無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族のになって【英霊召喚】で溺スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】》エピローグ

その日、陛下の執務室に、陛下と四天王が揃っていた。

「ちょっと、面倒な討伐依頼があってな」

陛下が、四天王達を呼び出した理由について、口火を切った。

「討伐関係なら、リリスに任せておけばいいでしょう?」

平然と言ってのけるのは、宰相アドラメレク、じゃなくて、クジャク!

「ちょっとくじゃく! そのなげかたは、どうなんでしゅか!」

私はぷーと頬を膨らませながら、彼をポカリと毆ろうとするけれど、いかんせんリーチの長さが違う。

あっという間にその手は捕獲されてしまった。

「ほらほら、そこ。じゃれてないの」

「「はあああ!?」」

アスタロトのトンデモ発言に揃って異論をあげる、私とくじゃく。

「ほら。仲良しじゃないですか」

面白くもなさそうに言うのは、ベルゼブブだ。

「で、陛下、その案件はどのような?」

ベルゼブブが、止まってしまった進行を先に進めようと、陛下に言葉を促す。

「ああ。北の山にな、八つ首の巨大な竜が住み著いたらしくてな。退治してしいとの聲があがっている」

ーー八つ首って。

「クビ、はっこおぉぉぉーー!?」

「だろうね」

「そうだな」

「でしょうね」

「だろうな」

ぶ私に、くじゃく、陛下、アスタロト、ベルゼブブ。

「いやいや、それをわたしひとりでって、ひどくなぁい!?」

わたしが抗議するも、陛下が首を橫に振る。

「お前は、一人じゃないだろう。ほら、召喚してみろ」

さも簡単そうに促してくるのが憎ったらしくて、私は全力で召喚した。

「サモン、エインヘリヤル!」

マーリン、パズス、フェルマー、ガレス三兄弟、その他數えきれないほどの猛者が現れる。

それを見て、陛下が立ち上がり、召喚された英霊達に問いかける。

「古の猛者達よ! あなた達に問いたい。あなた方のマスターは、この魔を退治しうるか!」

そうして、嘆願書に書かれた八つ首竜の絵を掲げてみせる。

「我らがマスターに、なせぬ偉業など、ない!」

全員がそうぶ。

ーーはぁ〜あ。また、大退治だわ。

そうして、私はいつものように英霊達に抱っこで連れられて、北の山に赴くことになった。

ドタバタもあるけれど、なんだかんだと、みんなと仲良くやっている。

禍いはこの大陸から去り、八つ首竜とか些細なトラブルはあるけれど。

大陸は、平和である。

今まで応援してくださってありがとうございました。

次は、リリスが書籍にらしい姿で飛び出してきます!

書籍では、大幅に四萬字の加筆をして、大ハッピーエンディングに変更しております。

ご興味がありましたら、書籍の方もよろしくお願いいたします。

また、同時期にコミカライズも開始予定ですので、そちらも応援よろしくお願いします。

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