《【書籍化】探索魔法は最強です~追放されたおっさん冒険者は探査と知の魔法でり上がる~》26.ダンジョン探索(1)―はい。その節は大変ご迷をお掛けいたしました
「王様と謁見しようが、俺達冒険者のやることは変わらない。俺達冒険者の仕事はダンジョンを探索し、舊文明の産を見つけてくることだ」
ロノムがダンジョンの薄暗い通路を先頭で歩きながら、そう言った。
「と言うロッさんでありましたが、朝からハンドアックスと間違えて吊るしておいた干し野菜を鞄にれたり、水筒にれた飲料水を全部ひっくり返してしまったりと、隨分舞い上がっておりましたとさ」
「はい。その節は大変ご迷をお掛けいたしました」
他にも靴を履き忘れて出ようとしたり、ギルドからけ取った地図を野営地の焚火にくべようともした。
「でも、でも、仕方ないですよ。僕がロノム隊長の立場でしたら、間違いなく王様から聲をかけられた時點で倒れていた自信があります」
「私も同じです。恐らく言葉にならないような聲を発してしまっていたと思います」
「うん、フォローありがとう……。と言っている間に前方通路から魔が來るよ。小型種族……恐らくゴブリンが四だ」
Advertisement
その言葉にアイリス、メルティラ、ルシアの三人も構える。
王様と謁見した日から二日後、冒険者ギルドから解放されたロノム達はその足で許可を貰い、ダンジョン探索に來ていた。
J-11ダンジョン、通稱「ユニティ・ホード」と呼ばれるダンジョンであり、オーガやゴブリン、そしてワーウルフと言った様々な魔達が守りを固めているダンジョンである。
ゴブリン四を難なく撃退したロノム達一行は更にダンジョンの奧へと足を向けた。
*****************************
「橫の小部屋に小型種族二の待ち伏せ、そして後方からは大型の魔一だ。恐らくオーガだな」
*****************************
「後ろから近づいてくる……。魔法能力を持つ中型の魔二だ。多分メイガスじゃないかな。あと、前方から近接武を持った中型の魔。これはリザードマンか……?」
*****************************
「橫方向から中型の魔一! 高速で接近してきている、ワーウルフだ! それと、後方からも小型の魔二! ゴブリンじゃないな!? と言うことはコボルトか!?」
*****************************
「々な魔が混在して襲ってくるとは聞きましたが、混在しすぎではありませんか……!?」
魔との戦いを終え小休憩を取りながら、アイリスが半ばキレ気味に言った。
「なくともリザードマンとコボルトはギルドから貰ったダンジョン概要には無かったな……。新たに生産されているのか、それとも前回パーティが攻略した時にトラップを作して気付かなかったとかか……?」
「いずれにしても、おかしなことになっているようですね。どういたしますか? 一度攻略を打ち切りますか?」
メルティラがロノムへと問いかける。
「いや、対処できるレベルの魔ではあるし、このまま探索しよう。原因が分かれば幸いだ」
「りょーかいです。お寶もそうですがダンジョンがおかしなことになってる原因も見つけたいところではありますね」
そんな會話をしながら小休憩を終え、ロノム達一行は更に奧へと向かっていった。
*****************************
「むむ? 向こうの壁ですが、大が開いておりますね」
アイリスが通路の奧にある壁に大きながあるのを見つけた。
「なんだろうか……。どこかに繋がっているかもしれない、行ってみよう」
トラップに注意しながらロノムが壁にできた大を覗き込む。
大の先はロノムの長の倍はあるであろう高さの段差と共に大きめの部屋があり、コボルトやリザードマンと言った魔が徘徊するようにウロウロしていた。
「どうも……こっちの部屋は俺達がいる方のダンジョンとは別のダンジョンみたいだ……」
「どう言う事ですか……?」
ロノムの言った言葉にルシアが聞き返した。
