《快適なエルフ生活の過ごし方》07:炎の(霊の)蜃気樓

どうしたものかとうんうん唸ってたらどこからが聲がかかった。

「ウチの子たちに魔力をくれたのはそなたか?」

え、どこどこ?ってキョロキョロしてたら上の方に赤くてマッチョででかい人?が居た。

「のわっ!」

思わずんじゃったよ。こんなんが目の前に出てきたら絶対ビビるって。

「驚かせてしまったようだな。私はイフリート。炎の上位霊だ」

イフリート。あ、聞いた事あるなあ。なんのゲームだっけ?

「ウチの子たちが上質な魔力を貰ったと喜んでいたのでな。どういう人か様子を見にこさせてもらった」

「あ、そうですか。はじめまして、霜月ひとみと申します。なんかハイエルフ?とからしいんですが自分でもよくわかりません」

「ふむ……確かにハイエルフであろうな。

私と信も出來ておる様だし」

かなヒゲ(燃えないのかな?)をでながらイフリートは言った。

「普通は會話できないんですか?」

「うむ、無理に我ら上位霊と會話しようとすると神がついていけなくて崩壊するな」

ぅをい!

「心配するな。大丈夫だから信出來ておるのだ」

「はあ、そうですか」

いやいや、発狂してないから良かったようなものの、下手したら私の人生終わってたって事よね?

「それよりなんか困っておった様だが?」

サラッと流しやがった! でもまあ困ってるのは確かだ。

「この耳を普通の人間みたいに見えるようにしたいんです。このままだと目立つので」

「それならば認識阻害が良かろう」

「認識阻害?」

「自分の空間の周りを歪めて幻を見せるやり方だな」

ああ、炎みたいなものか。そうだよね、火の霊だからそういうやり方得意そうだもんね。

「良かったらやり方を教えてくれませんか?」

「ふむ、そうだな、まあ禮替わりに教えよう」

よし、これで街中はなんとか歩けそう。歩けないとご飯作れないし。

「よろしくお願いしまーす」

「なら……おい、お前たち、誰かこのお嬢さんについててもいいというやつはおるか?」

と、イフリートは火の霊たちに呼びかけた。すると、最初に私に話しかけてきた子が反応した。

「オレがやるよ。うめーもん貰ったしな」

「じゃあ耳の形は……これで」

免許証を出して見せる。あまり気にってない寫真だけど免許センターで撮られたやつだから仕方ない。まあ耳の形だけ分かれば十分なんだけど。

「ふんふん? よっしゃ、大丈夫だ。じゃあやるぜ」

周りの空気の溫度が一瞬上がったような気がした。

「終わったぜ」

「え、もう?」

すごく呆気ないじがする。手鏡を取り出して顔を見てみる。いや、変わってないんですけど!

「全然変わってないじゃん!」

「普通の人間にはこの寫真の様に見える様にしておいた。霊を見抜ける人間でないとわからんだろう」

なるほど。つまり私はエルフで霊が見えるから効いてないだけで、普通の人には殆どバレる心配はないってことか。それはありがたい。

「あ、そうなんだ。実わかないけどありがとうございます」

買いして帰ろっと。他にも試したいことがあるけどその辺は詳しい人に休みの日にでも聞くことにしよう。

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