《うちのダンナはぽっちゃり男子》24 匂いフェチとはなんぞや
匂いフェチ。
いや、まあそこまできっついお話とは違いますんで、ご安心を。
ってなにがや。
うちは、ダンナもその娘(まあつまり私の子でもありますが)も、ともにコレです。つまり匂いフェチ。
なんの匂いかって、要するに私のやけども。
なんや今朝もダンナ、人をぎゅーっと抱きしめてしばらくくんかくんか(あるいはすーはーすーはー)やってから、
「……●さんのニオイがしない!」
ってんでおりました。
なんやねんて、だから。
それはアナタの鼻が詰まってるせいとちゃうの。
どうでもええけど、あっちこっちから次々と風邪もろうて來るん、やめてもらえません?
ちなみに、匂いフェチに関しては、娘もい時からそうでした。
なんや小さいときから、「だってお母さんがだいすきなんだもん!」というのが口癖のようなところがあった娘ですが、人にしがみついてきて、腰のあたりやら首のあたりやらでなんかやってんなあと思ったら、そこを嬉しそうに嗅いでおるのでした。
あ、ちなみに娘本人の名譽のために申しておきますが、中學生となった今ではさすがにそんなセリフは言いません。
ああ、思い出したらなんや懐かしくなってもた……(遠い目)。
それでも今でも、朝出かけるときはぎゅーっとして、人の首筋あたりの匂いをちまっと嗅いで登校しておりますけどもね。あははは。
なんか安心するらしい。
犬か。犬なんか!
あ、いえ。そういえば、貓にもわりとされてたなあ。
あの人(人やないけども)、私が外で他の貓と戯れて帰ってきたりすると、途端に脛(すね)あたりとか手とかをくんくん嗅いで、
「……アンタ、浮気してきたわね。わたしに分からないと思ってるの? ふん! だまされるわけないでしょっ!」
っていう聲が聞こえそうなほど、ほんまあからさまにむかついた顔になって、ぷいっと去って行ってたもんです。
さて、そんで問題のダンナ。
今は私も仕事に行くようになって、ダンナの出るときにはもう出かける格好をしているために、どうもニオイが薄くなっているらしく。
なにやらダンナは不満げです。
いや、そんなことで不満になられてもやね。
という話を昨晩、たまたま娘にしていたら、私がいつも家で著ている薄手の羽織りものを指差して「これ、渡しといたら?」ですと。
なるほど。
それをばしーっと顔に投げつけて、「これでも嗅いどき!」とか言うといたらよかった。しもた。
ダンナの涙目が目に浮かぶようですな。うははは。
ちなみにダンナ本人は、世に言う「加齢臭」とは無縁の人です。
足とか頭とか、別に臭くないです。
世のダンナさん方、枕のタオルとかがめちゃめちゃ臭いって聞きますけど、どんな臭いなんやろか。まあ、わざわざ嗅ぎたいとは思いませんが。
それなのに本人は一応それを気にしていて、普段から男が使う香水なんかを使っているおしゃれさんなのでした。
いや、見た目は別に白ぽっちゃりで普通顔のおっ○んに過ぎないんですよ?
なんべんも言うてるけども!
まあ昔は著道楽をやってて、何十萬て服を何枚も持っていたらしいのですが、今はもう完全にそれには飽きて、大が「ユ○クロ」やなんかで済まして平気でおります。
私はちっとも詳しくないのですが、「アイビーやってた」というのが本人の弁です。
アイビーって何?
知ってるひと、教えてください。
ま、何にしても。
やるだけやりつくしてもうたら飽きるもんなんでしょうかねえ、そういうのって。
よう分からん。
そういえばこのところ、仕事から帰ってくるなりスマホを突きつけられて
「つづれ先生! 今日は『ぽっちゃり』があがってませんでした!」
ってつまんなそうな顔されることが増えました。
「え? だって書いてへんもん」
まあ、仕事も始めたしね。
「え〜っ。楽しみにしてるのに……!」
いや、なんでモデルのアナタから催促されなあかんねん。
「書いてほしいんやったらネタを提供せんかい、ネタを!」
と、すかさず言い返してとび蹴りをする、相変わらずSな嫁なのでした。
いやそもそも、8話ぐらいで終わるつもりやったのに。
いつのまにかこんなに書いてるし。
私のほうがびっくりですがな!
にゃははは。
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