「まず裝の趣が違う。我々がいる方のダンジョンは石造りと言うか土造りと言うかそんなじだが、向こうの部屋の壁は金屬製と言ったじだった」
「そして魔の種類もだ。恐らくだが……何らかの原因でこっちのダンジョンと別のダンジョンが繋がってしまって、魔の混在が起きてしまっているんだと思う」
「なるほどなるほど。魔が変にり混じっていた要因は分かりましたが、何が原因なんでしょうかねえ?」
「それを調べるために向こうの部屋に飛び降りてみよう。まずは魔の排除からだ」
そう言うとロノムは登攀(とうはん)用のロープをセットして、大の先にある段差を飛び降りた。
*****************************
「コボルトは弱い! まずはコボルトの數を減らしてから、リザードマンに取り掛かるぞ!!」
「はい!」
ロノム達一行が大部屋に降りると、部屋を徘徊していたコボルトやリザードマンが一斉に襲い掛かってくる。
コボルトは小さいながらも刃のような武を持ち奇聲を上げながら突貫してきた。
しかし、あるものはロノムによって蹴り飛ばされ、あるものはルシアの銃撃によって倒される。
対してリザードマンはそれぞれ連攜を取りながら波狀攻撃を仕掛けてきた。
それをメルティラが近くにいるアイリスとルシアをかばいながら大盾でいなし続ける。
同時に後方から火の玉が飛んできた。
先程までは見えなかったが、魔法を使う魔「メイガス」が參戦してきたらしい。
「魔(まじょ)に目(め)を付(つ)けられたお姫様(ひめさま)。困(こま)った王様(おうさま)は賢者(けんじゃ)を訪(たず)ね、おまじないを教(おそ)わった。防(ふせ)げ! プロテクション!!」
アイリスが魔法に対する防衛魔法を展開しながら応戦する。
メイガスの放った火の玉はアイリスの展開した障壁にぶつかると、火に水を掛けたような音を立てて消え失せた。
「はああぁ!!」
その間にロノムがコボルトやリザードマンの間を割って駆け抜け、メイガスをハンドアックスの一撃で葬っていった。
*****************************
「オオオオォォ!!」
魔の數も減ってきたころだろうか、ロノム達が戦っていると突如何者かの咆哮が轟いた。
「なにごと!?」
「い……今のは!?」
更に何かが近づいてくるような地響き。ロノム達のみならず魔達の作も止まる。
そして魔達……特にリザードマンが騒ぎ出し、大部屋から逃げ出そうとした。
しかし、逃げ出したリザードマンを蹴散らしながら大部屋から続く通路に現れる巨大な影。
何匹かのリザードマンはその一撃だけで砂へと還り、殘りの魔も退散する。
「ロ……ロノム様……! あれはいったい……!?」
通路の奧から現れたのは、全長で言えば人間の數倍はある獣。
その獣は獅子のと頭をベースにして、右肩とも言える前腳の付け付近からは長くびた山羊の頭、そして左側からは蛇の頭が突き出ていた。
背には蝙蝠(こうもり)を思わせるような飛(ひまく)が二対生えており、その尾は蠍のような無機質な外骨格と先端には針のような突起がついている。
獣は突撃の咆哮をあげると、その巨からは考えられない速度で一直線にロノム達へと向かってきた。
「話には聞いたことがある……獅子と山羊と蛇が一となったその姿……キマイラだ!!」
ひねくれ領主の幸福譚 性格が悪くても辺境開拓できますうぅ!【書籍化】
【書籍第2巻が2022年8月25日にオーバーラップノベルス様より発売予定です!】 ノエイン・アールクヴィストは性格がひねくれている。 大貴族の妾の子として生まれ、成人するとともに辺境の領地と底辺爵位を押しつけられて実家との縁を切られた彼は考えた。 あの親のように卑劣で空虛な人間にはなりたくないと。 たくさんの愛に包まれた幸福な人生を送りたいと。 そのためにノエインは決意した。誰もが褒め稱える理想的な領主貴族になろうと。 領民から愛されるために、領民を愛し慈しもう。 隣人領主たちと友好を結び、共存共栄を目指し、自身の幸福のために利用しよう。 これは少し歪んだ気質を持つ青年が、自分なりに幸福になろうと人生を進む物語。 ※カクヨム様にも掲載させていただいています
