《快適なエルフ生活の過ごし方》14:彼には向かない職業
「ふーん、そうなん……(ぶー)」
盛大に水蕓をかましてくれた太田君。こっちにかからなくて良かった。
「ま、ま、魔法?」
「あの、ちょっと、聲大きいんだけど……」
店の中にはもう年寄りのマスターと私たちしか居なくなってる。でもあまり大きいと廚房の方まで聞こえるかもしれない。
「あ、ああ、ごめん。ちょっとびっくりしちゃって」
私も逆の立場なら間違いなく同じ様な反応しただろうし仕方ない。太田君はと言うと腕組みをしてしばらくウンウン唸ってたがそれが止まると言った。
「なるほど。有り得ないけどそう考えるのが一番しっくりくるのかな?」
お、割とな発想してるんだなー。
「で、霜月さんはそれを使ってどんな事をしてみたいんだい?」
なんかワクワクしてるところ申し訳ないが、私としてはこう答えるしかない。
「あー、私はのんびりひっそり暮らせればそれでいいんだよね〜」
「え? じゃあ悪人をやっつけるとか、大きな事件を解決するとか……」
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「いや、特に考えてない(キッパリ)」
そりゃあなた、いきなり異世界でも飛ばされて能力使わないと生き殘れません。とかなら頑張って何とかするだろうけど、現実世界で今まで暮らして來たここで何をしろというのか。そもそも銀行員はアルバイト止だし。
「そうか。ちょっと殘念だなあ。なんか昨日とは違う日常が始まりそうな気がしたのに」
その気持ちもわからないでもないけど私には向いてないんだよねえ……
太田君と一緒に店舗に戻ると臨店が再開されていた。
「1時までに戻るように言ったじゃないか!」
聞いてないよ! というか言われてないよ!
「水島君には伝えてもらうように言っておいた。伝わってないはずがない」
「水島さんからは何も聞いてませんけど」
「君が話を聞かずに食事に行ったからね」
と、私と臨店検査員が話してる橫から水島がり込んできた。
「それは本當ですか? なんて事だ。人の話を聞けないのか、君は!」
「いやー、こいつはいつもそうなんですよ」
係長まで來やがった!
「ほら、謝れ。謝るんだよ、丁寧に!」
「……申し訳ありませんでした」
すごく腑に落ちないけど、これ以上ガチャガチャやられても困るので素直に謝った。私悪くないのに、むきー!
「災難だったねえ」
ニヤニヤしながら水島が聲を掛けてきた。
「僕のいを斷るからあんな目に合うんだよ。これからは気をつけた方がいいよ。の程ってやつをね」
そう言うと水島は背中をで下ろしておしりまでで、しかもんだ。明らかなセクハラだがさっきの今で騒ぐと間違いなく私の方が不利になる。とっても悔しいけど今回はスルーしかない。だけど……
「そっちがその気なら私にだって考えがあるんだから……」
と、聞こえるか聞こえないか位の聲で言った。とは言っても「魔法を使って凹ませてやる!」くらいしか考えてなかったんだけどね。
「お疲れ様でした」
「お疲れ様でしたー」
本日分の検査が終わり続きは明日へと持ち越される事になった。私は本來なら帰る時間である。そして臨店に來てる一行も帰りにそのまま接待をけに行く様子。集団になると余計偉そうに見えるんだよねえ。とりあえず後をつける事にした。いつもは耳だけだけど、私自の姿も炎でぼやけさせれば認識出來なくなるしね。普段は必要ないし、おひとり様限定のたまごパック買えなかったり、並んでたのにレジの順番飛ばされたりすると困るからやらないけど……あ、2人に増やせば2パック買えるかな?
「さあ、お食事はこちらで」
あー、ここ海鮮料理屋さんだよ! 高くて味いって評判のお店だ。いーなー。
中のお座敷席に通されて……割と広いね。気をつけないとぶつかるかもだけど。次々とお刺やら海鮮鍋やらが運ばれてくる。味しそう、じゅるり。
「おお、これはなかなかうまいエビですなあ。がプリプリしとる」
「エビもも活きが良くてぷりぷりなのが一番ですよ」
オヤジか! ……この人たち一人以外はオヤジでした。
「しかし、あの霜月ってはムカつきますね」
「ああ、分かりますか? 水島の坊ちゃん。生意気なやつでねえ。なかなか言うこと聞かないんですよ」
それは係長、あなたがセクハラまがいのことしか言わないからです。
「ああいうは一度バシーンとやってやらなきゃいけないんですよ。男に従えってね。まあ見ててくださいよ。臨店が終わる頃までには従順にしつけてやりますから」
本當に好き勝手な事言ってるわ。私が聞いてるとも知らないで! いや、知ってたら嫌だけど。あまりにムカついたからついつい七味を鍋に全部ぶち込んだ。
「うわっ、なんだこれは! か、辛い! 水、水〜」
予想外の辛さに転げ回る水島。しだけスッとした。これはもしや……いけるのでは? よし、反撃開始だ!
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