《快適なエルフ生活の過ごし方》28:霊魔法、君に決めた!

まあアクションもれといた方が良かったかなと思いまして。今後のモブ共の活躍にご期待ください。

観覧車のドアが開いて二人が降りてきた。さんが先輩を抱きとめて降ろしてたのでキスくらいはやっちゃったんだろうな。いやー、眼福でした。

「お兄……良かったね」

楓ちゃんが涙ぐんでいた。お兄さんに彼が出來て寂しいのかと思ったら本気で心配してたらしい。詳しく聞いてみると、「そんな時期もあったけどもう通り過ぎたよ」と語ってくれた。妹というのもなかなか苦労が多そうだ。

「二人ともそろそろ帰ろっか」

この後は大人の時間だろうし、邪魔するのはヤボというものだ。帰ろうとした時に邪魔がった。

「あれぇ? こないだのお嬢さんじゃないですかぁ」

見るからにチンピラって男が三人。モブという名の個を包んだ昔ながらの伝統的なスタイルだ。

「デート? 楽しそうだねえ。こっちはムシャクシャしてんだ。この後付き合えよ!」

強引に先輩の手を引っ張ろうとする。バシン、と音がなった。さんが払い除けたのだ。

「やめてくれないか、彼が怖がってる」

「邪魔すんのか、テメーはよ。震えてんぞ? 今なら見逃してやるからおいてとっとと逃げな」

確かに膝が笑ってる。ガタガタ震えてもいる。それでもさんは先輩を背後において立ちふさがった。

「彼は僕の大事な人だ。誰にも渡さない!」

おお、言い切った。カッコイイなー。

「てめぇ! ……おわっとっと」

先頭の男が毆りかかってくる……ので足元を沈みこませてバランスを崩させた。

「こっちへ!」

さんは瞬時に判斷して先輩の手を握って走り出した。適応力高くない?

「あ、ちくしょう、待ちやがれ!」

慌てて追いかけようとする殘り二人。

「バインド」

二人の邪魔をする訳にはいかないよね? ホッケーマスクは前回やったから、今回は般若の面辺りがいいかな?

「な、なんだ? ツタが絡まってけねえ」

三人まとめて拘束したのでこれから処罰だよ。二度とちょっかい出さないように痛めつけてやらないとね!

「人の路を邪魔するやつは月に代わって折檻よ!」

まあなんか々混ざったけどオリジナリティってやつだよ。

「な、なんだよ、てめぇは!」

と正義のはんにゃ!」

こういうのは言い切った者勝ちだ。後ろで「それは無いのですわ」とか「そういう趣味なんですね」とか聞こえてくるけど演出。飽くまで演出だからね!

「クソ、放せ、放しやがれ!」

捕まえた猛獣を逃がす訳がないでしょうが。私はにっこり笑って魔法を放った。

「ファイアーボール」

ドゴン!と音がして彼らの足元にが空いた。コンクリートは完全に消滅してる。何度くらいかって思って3000度くらいを想像したけどやり過ぎたかな?

「ひっ!」

けない聲を上げるモブ共。

「もう二度とあの二人に近づかない。いいね?」

「な、なんでテメーの言うことなんか聞かねえとい」

ドゴン!

「わ、わかりました……」

「他の二人は?」

「いきなり現れて何言ってやがんだ、犯すぞこのアマ!」

どうやらまだ分かってないらしい。し派手なのを……

「お姉様の貞は渡しませんわ!」

助走からの見事なドロップキックがモブBの顔面にめり込んだ。うん、澪ちゃんって結構バネあるんだね。今のはセーフだと思うので深く考えるのはやめとこう。

「さて、後はあなたですが……」

「ちくしょう!」

おおっ、ツタを振りほどいて逃げたよ。距離の問題かな? でも…………逃がすと思った?

「ピット」

モブCお足元に大が空いてそいつはそこに落ちた。これで三人全員確保だ。そこからは々あったけど腰を據えて話をしたら三人ともわかってくれました。うん、最後には涙聲になって、命乞いをしてたけど話し合いしかしてないよ?

モブ共を解放して先輩たちを探そうと思ったがヤボだからやめとこう。明日先輩に聞けばいいや。お楽しみお楽しみ。

「あの、ありがとうございました」

楓ちゃんが深々と頭を下げる。

「とても楽しかったですし、兄も楽しそうでした」

「それは良かった。また遊ぼうね」

「はい、是非!」

かたく握手をわした。

「お、お姉様、私も……(ハァハァ)」

「あー、まあ、よく調べてくれたわね。ありがとう澪ちゃん」

「いえ、お姉様のためならたとえ火の中水の中風の中土の中、お姉様のスカートの……」

ストップ! ストップだコノヤロウ! でも、まあ……

「今度クッキーでも焼いてきてあげるわ」

ニッコリと微笑んだ。

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