《無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》第86話 、勇者転送陣を開発する
無事、大きな問題もなく勇者達三人の手は終わった。
彼らは、魔王領からしたら、王を殺めようとした犯罪者なので、個別に牢にれられた。
そして、毎日ベリトと【視(スキャン)】スキル持ちの助手による経過観察をけた。
そうして數日経ったある日、私は陛下の執務室へ來るようにと要請をけたのだ。
いつものようにマーリンに抱っこしてもらいながら、執務室へと赴く。
「リリスです」
「れ」
扉越しに、到著したことを告げると、陛下のいつもの言葉で室を許可された。
警備兵が扉を開けてくれて、私はマーリンと共に室する。
室して、部屋を見回すと、陛下の他にアドラメレクとベリトがいた。
そして、私は視線を執務機に座っている陛下に戻す。
「リリス。勇者達三名は、殘りのもで消滅し、快癒したそうだ」
その報告に、私の頬が熱くなるのをじる。
「じゃあ、あくまのおもわくは……!」
「そうですね、悪魔の思は潰え、彼らは無事。そして、魔族領も平和を維持できると言うことでしょう」
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私と、その言葉を補うマーリンの言葉に、陛下がを弧の形に撓わせ、目を細めて頷いた。
「リリス。そして、ベリト。そしてご協力いただいた英霊(エインヘリヤル)の皆に、改めて禮を言う。禍いの種を未然に防いでくれて、ありがとう」
陛下の口から、珍しく『ありがとう』だなんて言葉が出てくるから、私はびっくりして、キョトンとしてしまう。
「どうした?」
陛下がそんな私の顔を見て、訝しげな表をする。
「にゃ、にゃんでもないれしゅ!」
私は、ブンブンと大きく橫に首を振った。
「そうか? まあいい。リリス、ベリト。其方達に、次に頼みたいことがある」
ん? なんだろう?
私は、ベリトと、そして次にマーリンと顔を見合わせる。
「勇者の帰還転送陣を作ってしいのだが、可能か?」
陛下のその発言に皆が驚いた。
だって、勇者達は陛下を殺めようとやってきた、大罪人だ。
それを、陛下自らが、『帰還させる』と言っているのだから。
「……へいか? どういうことでしゅか?」
思わずその真意を問いたくて、私は聲をかけた。
まさか、そんなお人好しだけの陛下じゃない。何か真意があるはずよ。
「まず、今の勇者が、元の世界に帰りたいと泣きんでうるさいのだ。あれは罪を犯したが、我らではないが、強制的にこの世界に呼ばれて帰れないなどという理不盡をけているのは、もっともだろう?」
それは確かにそうか、と、以前「家に帰りたい」と言って泣いていたハヤトの姿を思い出した。
「それとな。今後のこともある。この大陸は平和になったとはいえ、海を渡ればまた別の國もあるのだ。『勇者召喚』がこれが最後とは限らないのだ」
そういえば、実家にいた頃の家庭教師との勉強程度だったけれど、確かにこの世界には、まだ違う大陸に國があると聞いている。
ならば、その國が『勇者召喚』をしないとは言い切れない。
「まあ、要するにだ」
陛下が、まとめにった。
「俺は面倒なんだ。今後勇者が來るのが。帰還転送陣があれば、來たら、ポイっと返せばいいだろう?」
その言葉に、私を含めた三人がガクッと力した。
◆
結局、勇者達三人は、小さな離島にあるという囚人用の鉱山に送られた。
魔導研究所でその帰還転送陣を開発する間、真面目に働き、囚人達の監督者から見て、更生の見込みがあると認められれば、と言う條件付きではある。
だが、ハヤトは故郷に帰してやるし、フォリンとマリアも、下といった下働きからなら、魔族領で生きるを與えてやろうという陛下の言葉もあって、辛い鉱山労働を真面目にこなしているのだという。
そうして三年の年月が流れた。
帰還転送陣は完し、ハヤト達は真面目に労役を全うしたこともあり、ハヤトは帰還を許されることになった。
そして、今日はその帰還日なのだ。
ハヤト達三人と、私を含めた四天王、そして陛下、魔導研究所の研究員全員が、魔導研究所に設けられた帰還転送陣がある、地下室の一室に集まっていた。
「ご迷をおかけしました。そして、こんな俺に溫をかけていただき、本當にありがとうございます!」
ガバッと頭を下げる三人組。
「いや、人間よりも力の優れた魔族でも過酷と言われる労働を、真面目にこなしたと報告が上がっているよ。君たちも、よく頑張ったね」
アドラメレクが、眼鏡なしに彼らの努力を褒めると、三人は不意打ちだったのか、じわりと涙目になって、腕で目元を押さえていた。
きっと、アドラメレクの言葉どおり、過酷な労働だったのだろう。
それを三年もこなしていたら、思い出すことだってあるはずだ。
「みなさん、転送陣が起しました!」
ベリトが皆に聲をかける。
その言葉を合図に、名殘を惜しむかのように、ハヤト達が握手をわす。
そして、私の正面にもやってきた。
「リリス。いや、リリス様。私はあなたにひどいことをしました。それなのに、こうして私に、元の世界に戻り正しい人生を歩み直す機會をくださいました。……本當に、ありがとうございます」
そう言うと、彼は深々と頭を下げた。
「……こんどは、ちゃんと、まっとうに、いきなしゃい!」
頭を下げたそのハヤトの頭を、起させる意味で、ペシっと叩いてやった。
「はい!」
そう言って叩かれた部分を手で押さえながら顔を上げたハヤトは、憑きが落ちたような顔で笑っていた。
そうして、準備が整い、を発する転送陣にハヤトが一歩足を踏みれる。
中央にたどり著くと、皆がいる方へ振り返って、また深々と頭を下げた。
「……お世話に、なりました」
その言葉を最後に、ハヤトは私達の世界から消えていったのだった。
無雙、次回、epilogueです。
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