《【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】》307:しばしの別れ
※ツギクルブックス様より書籍版・電子版、モンスターコミックスf様より漫畫版が発売。
※「がうがうモンスター」「マンガがうがう」にてコミカライズが連載中。
※書籍報は活報告にて隨時更新していきます。
しばらくの沈黙の後、目を開けたお父様は、私の頭に手を置いた。その部分が、心なしか溫かい。
「恥ずべきは私の、お前たちへの行いだった。お前は私の……私とヨナの自慢の娘だ。よくやった、クロエ」
「……っ」
謝罪はもう、いただいていたけれど。
労りの言葉に、思わず込み上げた私は慌てて俯くと、お父様のに頭を憑れさせた。私たちはそうして肩を寄せ合い、しばしの別れを惜しんだ。
「手紙を書きます」
「ああ、しっかりな」
修道院は戒律が厳しい。からの差しれともなれば制限されるが、こちらから送るのは自由だ。お忙しい中、邪魔をしてはと會話はもちろん手紙もほとんど書いてこなかった私だけど、モモを見ていたらやっぱり家族からの連絡は嬉しいものなのだろうと思う。いや、単に羨ましいだけかもしれないが。
「お兄様も、お元気で」
「……ああ」
「セイ様は、ミズーリ様といつまでもお幸せに」
「……失禮」
「ダイ様も」
「なあ、俺もついてく事ってできないのか?」
「できる訳ないでしょ、シッシッ」※キサラ
王都に戻る者たちと別れの挨拶をわし、いよいよレッドリオ殿下に聲をかける。正直し、張した。
「レッドリオ殿下、今までご迷をおかけした事、本當に心から申し訳なく思っております」
「っ!」
殿下は私が目の前に立っていたのにも気付いてなかったようで、一瞬息を飲んだ。が、さすがと言うかすぐに落ち著きを取り戻す。
「別にもう、気にしてない。だから」
「そうですわよね。わたくしたちはもう、婚約者ではないのですし」
だから――そんなに義理立てしなくてもいい、か。でも憧れや依存が大きかったとしても、この方が私の初だったのは変わらない。次に會う時は見違えているようにと、けじめの意味もあるのだ。
「王都に戻れた暁には、今度こそ良い関係を築ける事を願います。では、ごきげんよう」
「そんじゃ、行くか! お前(めぇ)ら、元気でな――!」
ぺこり、と頭を下げると、苦笑いする男陣にぶんぶん手を振るモモを連れ、シンが待つ馬車に乗り込んだ。両脇をラキ・サム・キサラが乗る馬が固めている。
七年間の婚約を破棄され、この世の全てを呪うほどの絶に陥りかけていた私が、今まで知らなかった世界を見ながら変わっていけた、約一ヶ月の旅。
今度の試練はさらに長くなるだろうけれど、きっと乗り越えてみせる。
だって私、もう悪役令嬢ではないんだもの。
しっかりそばで見ていてね、シン。
ロックにも、もっと見てもらえますように。
そして、レッドリオ殿下……ベニー様。
監視なんてしなくても、信頼できる友になれるよう、私は――
「さあ、ナンソニア修道院へ出発よ!」
クロエ視點の番外編はここで一旦終了です。まだ第二回人気投票の結果やSSなども殘ってますが…
その後、クロエが王都に戻ってくるまでの空白の三ヶ月、ナンソニア修道院編がスタートします。
まだざっくりとしかあらすじを決めていない狀態なので、今でしたらこんな展開が見たい!などのリクエストをけ付けております。(今回のコメント欄にてどうぞ)
『ゲーム』本編でも監視下でもない場所でクロエたちを待ちけるものとは…
[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
ホビージャパン様より書籍化することになりました。 書籍化作業にあたりタイトルを変更することになりました。 3月1日にhj文庫より発売されます。 —————— 「俺は冒険者なんてさっさと辭めたいんだ。最初の約束どおり、俺は辭めるぞ」 「そんなこと言わないでください。後少し……後少しだけで良いですから、お願いします! 私たちを捨てないでください!」 「人聞きの悪いこと言ってんじゃねえよ! 俺は辭めるからな!」 「……でも実際のところ、チームリーダーの許可がないと抜けられませんよね? 絶対に許可なんてしませんから」 「くそっ! さっさと俺を解雇しろ! このクソ勇者!」 今より少し先の未來。エネルギー資源の枯渇をどうにかしようとある実験をしていた國があった。 だがその実験は失敗し、だがある意味では成功した。當初の目的どおり新たなエネルギーを見つけることに成功したのだ──望んだ形ではなかったが。 実験の失敗の結果、地球は異世界と繋がった。 異世界と繋がったことで魔力というエネルギーと出會うことができたが、代わりにその異世界と繋がった場所からモンスターと呼ばれる化け物達が地球側へと侵攻し始めた。 それを食い止めるべく魔力を扱う才に目覚めた冒険者。主人公はそんな冒険者の一人であるが、冒険者の中でも最低位の才能しかないと判斷された者の一人だった。 そんな主人公が、冒険者を育てるための學校に通う少女達と同じチームを組むこととなり、嫌々ながらも協力していく。そんな物語。
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