《【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】》48:裏切り
「外の危機? どう言う事だ」
「まずセイの婚約者ウォーター伯爵家は元々は商家の大富豪、しかも貿易関係だったんだよね。つまり様々な國にコネがある。そして左宰相の主な役割は外……そこの息子が外國と繋がっている國一の富豪貴族に喧嘩売るのは、まずいんじゃないのかなあ」
「ダークじゃあるまいし、喧嘩など売っていないだろう。それにセイは次男坊だから跡継ぎと言う訳でもないし、奴は穏便に事を運んでいると言っていたぞ」
イエラオが寄越した學園新聞の見出しには、【斷罪された元婚約者の現在。聖信奉者たちの明暗】と書かれ、ブルーノ公爵家のお家事の他にもレッドリオが失腳した事や、ダークが謹慎中な事も書かれている。
(いや、それよりも)
問題は、クロエだ。あの斷罪劇の時點では、クロエの評価は『嫉妬に狂い真の聖を迫害した偽聖』だったはずだ。それがこの記事では、王都を追放されてからのクロエの向。冤罪により除名された牧師夫婦の恩に報いるため、に日向に宿屋を支える日常。罪を悔い改め、前を向いて再び聖を目指すと言ったポジティブなイメージが與えられていた。そして記者の名は――
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「チャコ=ブラウン…」
モモが學園新聞を握りしめ、複雑な表で呟く。かつての友人が己を傷付けた張本人の肩を持ったのが信じられないのだろう。レッドリオも、裏でクロエとチャコが繋がっていたのかと憤るが、そうだとすればシンが気付かないはずがない。それよりも上映會參加者の誰かが報を流していたと考えるのが自然だ。
「キース、貴様の仕業か!」
「クロエ嬢の斷罪はもう終わっている。後は彼がどう罪を償っているのか、公平な目で判斷すべきだと思うんだ」
「公平? あんなものは演技に決まっている」
「そうかな……神力は噓を吐けない。あそこまで高レベルな神聖魔法を使える彼が、本當に邪心に囚われているのか疑わしいものだね」
中級者向けダンジョンでじた、モモの不調が思い出され、揶揄された事に頭にが上った。
「貴様、モモが噓を吐いているとでも!?」
「ベニー様、落ち著いて!」
思わず摑みかかるとモモに慌てて止められた。イエラオの方もカナリアに宥められている。
「キース様、喧嘩はいけません」
「僕は本當の事しか言ってないんだけど……カナリアがそう言うなら」
弟は婚約者しか目にらないようだった。モモが笑いかけても何の反応も示さないし、彼の魅力が分からないなど哀れに思うが、同時に沙汰でまで爭わなくて良かったとも思う。
「ともかく、それを確かめるためにもイーリス山に直接赴かなくてはならん。呑気に式典になど參加している暇があるなら、しでもレベルを上げておきたい。挨拶だけならセイがいれば事足りるだろう」
「はあ……分かったよ。それと代理の聖の役目は、チャコ=ブラウンにさせよう。あの記事を書いた事で、兄上は相當お冠だからね。これで勘弁してあげてよ」
勘弁も何も、お前が書かせたんだろうと詰りたいが、モモの友人でありながらクロエを庇うような記事を書くだ。聖の代役ぐらい引きけさせたっていいだろう。
ちなみに學園は聖教會と提攜して聖の育に力をれている。モモ嬢が學できたのもそのおかげで、生徒は専門の授業をけ、在學中でも神見習いの扱いだ。聖そのものにはなれないが、お祭りの一環としてのパフォーマンスくらいは務められる。
「それじゃ、當日はセイを借りるよ。式典後に王太子の僕に鞍替えしても、彼を責めないであげてね」
「ふん、言ってろ。ブルーノ公爵家は第二王子派かもしれないが、あいつがモモを裏切る事だけは絶対にない。降臨祭が終われば、すぐ戻ってくるさ」
王太子に決まった事でますます憎たらしい口を叩くイエラオに、吐き捨てるように斷言する。泣かせのあいつだが、モモだけは泣かせたくないと呟いていた。彼を譲る気はさらさらないが、あいつが本気である事は認めてもいい。
だが、その信頼を嘲笑うが如く、式典が終わってもセイは帰って來なかった。
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