《【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】》280:モモの目覚め
思わず殿下の方を見れば、目を逸らされてしまった。前世の記憶が戻り、ゲーム展開からも外れた今、よく知っている相手の意外な一面には驚かされるばかりだ。
「まあ、そうでしたの! 殿下がわたくしの事を……」
「あ、ああ……そうだ」
目を泳がせたまま視線を合わそうとしない殿下に、これはツッコまれたくないのだろうと察した。
ほんのひと月前まで、関係は最悪だったのだ。ダークお兄様との微妙な空気から考えても、そうすぐには歩み寄れるとは思えない。だからここは間違っても『やっぱり殿下は婚約者のわたくしが一番なのね』などとはしゃぐところではない。
「それは……申し訳ない事をしました。わたくしが邪魔で、モモのところまで行けなかったから、仕方なく守って下さって」
「違う!!」
違ったらしい。が、殿下が思いがけず大きな聲を上げた事で変化が起こった。
「うう、……ん」
「「「!!」」」
眠り続けていたモモがじろぎをして顔を僅かに顰めたと思うと、瞼がゆっくりと押し上げられたのだ。
「シン、食堂のお兄様たちに伝えて。モモが目を覚ましたわ!」
私の指示に目を丸くしながらもコクリと頷き、シンはすぐさま退室した。
「モモ……モモ!!」
上半だけを抱き起し、背中の後ろにクッションをれて座らせていると、興を抑えた聲でロックが呼びかけてくる。彼にとっては、本當のモモとの再會は実に三年ぶりとなる。いや、最終決戦の結末によっては二度と會えなくなっていたかもしれない。人目がなければ形振り構わず抱きしめたいところだろう。
「……」
そんなロックの呼びかけにも、半分ほど目を開けた狀態で答えない。まだ覚醒しきっていないのか。
「「モモ!!」」
「モモ嬢の意識が戻ったのですか!」
そうこうしているに、お兄様たちが我先にと部屋に駆け込もうとしてきた。靜かにしてくれないかしら……と言うか貴方たち、それぞれ婚約者や本命にフォローれなきゃいけないのにモモへの未練を隠す気ないわよね? まあそこはみんなしょうがないと割り切ってるみたいだけど。
「モモ、分かるか……しっかりしろ!」
「う……んん」
ボーッと虛空を見つめるモモの前で、ロックがゆっくり手を振ってみせると、視線がそのきを追い……瞬きをした。やがて焦點が合ってきたのか、パッチリと目が見開かれた。その拍子に、涙が零れ落ちる。
「ロック……?」
「モモ!!」
彼のがその名を紡いだ瞬間、ロックの顔がくしゃりと歪んで、嬉しさを滲ませながらも泣く寸前のような表になった。
(ああ……)
よかったって、思わなきゃ。モモが戻ってきてよかったって……ロックの幸せを、祝福してあげなきゃ。
(つらい……見たくない)
最初から分かっていたでしょう? いつかは、この瞬間が來ると分かっていて、ロックを。
(が、痛い。そんな顔、見せないで)
悲しくないし傷付いてもいない。妬ましいなんて、以ての外。私はもう、魔にはならない。だけど……
(ダメだ、泣きそう……)
「クゥ~ン」
椅子に腰かけた私の膝で寢そべっていたメランポスが、手をペロペロ舐めてきた。
(飼い主の心が分かるのね……めてくれてありがとう)
いくらか落ち著いた私がお禮にメランポスの頭をでてやっている間――
「ふぁ~あ、よく寢たぁ!」
モモの方は呑気にもヒロインらしからぬ盛大な大欠をしていた。
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※「がうがうモンスター」「マンガがうがう」にてコミカライズが連載中。
※書籍報は活報告にて隨時更新していきます。
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