《快適なエルフ生活の過ごし方》22:縁は異なもの味なもの
人稱変えずに他の人の目線で書くの難しいです。
先輩とその人が會ったのは同窓會での事だった。と言っても同級生ではない。お店でたまたま出會った人なのだそうだ。男子たちが騒いでいる所に「他のお客さんの迷になるからやめろ」と堂々と言いに來たのだという。普通のサラリーマンでメガネを掛けていた冴えない風貌。それが第一印象だったそう。同級生の男子たちはお酒もっていての子にいい所を見せようとしたのだろう、その男に毆りかかった。そして……サラリーマンは普通に毆られて倒れた。
「え? お話的にはそこでサラリーマンの方が返り討ちにするんじゃ」
「うーん、あたしもそう思ったんだけどねー」
まあさすがにそれで怪我でもさせたら大事になる。その場は解散する流れになった。そして先輩はなんだか放っておけずにその人を助け起こして醫者の所まで肩を貸して行ったそうだ。
「優しい人なんですね」
とはその彼が先輩に言った言葉である。今まで、可いとか人とか言われた事は山ほどあるが、優しいなんて言われたことは無かったのが新鮮だったらしい。
「あ、先輩照れてます? 赤くなってますよ」
「うるさい。続けるわよ」
二度目に會った時には泣いてる子供が一緒だった。何やら困ったような顔をしていてオロオロしていたそうだ。周りの人は何か不審者を見るような目でヒソヒソと話をしていた。先輩が話し掛けると迷子だったそうで、何も関係ないけど通りがかったのでなんとかしようと思っていた、と。先輩は手伝ってやる事にしたそうだ。
「なんか先輩らしくない行ですね?」
「あのさー、あたし普通に子ども好きだし弟と妹いるから扱いにも慣れてるんだけど」
……失禮しました。そんなこんなで親さんを見つけて送り屆け、そのまま用事があるからと去っていったそうだ。
三度目は
「まだあるんですか?」
「ああ、なんか會っちまってなあ」
「ストーカーじゃないんですか?」
「リアルにストーカーがいる人間は発想力が違うね。參考になるわー」
「……ごめんなさい。今は忘れさせてください」
三度目はカラオケボックス。友達と一緒に行った時にチャラい男たちにナンパされたそうだ。
「顔が良かったらついて行っても良かったんだけどねー、あたしは」
「まあ世の中には鏡も見ないでナンパしてくるバカ居ますからね」
とまあ好みではなかったようで斷っていたら肩を摑まれて部屋に連れ込まれそうになった。そこにサラリーマンは現れて言った。
「嫌がってるじゃないか、その手を離しなさい」
「なんだと、テメーは引っ込んでろ!」
鈍い音がして鼻を出して倒れた。もちろんリーマンが。
「あー、やっぱり強かったとかそういうオチはないんですね」
「うん、まあ3人がかりでボコボコにされてたよ」
クスリと笑う先輩。そこに店員さんが來て警備員がバカどもを連れて行ったそうだ。
「それでその人なんて言ったと思う? 『お怪我はないですか?』だよ。自分の方がよっぽど大怪我なのにさ」
話を聞くとあまり名前も聞かないような會社の営業だそうで、本當になんの取り柄もないと自嘲していたという。
「それがさ、別に金とか持ってなさそうだし、大してイケメンでもないのに、なんか気になっちゃうんだよね。ホントなんなんだか……」
ぼんやりと困ったように先輩は言った。
【書籍発売中】【完結】生贄第二皇女の困惑〜敵國に人質として嫁いだら不思議と大歓迎されています〜
【書籍版】2巻11月16日発売中! 7月15日アース・スターノベル様より発売中! ※WEB版と書籍版では內容に相違があります(加筆修正しております)。大筋は同じですので、WEB版と書籍版のどちらも楽しんでいただけると幸いです。 クレア・フェイトナム第二皇女は、愛想が無く、知恵者ではあるが要領の悪い姫だ。 先般の戦で負けたばかりの敗戦國の姫であり、今まさに敵國であるバラトニア王國に輿入れしている所だ。 これは政略結婚であり、人質であり、生贄でもある。嫁いですぐに殺されても仕方がない、と生きるのを諦めながら隣國に嫁ぐ。姉も妹も器量も愛想も要領もいい、自分が嫁がされるのは分かっていたことだ。 しかし、待っていたのは予想外の反応で……? 「よくきてくれたね! これからはここが君の國で君の家だ。欲しいものがあったら何でも言ってくれ」 アグリア王太子はもちろん、使用人から官僚から國王陛下に至るまで、大歓迎をされて戸惑うクレア。 クレアはバラトニア王國ではこう呼ばれていた。——生ける知識の人、と。 ※【書籍化】決定しました!ありがとうございます!(2/19) ※日間総合1位ありがとうございます!(12/30) ※アルファポリス様HOT1位ありがとうございます!(12/22 21:00) ※感想の取り扱いについては活動報告を參照してください。 ※カクヨム様でも連載しています。 ※アルファポリス様でも別名義で掲載していました。
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