《快適なエルフ生活の過ごし方》20:目指せ快適なエルフ生活
いやー、人に耳られるのってくすぐったいよね。なんかムズムズするって言うか。私、きっと耳かきサービスとか無理だわ。まあ今となってはそれ以前の問題なんだけど。
「よく分かりました。すごく不思議ですけど現実なんですね」
まあ私もこれが現実だってけれるのは抵抗があった。ハルが居なきゃもっと深刻になってたと思う。親友に謝だ。
「そうだね。なかなかけれがたかったけどね。今はもう割り切ったよ」
「私もお姉様とお揃いがいいなあ……」
「さすがにエルフになる魔法とかはないと思うけど……」
「そういうのがあったら元に戻る事も出來るんでしょうけどね」
あー、まあ確かに。元に戻る事も考えないでもないけど、今の外見を隠す魔法あるし、特に問題が起きてる訳でもないから當分はこのままでもいいと思うんだよね。考えるのがめんどくさいというのもあるけど。
「あ、そろそろ門限がまずいので帰りますね。他にもんなことがあるかもなので休日にでも実験しましょう!」
「あー、それはもうやった……」
「いえ、一人ではなくて客観的に見る人が必要だと思うのです!」
もう居るんだけど、客観的に見てくれる人。
「それではまた週末にでも連絡しますね」
「ん? そう言えば私の連絡先……」
「運命ですから」
理由になってないよ! 本當に何者なんだろうね、この子……ちょっと怖くなってきた。仕方ない。ハルを巻き込むか。ゴメンね、親友。彼と別れて帰宅する事にした。今日は遅くなったから外食にしようかなあ。
翌日からは比較的平和な日々だった。なんというか臨店でバタバタしてたってのもある。その臨店が終わった日に支店長に呼び出された。
「失禮します」
會議室のドアを開けると支店長と副支店長に迎えられた。
「ちょっと話しておかなきゃならんと思ってね。臨店でバタバタしてたから遅くなってしまった」
支店長が話し始めた。副支店長はニコニコしてる。悪い話ではなさそうだ。
「事はある程度副支店長から聞いた。君の話はそのままけれ難いんだが、実際に銀行強盜の被害を防いでくれたのは事実だ」
あー、そんな事もありましたね。
「それで君の処遇を考えたんだが、今まで通りでいいのではないかという結論になった」
「はあ、それはありがとうございます」
「本部にお伺いを立てようかと思ったのだが副支店長にとめられてな」
副支店長が?
「支店が不利益を被った訳でもないし、特に問題ないだろう。何かあったら責任を取る、とそう言われたのでね」
副支店長いい人だなあ。ありがとうございます!
「いや、私もどうしようかと思ったのだけど、霜月さんは真面目に仕事してくれるいい子だからね。居てくれる方がありがたいという事になったんだよ」
こんな所で自分の評価聞けるとは思ってもなかったよ。まあ真面目だけが取り柄だから評価されてて良かった。
「まあ、そういう事だから今後ともしっかり働いてくれたまえ。あ、それからこれはないが銀行強盜の時の細やかなお禮だ。私のポケットマネーだから些だが」
支店長、ありがとうございます!
「失禮しました」
會議室を出て中を確認した。にまんえん! 多いのかって言われると疑問だけど贅沢出來る臨時収は大歓迎だ。案外このままやって行くのも悪くないんじゃないかな? とりあえずエルフとして生きていく事はもう避けられない事だし、前向きな気持ちでいれそうだ。これからどんな事があるか分からないけど地道に生きていく事にしよう。目指せ、快適なエルフ生活!
【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】
【12/15にコミックス第1巻が発売。詳細は活動報告にて】 聖女モモを虐めたとして、婚約者の公爵令嬢クロエ=セレナイトを追放した王子レッドリオ。 だが陰濕なクロエが大人しく諦めるとは思えず、愛するモモへの復讐を警戒してスパイを付け監視する事に。 ところが王都を出た途端、本性を表す『悪役令嬢』に、監視者たちは戸惑いの嵐。 ※本編完結しました。現在、不定期で番外編を連載。 ※ツギクルブックス様より書籍版、電子書籍版が発売中。 ※「がうがうモンスター」「マンガがうがう」でコミカライズ版が読めます。 ※世界観はファンタジーですが戀愛メイン。よく見かける話の別視點と言った感じ。 ※いつも誤字報告ありがとうございます。
8 83【書籍化】薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました―捨てられ聖女は錬金術師に戻ります―
【8月10日二巻発売!】 私、リズは聖女の役職についていた。 ある日、精霊に愛される聖女として、隣國に駆け落ちしたはずの異母妹アリアが戻ってきたせいで、私は追放、そして殺されそうになる。 魔王の秘薬で子供になり、別人のフリをして隣國へ逃げ込んだけど……。 拾ってくれたのが、冷酷公爵と呼ばれるディアーシュ様だった。 大人だとバレたら殺される! と怯えていた私に周囲の人は優しくしてくれる。 そんな中、この隣國で恐ろしいことが起っていると知った。 なんとアリアが「精霊がこの國からいなくなればいい」と言ったせいで、魔法まで使いにくくなっていたのだ。 私は恩返しのため、錬金術師に戻って公爵様達を助けようと思います。
8 73僕の妹は〇〇ですが何か問題ありますか?
人と妖怪が共存するようになっても思春期特有の悩みは存在する。 僕の妹もその一人だが、僕はなんとか妹の力になってあげたい。 これは半人半鬼かつ無自覚のシスコンである少年が高校生活や家庭のゴタゴタ、戀愛、時折起きる事件などを通して成長していく物語である。
8 196転生したら龍...ではなく世界最強神獣になってた(何故?!)
普通に日本で暮らしている同じ高校の三人組 青城疾風 黒鉄耀 白崎脩翔はゲームショップに入ったはずが全く知らない所に來てた(´・ω・`) 小説でお馴染みの異世界に行くことになったので神様にチート(かもしれない...)を貰ってみんなで暴れるお話です!それでは3人の異世界ライフご鑑賞ください!(作品は橫書きで読んでください(〃・д・) -д-))ペコリン)
8 120最弱の村人である僕のステータスに裏の項目が存在した件。
村人とは人族の中でも最も弱い職業である。 成長に阻害効果がかかり、スキルも少ない。 どれだけ努力しても報われることはない不遇な存在。 これはそんな村人のレンが――― 「裏職業ってなんだよ……」 謎の裏項目を見つけてしまうお話。
8 109精霊使いと冠位の10人
今から500年ほど前に世界各地に魔獣と呼ばれる異形な存在が出現し始め、その魔獣は人間を食い殺し、世界人口の約2分の1が魔獣によって殺された。 魔獣は銃や戦車による砲撃などの兵器を使用しても大したダメージを與えることができず、人類はなす術なく滅亡の危機に陥れられた。 しかし魔獣の出現と同時期に魔法という異能の力を持つ人々が現れ始めた。 魔法を扱える人間の數こそ少ないが、魔法による攻撃は魔獣にとって有効なものであるとわかり、各國で魔法を使えるもの達を集め、魔獣の討伐組織が結成された。 その組織の名は魔法省。 中でも最強と呼ばれる上位10人が冠位の10人(グランドマスター)とよばれており、今においてはヒーローのような存在だ。 そして現在、とある高校生入江康太もそんなヒーローに憧れ、魔法省への入るのを夢見る男子ではあるのだが、殘念なことに彼には魔法が扱えない。 世間の人から見れば魔法を使えない=一般人という方程式が成り立つのだが、彼にはそんな常識とはかけ離れた「力」を持っていた。
8 126