《【書籍化】馴染彼のモラハラがひどいんで絶縁宣言してやった》追い詰めて白狀させる

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雪代さん好きだと言って下さってうれしいです~!

花火が諦め悪く逃げようとしたので、俺は彼を道路沿いの空地のフェンスまで追い詰めた。

そこに両手をかけて、逃げ場を奪う。

「せ、んぱい……っ」

なんで頬を赤くしてるんだ?

さっき走ったからか?

まあ、そんなことどうでもいい。

とりあえず、まずは――。

「その『噓をつけなくて、思ってることが簡単にバレちゃう』みたいな演技やめなよ」

花火は子供のころから、平然と噓をついて周りの大人たちを騙してきた。

想のいい優等生のふりだってそうだ。

それを隣でずっと見てきた俺が、あっさり騙されるわけがない。

ため息じりで指摘すると、花火はぱちくりと瞬きをしたあと、可笑しそうに笑いだした。

かに花火がコンプレックスにしている八重歯が覗く。

花火がここまで大口を開けて笑うのは、俺の前でだけだった。

「あーはは。さっすが馴染だけありますね。私のことをそこまで理解できるのは、先輩だけです」

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わかりやすすぎるヒントを出しておいて、さすがも何もない。

「もともと誤魔化す気なんてなかったんだろ?」

「まあ、影から見てるのがバレるとは思ってませんでしたけど。見つかっちゃった以上、言い訳しても無駄じゃないですかぁ」

「それで一何をしたんだ? 大道寺さんにいじめられるって噓を言うように命じたの?」

「命令? まさかぁ。私は彼の悩み相談に乗ってあげただけですよぉ。クラスメイト達の押しつけがましい団結とか、キャな雰囲気がイラつくっておっしゃってたんで、それぐちゃぐちゃにする方法ありますよぉって助言してあげたんです、ふふ」

カラオケボックスでクラスメイト達の悪口を言っていた大道寺絵里花の言を思い出す。

「すごい効果でしたよねえ? 林間學校まで潰れそうなんて笑えます。大道寺さんも大満足みたいですよ」

「花火と大道寺絵里花って知り合いだったのか?」

「いいえ。先輩のクラスを崩壊させてくれる生徒を探していたら、ちょうどいいのが釣れただけです」

大道寺絵里花が抱える心の闇を、花火が利用したということか。

平然とした顔で言い放った花火にげんなりする。

サイコパスな言にいちいちじていたら、それこそ花火の思うつぼだ。

「私がどうしてそんなことをしたかわかりますかぁ?」

なんとなく予想はつく。

俺はげんなりしながら、眉間に皺を寄せた。

「私、馬鹿にされたこと、絶対に忘れないって言いましたよね。まずは手はじめに、先輩がクラスの退屈な奴らと群れたり、隣の席の地味な眼鏡と親しくするのを全部臺無しにしてあげようと思ったんですよぉ」

まあ、そんなことだろうと思った。

となると、あのカラオケ店の前でじた視線も花火だったのか。

にしても粘著質な嫌がらせの仕方が、いかにも花火らしい。

花火が裏で手を引いていたというのなら、今回の騒は俺のせいで起きたともいえる。

とはいえ、花火とこれ以上話していたって狀況が変わるわけじゃない。

花火が今回のことを教師の前で証言するなんて期待するだけ無駄だし、それなら大道寺絵里花を説得したほうがまだ可能がある。

そもそも事件を起こした主犯はあくまで大道寺絵里花なのだから。

俺がフェンスから手を放してを引くと、花火は不満そうな顔になった。

「え、もういっちゃうんですか? せっかくだし、一緒に帰りましょうよぉ。先輩だって私と話したかったんですよねえ。もう、素直じゃないんですからぁ」

「勘違いしないで。俺が追いかけてまで話しかけたのは、花火と喋りたかったからじゃない。クラスの問題を解決したかったからだけだ」

「……私にやり返したいって思わないんですか?」

し花火の視線が揺れている。

心ではかなり慌てているのだ。

花火がかまわれたくて今回の事件を起こしたことはわかっている。

勝手な理由で雪代さんを傷つけたことは許せない。

でも、だからといって、責めたり糾弾しても花火を喜ばせるだけだ。

だったら、どういう対応をするのが一番効果的か。

「もう花火に用はない」

俺が冷ややかなまなざしを向けると、花火が怯んで後ずさった。

「せ、せんぱい……」

「はやく花火も新しい友達を作りなよ。俺みたいにね」

「……っ。わ、私、絶対に先輩のこと過去にしてなんてあげませんからっ」

花火の瞳に明な雫が浮かび上がる。

雪代さんの流した涙と違って、それが俺の心を揺れかすことは一切ない。

どうせ噓泣きに決まってるのだから。

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