ願います」
暫く見惚れていたあと、テイマーははっと思い出したように、ガレス三兄弟に赤竜の療養部屋へと案しに行った。
「これで、ひとまず、おしごとしゅーりょー、でしゅ」
「「お疲れ様でした」」
被害をけた守護獣たちを、なんとか無事に命は繋げた。
救助されるまで、苦しい思いをしただろう。
あとは、ゆっくりを元の狀態になるまで療養していってしい。
そう願った。
そして、任務を完遂できたことに、私がほっとをで下ろし、マーリンとフェルマーから労いの言葉をもらったその時のことだった。
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「勇者だ! 勇者が來たぞ!」
「勇者が、魔王陛下と戦わせろとふざけた要求をしている!」
「警備兵、中央門へ集合せよ!」
怒濤のように、中央門の方から男達の怒號が聞こえる。
「ちゅうおうもん?」
驚いて思わず聲に出してしまった。
ーー堂々と正面突破とはいい度ね。
「マスター!」
「うん、わたしたちも、いきましゅ!」
私と、マーリン、フェルマー、戻ってきたばかりのガレス達と合流して、一緒に中央門へと駆けつけるのだった(私はマーリンに拾われて抱っこで移)。
「あ、パズス!」
息子の危機だ。彼は呼ぶべきだろう、と思って、パズスを召喚し、彼には移しながら事を説明した。
中央門にたどり著くと、大勢の警備兵が中央門の扉を封鎖し、その中で待機している。
そして、アスタロト、ベルゼブブも、萬が一のためと待機していた。
私達がたどり著くと、アスタロトの表が明るくなった。
「リリス! 間に合ってくれて良かった! フェルマー様の回復の力はとても偉大だもの!」
彼はこちらの兵になるべく死傷者を出したくないがために、自ら真っ先にやってきたらしい。
「……わたしが、はなして、みるわ」
人ごみをかき分け、かつては仲間であった勇者ハヤトと渉を試みることにした。
「……ちょっと、どいて……」
うんうんと言いながら、やっと扉を挾んで話せる狀態になった。
「リリスよ。わかる? ……ハヤト。あなたは、なにを、したいの」
すると、扉の向こうから鼻で笑う聲がした。
「だからさっきから言っているだろう! 俺が會いたいのは魔王だけだ!」
さっきから要求し続けているからか、その言葉は荒れ気味だった。
「……なんの、ために?」
「そりゃあ、勇者は魔王を倒す英雄だ。俺は力を手にれた! その確認も済んだ。だから來たんだ!」
彼の言う、『確認も済んだ』とは、守護獣達を痛めつけたことだろう。
他者を痛めつけることを、ただの確認だなんて、と、その考え方に私はかなり、カチンときた。
「それで、どれだけのひとがきずついたと、おもってるんでしゅか!」
「……人? 魔だろ? 魔に慈悲はいらない。そして、その王たる魔王にも!」
そう高らかに勇者がんだ時。
「ほう。我が臣民を、魔とな」
靜かな怒りに、普段のテノールの聲がさらに低く、よく響く。
羽織った黒いマントを翻しながら、陛下が宰相を伴って城門に近づいてくる。
「「「陛下……!」」」
城のものが皆、陛下の登場に士気が上がる。
「いるのか、魔王。だったら、俺と戦え」
扉向こうの勇者は、傲慢に挑発する。
「……我が臣民は魔ではない。言葉を改めよ、勇者」
だが陛下は、そんな子供じみたものには乗らず、ただ、彼がする民達を『魔』と言ったその言葉の訂正を靜かに求めた。
「……お前が勝ったら、考え直してやる。だから、戦え」
「何故こだわるのかがわからん。……が、その條件、必ず違えるでないぞ」
「……わ、わかった」
勇者ハヤトと魔王ルシファーの直接の渉によって、対決が決定した。
「……ただし、私以外の城の者、一切手を出すな。良いか」
「興味ねえよ。守る」
「……そうか」
陛下が、門から離れ、門番達に目配せをする。
そして、同時に、私達四天王全員がいることを確認する。
「……約束を違えるようなきがあれば、即座に抹殺しろ。いいな」
小さな聲で、私達四天王に命じる。
我々は、無言で頭を下げた。
「開門せよ!」
高らかな聲で、陛下が命じる。
「開門、開門ー!」
門番長が大きな聲で陛下の命を、部下達に復唱する。
かんぬきが引き抜かれ、重たい両開きの門が開門する。
そこには、勇者ハヤト、マリア、フォリンが変わり果てた姿で立っていた。
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