8 135【書籍化】これより良い物件はございません! ~東京・広尾 イマディール不動産の営業日誌~
◆第7回ネット小説大賞受賞作。寶島社文庫様より書籍発売中です◆ ◆書籍とWEB版はラストが大きく異なります◆ ──もっと自分に自信が持てたなら、あなたに好きだと伝えたい── 同棲していた社內戀愛の彼氏に振られて発作的に會社に辭表を出した美雪。そんな彼女が次に働き始めたのは日本有數の高級住宅地、広尾に店を構えるイマディールリアルエステート株式會社だった。 新天地で美雪は人と出會い、成長し、また新たな戀をする。 読者の皆さんも一緒に都心の街歩きをお楽しみ下さい! ※本作品に出る不動産の解説は、利益を保障するものではありません。 ※本作品に描寫される街並みは、一部が実際と異なる場合があります ※本作品に登場する人物・會社・団體などは全て架空であり、実在のものとの関係は一切ございません ※ノベマ!、セルバンテスにも掲載しています ※舊題「イマディール不動産へようこそ!~あなたの理想のおうち探し、お手伝いします~」
8 187【書籍化】宮廷魔導師、追放される ~無能だと追い出された最巧の魔導師は、部下を引き連れて冒険者クランを始めるようです~【コミカライズ】
東部天領であるバルクスで魔物の討伐に明け暮れ、防衛任務を粛々とこなしていた宮廷魔導師アルノード。 彼の地味な功績はデザント王國では認められず、最強の魔導師である『七師』としての責務を果たしていないと、國外追放を言い渡されてしまう。 アルノードは同じく不遇を強いられてきた部下を引き連れ、冒険者でも始めようかと隣國リンブルへ向かうことにした。 だがどうやらリンブルでは、アルノードは超がつくほどの有名人だったらしく……? そしてアルノードが抜けた穴は大きく、デザント王國はその空いた穴を埋めるために徐々に疲弊していく……。 4/27日間ハイファンタジー1位、日間総合4位! 4/28日間総合3位! 4/30日間総合2位! 5/1週間ハイファンタジー1位!週間総合3位! 5/2週間総合2位! 5/9月間ハイファンタジー3位!月間総合8位! 5/10月間総合6位! 5/11月間総合5位! 5/14月間ハイファンタジー2位!月間総合4位! 5/15月間ハイファンタジー1位!月間総合3位! 5/17四半期ハイファンタジー3位!月間総合2位! 皆様の応援のおかげで、書籍化&コミカライズが決定しました! 本當にありがとうございます!
8 87【WEB版】身代わりの生贄だったはずの私、兇犬王子の愛に困惑中【書籍化】
11月11日アリアンローズ様より【書き下ろし2巻】発売! 伯爵家の長女ナディアは、家族から冷遇されていた。実母亡き後、父は後妻とその娘である義妹ジゼルを迎え入れ溺愛し、後妻はナディアを使用人以下の扱いをしていた。そんなとき義妹ジゼルに狂犬と呼ばれる恐ろしい王子の侍女になるよう、國から打診がきたが拒否。代わりにナディアが狂犬王子の生贄として行くことになった。そして噂通りの傲慢な態度の狂犬王子クロヴィスは、初対面からナディアを突き放すような命令をしてきた。ナディアはその命令を受け入れたことで、兇犬王子は彼女に興味を示して―― ◇カクヨム様でも掲載 ◇舊題『身代わりの生贄だったはずの私、狂犬王子の愛に困惑中』※狂犬→兇犬に変更
8 74男女比がおかしい世界に飛ばされました
主人公の禮二がトラックに轢かれてしまい、起きると男女比が1:100という女性の方が多い世界だった。その世界では、男性はとても貴重で目の前に男性がいると、すぐに襲ってしまうほどだ。その世界で禮二は生きて行く....。 基本的には小説家になろうの方で活動しています。(違う作品を出していますが) なので、とても更新が遅いですが、見てくれると嬉しいです。 多分二週間に一回のペースだと思います。……恐らく。………恐らく。早い時と遅い時があります。
8 147天才の天災
天才で他に興味があまりない主人公である氷上 蓮の異世界で自由気ままな旅物語
8 61