《うちのダンナはぽっちゃり男子》56 號泣しちゃうとはなんぞや

さてさて、とうとう春休みも終わりまして、いよいよ新年度が始まりましたね。

まあそもそも、社會人に春休みなんてありませんけども。

新元號も遂に決まって、平も殘りわずかとなって參りました。

うちではムスメがとうとう験生に……なった、はずやのに。

目の前でスマホで遊び呆けるそこの子、ほんま大丈夫なんか。

お母さんは心配やで。

ま、ムスメの人生はムスメのもんやとは思っていますし、ここで「勉強しとけや」と口を酸っぱくしてどんなに説いたところで、ココロに響かなければ勉強などしないのが人間というものではありますが。

話が線した。

まあいつものことや。

いや、ほんでですね。

今回なにが「號泣」かって申しますとやね。

実は今年度にってから、知り合いのとあるがこそっと「実はがんが見つかって」とおっしゃった。

もちろん、非常に早く見つかっているので大きな手にもならないらしく。お仕事も一か月ぐらいで復帰される予定なのですが、それでもがんはがんですやん。

私とそんなにお年も違わないし、ずっと仲良くしてくださっている方だしで、もうほんま、他人事ではない。

正直、マンモグラフィーは痛いので大嫌いなんですが、いやがらすにけなきゃアカンなーと思ったことでした。

んで、ですな。

その方、「ちゃんと告知してしい」というご希で、ダンナさんと共に醫療機関に行かれたそうなのですが。

ご本人はしっかりされてるのに、なんとお醫者さんの話を聞いているうちに、ダンナさんの方が「ふう~っ」となってもーて、失神されてもーたんですと。

「もうほんま……男の人ってアカンねえ」

と、當のご本人は笑ってらっしゃいましたけども。

確かに、ちらほら聞く話ではありますね。男はそもそも、あんまりを見ることに対して免疫もない人が多いしで。

ほんでまあ、うちに帰ってダンナにこの話をしましたら、ですよ。

ダンナひと言、

「……アカン。そんなん俺、アカンもん。絶対泣くもん。號泣やもん」

って言うんですがな奧さん!(だから誰が奧さんや)

「えー。勘弁してえな。本人が覚悟決めてしっかりしてんのに、隣でダンナがめそめそ泣くんかいな。それ、めっちゃ勘弁してほしい」

「ちがう! めそめそなんかしないもん!」

「……はあ?」

何を言うてんのや、この人は。

「だから、號泣やもん! めそめそやないもーん!」

「…………」

あのー。意味がわからんのですが。

力したわほんま。

まあええか。

そんなような、つづれ家の春の一日でございました。

あ、次がいつになるかも分かりませんし、ついでなのでちょっとご挨拶を。

もそろそろ終わりに近づきました。

ここまで、この拙いエッセイにお付き合いくださっている皆様、本當にありがとうございます。

気が付けばとっくに五十話を越えていて、書いてる本人がびっくりしているような始末です。

新しい令和の時代にも、どうぞ皆さまの上に、良いことがいっぱい降りますように!

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