《快適なエルフ生活の過ごし方》27:向き合う勇気
今回の話は甘さたっぷりでお送りしております。會話文ばかりにしたのは仕方なかったんや……だってひとみちゃんからは見えないからね! 盜み聞きしてるような気分でお読みいただけると嬉しいです(笑)
その観覧車は夕日に溶け込むようにゆっくりと回っていた。様々な思いを込めて回るそれはオルゴールが曲を奏でながら回る様に似ていた。人の數だけ、思いの數だけ曲はあり、語を奏でる。それはとても幻想的な景。そんな中で一組の男が今日また曲を奏でようとしていた。
(この放送はバイノーラルでお送り致します)
……あの、風の霊さん、普通に実況してくれればいいんでナレーションとかは特に必要ないんですけど。え? 様式? あ、はい、分かりました。好きにしてください。
「足元、気をつけてくださいね」
「大丈夫ですよ……きゃっ」
とさっ
「ほら、言わんこっちゃない」
「でも大丈夫でした。ありがとうございます」
「え、ええ、乗りましょう」
ぎきぃ、ばたん、がちゃり
「私、観覧車乗るの好きなんですよ」
「そうなんですか?」
「ええ、なんか空から見てると悩みとか小さい事の様な気になれるんです」
「悩みとかあるんですか?」
「見えませんか? よく言われるんですよね、お前には悩みなんてないんだろうなって」
「いえ、そういうつもりじゃ……」
「でも、私だってオンナノコですから悩んだりするんですよ」
「今も悩んでることあるんですか?」
「はい。どうしていいのか困ってます。この気持ちを」
「え?」
「あなたと一緒に居るとドキドキするんです。の奧がギューって暖かくなるんです。どうしたらいいんでしょうね?」
「……僕は自分に自信がありません」
「さん?」
「貴の様な魅力的な方と一緒に歩いてるだけで張してしまいます。の人と付き合った事もありません。どうすればの人が喜ぶか、なんて考えた事もないんです」
「……」
「だからその人のむままに行させてあげたくなります。そしてそれは主がないって友人にも言われました。男ならもっとグイグイ引っ張って行くべきだと」
「それは……そういう人も居るという話だと思います。頼り甲斐のある男の人はの子の憧れですから」
「ですよね。僕は自分にはそういうはないと思ってます。無理に引っ張っていくなんて出來ないし、強くもないから守ってあげることも出來ない。けない男なんです」
「そんな事、ないですよ。だって、あなたは私を助けようとしてくれたじゃありませんか。困ってる人を放っておけない人じゃありませんか」
「でも、僕は実際には毆られただけですし……」
「そんな事どうでもいいんです。私を助けようとしてくれた。それがどんなに心に殘ったか。あの時のあなたの姿がずっとずっとの奧に焼き付いて離れないんです。私の心の一番奧底に焼き付いてしまいました」
「それは吊り橋効果ですよ。一時的な気の迷いです」
「自分を否定するの、やめてください。私の好きな人をバカにしないで! 今日だって、ずっとずっと、私のことを気遣ってくれたのだって分かってました。一生懸命エスコートしてくれようとしたのだって嬉しかったんです」
「あ、あの、今、好きって……」
「え? あっ!」
「本當なんですか? こんな僕を好きだなんて」
「あなただから。あなたがいいんです。正直言うとあまりかっこよくないしお金持ちでもないし、力強くもない」
「ははは、その通りですね」
「でも、私はあなたがいいです。あなたと一緒がいいです。好きです。私のようなではダメですか?」
「正直に言うと貴のようなは苦手です。私のような男とは対極に居るような存在ですから」
「はい……」
「でも、今日貴と過ごしてとても心地よかった。楽しかったです。そして貴に惹かれました。僕のような男で良かったら……いえ、僕も貴が好きです」
「さん!」
あー、そこまででいいっす。とりあえずこの後はキスシーンだと思うので。良かったね、先輩!
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