《快適なエルフ生活の過ごし方》10:使徒(親友)、襲來
「ううう……ひどいよひとみん」
涙目で頭をさすっているハル。いや、話聞けよ。
「話せば長くなるんだけどさ」
それで今までの経緯を話し出した。一通り話してハルを見ると何やら々考えていた様子でしばらく黙っていた。沈黙の時間が數分。
「隔世伝……に當たるのかな? 他に可能としては異世界とかあってそのゲートが開いてたまたまそこにいたひとみんに魔力が流れ込んで突然変異した、とかだけど」
ハルが喋り出した。
「魔法について言えば霊の力を行使するタイプだから、イメージを霊に伝えれば大丈夫なんだろうね。それぞれに司る領域があるみたいだからキチンと仕事の割り振りはした方がいいけどしてなくてもある程度は気を利かせてくれるんだろうね」
「そーいうもんなのかなあ」
「それから魔法使った後に疲れたとかなかったみたいだから魔力を周りから取り込んで使ってるか元々持ってる魔力が高いんだろうね」
ああ、そう言えば気にしてなかったけど全くなかったなあ。便利……ではあるんだけどね。
「まあとりあえず幻覚で普通にしてるから大丈夫と思うけど、バレたら最悪モルモットだよ」
「え?」
「いや、だって、そんな魔法があるならんな事に使いたいじゃない。日本ならないけど軍事利用される可能だってゼロじゃないんだよ? というか戦場行っても一人で大丈夫そうだよね。銃とか無力化出來るんだもん」
「あー……」
そういうこと全く考えてなかったなあ。でも可能としてはある、か。
「支店長さんとかにちゃんと口止め出來れば良いんだけどね」
確かにそうだ。副支店長みたいなのほほん系な人なら良かったんだけど支店長はキチンと上申してそうだよね。いや、大切だよ、報連相って。だから支店長まで出世出來たんだろうし。
「じゃあ月曜にでも支店長にお願いしようかなあ……」
「まあ出來ればそれがいいと思うんだけど、遅いんじゃないかな?」
遅い?
「支店長さんがキチンと報連相する人ならもう本店へ連絡行ってると思うよ」
「あ!」
確かにそうだ。一日空いていたのだからその可能は高い。
「まあ、もし何かあったら私が養ってあげるよ!」
頼もしいことを言ってくれる。
「まあ代わりに家事全般お願いね」
ハルの家事能力は中の下くらいで一人暮らしが何とか継続できてるレベルだからなあ。時々ハウスキーパー呼ぶとか言ってたっけ。
「その時は味しいご飯作ってあげるわよ」
って心が楽になった私が笑いながら言うとハルは言った。
「じゃあ、早速だけどさ、朝ごはん、食べてこなかったからなんか作ってー」
朝早く來たのそれが目的かー! まあ時間もあるしちゃんと作りますか。
「じゃあ作ってくるからテレビでも見て待ってて」
「はーい」
元気のいい返事。そう、手伝わせてはいけないのだ。確実に仕事が増える。とりあえず普段食べてないであろうフレンチトーストと軽くサラダを作ろう。
卵、牛、砂糖をボウルに放り込んで混ぜる。そんで切ったトーストをそのに浸してバターひいて焼くんだけど、私はそのにはちみつをし混ぜる。トーストをよく浸すと味しいんだけどなかなか時間かかったりするから表面に網目の切れ目をれておく。満遍なく染み込むイメージ……ん? あれ? なんか魔法発した? まあいいや、焼こう。焦げると困るからちょうどいい加減に……あ、火の霊さん手伝ってくれるの? ありがとう。綺麗に焼けた。サラダは白菜と人參、玉ねぎを塩もみしたもの。ごま油を使ったドレッシングをかける。うん、ごま油最強。
「出來たよー」
「待ってました! いただきまーす。うおっ、いつもより味しいんだけど!?」
なるほど、これが魔法か。使えるのは便利なんだけど明日の事とか考えると気が重いよー。
【電子書籍化】退屈王女は婚約破棄を企てる
☆2022.7.21 ミーティアノベルス様より電子書籍化して頂きました。 「婚約を破棄致します」 庭園の東屋で、フローラは婚約者に婚約破棄を告げる。 ほんの二週間前、「婚約破棄してみようかしら」などと口にしたのは、退屈しのぎのほんの戯れだったはずなのに――。 末っ子の第四王女フローラは、お菓子と戀愛小説が大好きな十五歳。幼い頃からの婚約者である公爵家の嫡男ユリウスを、兄のように慕っている。婚約は穏やかに続いていくはずだった。けれど、ユリウスが留學先から美しい令嬢を伴って帰國したその日から、フローラを取り巻く世界は変わってしまったのだった――。 これは、戀を知らない王女と不器用な婚約者の、初めての戀のお話。 *本編完結済み(全20話)。 *番外編「婚約者は異國の地にて王女を想う」(全3話)はユリウス視點の前日譚。 *番外編「『綺麗』と言われたい王女と『可愛い』と言いたい婚約者」(全3話)は本編から約2ヶ月後のフローラとユリウスを描いた後日譚です。
8 132傭兵少女と壊れた世界
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8 111シグナル・オブ・デッド
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