《【書籍化】馴染彼のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった》別の男に乗り換えたアピールとかまったく効果ないから
夜の公園で花火と話した日から數日。
俺はめちゃくちゃ平和に過ごせている。
まあ、登下校の時にほとんど毎回花火と遭遇したりはするが。
別に花火のほうを見ているわけではない。
気づくと視界の端に花火がいるのだ。
チラチラと見切れるドラマのモブキャラのように。
でも、接點と言えばそのぐらいだし、向こうから話しかけてくることもなくなった。
ただ、ひとつだけ引っかかるというか謎な點がある。
絶縁する前の俺は、毎朝、花火を迎えにいかされ、必ず家の前で三十分以上待たされていた。
髪型が気にらないとか、朝の報番組で気になる特集をしていたとか、花火が遅くなる理由はだいたいそんなところだった。
花火から解放された俺の登校時間は、自的に三十分早くなるわけだ。
駅に著くのも三十分前。
それなのになぜか俺より先に花火がホームにいるのだ。
もしかして花火はわざと俺を待たせていたのだろうか?
忠犬のように待つ俺を眺めて面白がるために。
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花火ならやりそうな話だ。
今となってはもうどうでもいいけど。
それに三日目くらいから、花火は男子生徒と一緒に登校しはじめたのだ。
たしかあれは俺と同じ二年で、陸上部のエースだったはずだ。
男を連れているということは、花火にとっても俺が過去になったと思っていいよな。
心底ホッとしたのは言うまでもない。
周囲に見せつけるかのように甘えているから、よっぽどその男子生徒にれあげているのだろう。
あんな花火は見たことがないし。
ただ、他人同士のいちゃつく景が、視界の端にずっと映り続けているというのも微妙なものだ。
俺は翌日から四十五分早く家を出るようにした。
これなら一本早い電車に乗れるから、朝からいちゃつく奴らと遭遇しなくて済む。
ところが、花火たちを見ないで済んだのはたった一日だけで、次の日にはなぜか花火たちも一本早い電車を利用しはじめたのだった。
……これはさすがに偶然じゃないな。
振った俺に対して、「もう彼氏ができました。ざまぁみろ」ってアピールしたかったのかな。
ハイハイ、ヨカッタネ。末永くお幸せに。
今も花火がチラチラこっちを見ているけれど、俺はそちらに背を向けて視界から強引に追い出した。
◇◇◇
とまあ、朝は若干疲れることがあったけど、今日の一限は育なので気を取り直すとする。
「じゃあ、今日は予告通り、育祭のリレーの順番を決めていくな。一番タイムの良かったやつがアンカー、その次がトップだ。そこふたつになると子にもモテるから頑張れよ~」
育教師の言葉を聞き、足に自信のある男子たちが俄然張り切る。
俺はというと……毎年、平均ぐらいのタイムになるよう努めてきた。
本當の実力は自分でもよくわからない。
稚園の頃は、運會のかけっこで一等賞を取ったことがあるけれど。
そのあとすぐ、年さんだった花火に優勝シールをむしりとられてこう言われたのだ。
「はしってるときのそうまくんきらい。はやすぎておウマさんみたいだし。かっこわるいよ。もっとおそくはしって」
俺も年中さんだったから、ショックで泣いた。
そしてわざと遅く走るようになった。
習慣はそのまま殘り続けて今に至る。
しかも花火はご丁寧なことに、毎年育祭が近づくと、同じような毒のこもった言葉を俺の耳に流し続け、俺が意識的に遅く走るよう仕向けてきたのだった。
今振り返ると、多分あいつは俺が自分より目立つのが許せなかったのだろう。
花火は「いつでも私が一番されていないと嫌なんですよぉ」としょっちゅう言っていた。
これもそういうことの一貫だろう。
別に目立ちたいわけじゃないけれど、かといって無理して日に隠れるような生活ももう送りたくない。
俺は普通にしてたいだけだ。
よし。
手加減せず普通に走ろう。
「次の四人。位置について」
教師の指示で、スタート地點に向かう。
地面に手をつき、クラウンチングスタートの勢になった。
「よおい――」
パンッ――とピストルの音が鳴り、皆、一斉に走り出す。
両隣を確認しながらスピードを調整しなくていいって、めちゃくちゃ楽だ。
あー走りやすい。
そう思いながら、あっという間にゴールへと辿りついた。
さて、結果は……。
このぐらいじゃ息も切れないので、ごく普通に視線を上げたら、なぜかあんぐりと口を開けた育教師の顔が目に映った。
その後ろにいる同級生たちも全員同じような表で固まっている。
え?
「……一ノ瀬、おまえ……っ、こんなに足が速かったのか……!? このタイム……県の記録更新するぞ……!?」
「す、すげえ……。記録更新って……」
「一ノ瀬がいればリレーはうちのクラスの圧勝だろ!?」
「アンカーは一ノ瀬で決定だな!!」
教師の言葉を聞いたクラスメイト達が、一斉に騒ぎはじめる。
……まいったな。
ほんとに目立つつもりはなかったんだけど……。
普通にしてみただけなのに、めちゃくちゃ注目されてしまった。
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