《【書籍化】絶滅したはずの希種エルフが奴隷として売られていたので、娘にすることにした。【コミカライズ】》第36話 カヤ、帝都に立つ
連載中の作品につきまして、活報告にお知らせを記載しましたので、確認して頂けると嬉しいです。
簡単に言うとしの期間『推し推し』の更新頻度を落として『希種エルフ』の更新を増やします、という報告です。
「…………さて、どうなるかな」
帝都近くの草原で俺は魔法2車を停車させた。
俺が持っている魔力鞄は所持者の魔力を流して空間を拡張するタイプだから、中で何かが生きている事は覚で分かっている。それにしてはきが無いのが気になるが…………隅っこでじっとしているのかもしれないな。
俺は鞄を地面に降ろすと、その封を解いた。
すると、ぽんっとカヤが飛び出してきて草原に降り立つ。心配はしていなかったが、とりあえずは無事のようで一安心だ。生きているをれても大丈夫だというのは、中々大きな発見だな。
「カヤ、中はどうだった?」
「…………」
俺の問いにカヤは反応しない。
立ち盡くしたまま、ぽーっと空を見上げている。完全に心ここにあらずといったこの様子は…………學生時代に既視があった。難解な魔法書を読んだ後のジークリンデが、時折似たようなじになっていたのを思い出す。世界の真理にでもれたんだろうか。
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「かやおねーちゃんうごかないね」
「そうだな。おかしくなっちゃったのかも」
リリィがカヤの足をぺしぺしとるが、カヤは依然として意識を空の向こうに飛ばしたままだ。その橫ではエンジェルベアが早速草原に寢転んでリラックスし始めた。親を失ったばかりだというのにこの切り替えの速さは、流石魔と言ったところか。消しようのない悲しみなど、忘れられるなら忘れたほうがいい。
そうこうしていると、カヤがを震わせて聲をあげた。
「────ハッ!? なに!? ここどこ!?」
「わわっ」
急に覚醒したカヤにびっくりしてリリィがもちをつく。大丈夫かと一瞬心配になるが、そのままエンジェルベアと遊びだしたので俺はカヤに視線を戻した。
「カヤ、大丈夫か」
「ヴァイス…………で合ってるわよね? ごめん、ちょっと頭が混してて」
カヤはまだ半分ほどしか意識を回収を出來ていないようで、寢起きのようなパッとしない顔をしていた。
…………魔法鞄で人を運ぶのはもう止めたほうがいいだろうな。どう見ても人に影響がありそうだった。
「ここは帝都の近くだ。お前がうちをチェックしたいと言うから運んだんだが、そこの記憶はあるか?」
「うーん…………」
カヤは眉間にシワを寄せて…………あっと聲を上げて俺を睨んだ。
「ヴァイス! アンタのせいで死にかけたじゃない! 責任取りなさいよね!?」
「死にかけたのか?」
「そうよ! アンタに無理やり鞄にれられてね!」
「無理矢理ではなかった気がするが…………」
…………自分から提案してたよな?
「とりあえず帰りは背中に乗せてやるから安心しろ」
「帰り?」
そこでカヤは何故か不思議な顔をした。そこに疑問が生まれる余地があるとは思えないが、一俺たちはどこで食い違っているんだろうか。
「私、帰らないわよ?」
「…………は?」
きょとんとした顔でカヤは言う。
帰らない…………?
まだ頭が混しているのか?
「アンタみたいなエンジェルベア素人にあの子を任せるなんて、怖くて出來ないもの。仕方ないからこの私が暫く様子を見てあげるわ。…………あ、勿論食住は用意してもらうわよ? 私いま、無一文だから」
カヤはこれでもかとを張って得意げな顔を作った。
全く意味がわからない。こんな奴は帝都にれるべきではないだろう。
門兵の真面目な仕事振りにみを託しつつ、俺達は帝都に向かった。
◆
「どうぞ、お通りください」
「…………は?」
威圧のある銀の鎧にを包んだ兵士は、俺を見るなり頭を下げて門への道を譲った。
「いやいや…………見るからに怪しいだろ俺たち。もっとちゃんと調べてくれ。そして出來ればひとりは止めてくれ」
俺、魔を抱っこしたエルフの、民族裝にを包んだ明らかにおのぼりさんのという怪しさ満點のパーティ。
これを通すなら一何を止めるというのか。特にカヤなど取れるんじゃないかというくらい首を左右に振ってキョロキョロしている。リリィより落ち著きがないのは大人としてどうなんだ。
「ちょ、ちょっと何よ!?」
さあどうぞ、とカヤの背中を押して門兵の前に押し出すが…………兵士はカヤに目もくれず手を街中の方へ向けた。
「ヴァイス様がお連れした方は無條件で通せ、とジークリンデ様より仰せつかっておりますので」
「…………そういう事かよ」
ノーチェックで誰でも帝都にれられるというのは、魔法省の中でも一部の役職にのみ與えられている特権だ。どうやら俺は、いつのまにか魔法省の高と同等の権力を得てしまっていたらしい。
ジークリンデの奴、気を回しやがって…………
「え、なになに!? ヴァイス、アンタ凄い奴だったの!?」
「ぱぱはすごいんだよ!」
「きゅ〜」
俺たちのやり取りを見ていたカヤが騒ぎ出す。
初めての帝都を前にして居ても立っても居られない様子で、上から通せと言いつけられている門兵ですら不安げな視線をカヤに向けていた。
…………悪いことは言わないからこいつはつまみ出した方が良いと思うぞ。ジークリンデには黙っておいてやるからさ。
「いざ帝都! ヴァイス、案よろしくね」
門兵に自分を止める気が無い、と悟ったカヤが大で歩き出す。
その背中を、俺と門兵は見送った。ごめんと目線で伝えると、門兵は僅かに頷いた。
「ほらヴァイス! ぼさっとしてないで行くわよ!」
カヤが振り返ってぶ。
初めての帝都だというのに、この堂々とした立ち居振る舞いはある意味大かもしれないな。
「はいはい…………」
それにしても…………まさか魔の皮を取りに行って人間を連れて帰る事になるとは。
小さくため息をつくと、ジークリンデに呆れられる未來が視えた。
やはり俺は未來視に目覚めてしまったのかもしれない。
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