《「もう・・・・働きたくないんです」冒険者なんか辭めてやる。今更、待遇を変えるからとお願いされてもお斷りです。僕はぜーったい働きません。【漫畫1巻+書籍2巻】》3 最後の仕事(森林警備隊)

はあ〜。

僕の所にくる冒険者ギルドの指名依頼はどれもこれもブラックすぎる気がする。

森林警備隊の警邏業務の孫請けもその一つだ。始めたころは一緒に仕事していた下請けも孫請けも今では現場にすら來ない。

すっかり日が暮れてしまった森の小道を歩く。

「この仕事も5年になるのか。思い返せば、見かけたモンスターは全部殺せとか副業になるから魔核は拾ってはいけないとか終いには一人で全部やれとか、だんだん余計な仕事が増えてやりにくくなったんだよな」

キングオークと遭遇した!

索敵している僕の方が魔より反応が速かったため不意討ちが功。

的に投げた初級の火の玉がへろへろと闇夜に弧を描きながら飛んでいく。

「ファイヤーボール。えいっ」

ぴちゃっと炎が顔面にひっついた。

脅威とはじなかったのだろう、とっさに全力を出して避けれなかったキングオークは重大なミスを犯した。

ぶもももっと苦しげな咆哮をあげて顔を掻きむしるが、もう遅い。

「僕の炎は消えない。討伐完了」

ふふっ、僕も強くなったなと悅に浸る。

そんな慢心をしていたのがいけなかったようで、突如、左足の太に激痛が疾走った。

「痛っ!油斷したっ。離れろッ!! スタンッッ」

視線の先には、いつのまにか忍び寄っていた太に噛み付いたシャドウウルフが見える。

不意討ちされた!

なんて卑怯な奴なんだっ。

涙目で程距離0の電撃を叩き込み反撃(カウンター)。

「キャウン」

「ぐあああああっ」

しまった失敗したっ!

シャドウウルフの悲鳴と僕の悲鳴が重なる。

電撃でウルフにダメージを與えたけど、その雷撃により筋が起きたためよりウルフの顎が強く食い込み、牙が骨まで食い込むなんて。

雷は、必中だけどこういう弊害があるのを忘れていた。

一拍おいて、噛みつきから解放される。

追撃を嫌ったシャドウウルフが一目散に逃げていくのを見つめる。

「狼よ。僕の雷からは逃げられない」

電撃を纏いパリパリと発するようになった狼が足を引き摺りながら、夜の森へ人魂のように消えていったが僕の雷はいつまでも消えない。

「キャイン」

斷末魔が聞こえてようやく薄いが消えた。

脂汗を流しながら支給されたポーションを患部にかけると煙があがりが盛り上がるように治っていく。

治るときのさに耐えながらウルフとの戦闘を振り返る。

「さっきはどうすれば良かったんだ?失敗したと思ったけど使った魔法は、やはりあれが最善手かも。となると不意討ちを防ぐしかないという事かな。さあ、集中、集中」

警戒レベルを上げる。

やはり一人では荷が重いです。

あとは不覚は取らなかった。

小鳥が囀り、朝日が緑にキラキラと反する頃、ようやくゴールが見えた。

度重なる魔力行使の代償でマナポーションでチャプチャプになったお腹を押さえながら詰所に完了報告へ向かう。

「警邏業務の報告をします。キングオーク1、シャドウウルフ8、オーク15、ゴブリン2でした。損害はリカバリー1、マナ7です」

「うむ。ご苦労。キングオークが出たのか。しかし、後衛のくせに咬まれてしまうとはけない。リカバリーポーションは貴様達の給料より高いのだぞ?次からは、もっと気をつけたまえ」

小言をける。

後衛だけど前衛でもある。

「いえ、もう今日が最後の仕事なので」

「ハッ護られてるだけの臆病者だったか。危険な大森林の警備に、臆病者は不要だ!立ち去るがいい。まだそこに居たのか?さっさと下がれ」

次で最後だ。

今日こそはベッドで寢るんだ。

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