「どうにかしゅるって、どうしゅるんでしゅか？」

の中にをはやし、さらに侵食しようとする悪魔の與えた種を、どうするんだろう？

私には理解ができなかったので、質問してみた。

「一つ、ベリトに提案されていたものを試す機會かもしれない」

陛下がそう答えると、観覧席にいる研究所の所長のベリトを呼び寄せた。

「……陛下！　ア(・)レ(・)をお許しいただけるのですか！」

駆け降りてきて、陛下の元にやってきた、興気味なベリトの頬は紅している。

「仕方あるまい。……生きた人のを切開して、に不要なものを除去する。其方が以前から提案していた『手』を許可しよう。それしかあるまい」

前々から検討してきたかのように、陛下とアドラメレクが目を合わせて頷いた。

「えっ！　手!?」

「「生きたまま、切る!?」」

だが、勝手にを切ると言われた當人、ハヤト達が聲をあげる。

「ちょっと待て！　麻酔とか、出した分の輸とかあるのかよ、この世界！」

ハヤトがぶ。

ん？　マスイとか、ユケツって何だろう？

「ほう。あなたの元の世界には、『手』がすでに実踐されていた？」

だが、私が言い出す前に、ベリトがキラリと眼鏡をらせ、興味深そうにハヤトに向かって前のめりになる。

「あっ、ああ……。詳しくはないけど。俺の世界の手は、麻酔をして患者の意識を失わせ、中には痛みをじさせない。それに、出した分、が拒否反応を起こさない、適合したを輸するんだ。その上でやってる」

ハヤトの口にする、異世界の先進的な技に、その場にいるもの達が興味深そうに聞きった。

「出に、ユケツ……、そしてマスイ、ですか……」

ベリトはそこの配慮はなかったらしく、うーん、と唸り出す。

「我々の技だと、回復魔法がありますから、中に死ぬということはありません。そして、魔法で眠らせれば良いので、マスイの代用になるでしょう」

ベリトの言葉に、かったハヤトの表が明らかに緩んだ。

「……ですが確かに、出が多い場合の考慮を失念しておりました」

困りましたね、とベリトが意気消沈した様子で、眉が下がる。

そこに、私の橫から、マーリンが會話に割ってった。

「時魔法で被験者の時を止められるとすると、どうでしょう？」

その言葉に、ベリトがハッとした顔をする。

「マーリン殿！　それなら、の中の種とやらの侵食も止められるでしょうし、の流れも止められる可能があります！」

ぱっとベリトが明るい顔になって、興したようにいうのだが……。

「……時魔法使いなんて、そんな稀有な方いましたっけ？」

はて、とベリトが首を傾げる。

「へ？」

そこに私がマーリンに背中を押されて、一歩前に足を踏み出す。

「今のマスターでしたら、呼べる可能があります。時と次元をる賢者、フィレモンを」

「……フィレモン……」

マーリンが告げた名前は、私は初めて聞くものだった。

「マーリン、それはだあれ？」

私はくるりとマーリンの方に向きを変えて、彼に問いかける。

「今からお教えしましょう」

そう言って、マーリンは私を抱き上げる。

顔は白磁の仮面に隠され誰も素顔は知らない。

時と次元を自在にり、賢者とも神とも言われし神話の時代に生まれし者。

長き時を生き、死後は菩提樹になったとも言われし者。

悩める哲學者には夢の中でアドヴァイスを與え、理と知恵の象徴とも呼ばれし者。

名は、フィレモン。

マーリンは、その人の容姿、伝承などを私に教え、私はそれを正しく理解しようと反芻する。

「……出來そうですか、マスター」

「……やってみるわ」

じっと見つめあって、決心した私が頷く。

だって、呼ばなきゃ、ハヤト達を、そして、この世界に災いが生まれるのを止められない。

ーーだったら、やるわ！　やってみせる！

ゆっくりとマーリンが私を下ろしてくれて、私は、しっかりと大地を踏みしめる。

そして、マーリンに教わった人像を脳裏に浮かべる。

「いにしえの、しんわのせかいに、うまれし、けんじゃよ。ときと、じげんをあやつり、ちえをあたえるものよ。……サモン、フィレモン！」

私のが黃金に発し、手を差し出すと、その先にが集約し、人型を作る。

そして。

「時と次元の賢者、フィレモン。お初にお目にかかります。……やっとお呼びいただけましたね、マスター」

鼻から上には白磁の仮面を被り、顔は見えない。

菩提樹の若緑の帽子を深く被り、同じのマントが翻る。

だが、現れた男は、赤いを丸く撓わせ、初めての邂逅に喜んでいるように見えた。

ペル○ナのイ○ール（鼻）呼びたかったんだけどね……。

大人の事で、自主規制w

だって、あの閉鎖空間作れるし、夢に割り込むし。

時魔法とか、次元魔法使えそうじゃない？w