《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》8

ダニエル目線です

ある日のこと。

氷の王子ことウィリアム殿下がいきなり突拍子も無いことを口にした。

「リリアーナに髪紐の禮をしようと思うのだが、何を選べば良いのか分からぬ。

ダニー、何か良い案は無いか?」

仕事の手を止めて真剣な顔で聞いてくるから、一何かと思えば。

「お禮を思い付いたのはウィルにしちゃ上出來だけどな?そんな事より今は仕事しろ」

「仕事はしているだろう」

何か最近このパターン多いな。

まあ、確かに手はいているけどな。

それより今この部屋にいるのは俺だけじゃないからな?全部聞かれているぞ?

みんな氷の王子様がのプレゼントで悩んでいるなんて聞いて、固まってるじゃないか。

……これ後で近衛の連中の間で、嵐か天変地異かって大騒ぎになるぞ。

全く、この王子様は両極端過ぎなんだよ。

仕方ないと心の中で溜息をつき、優しい馴染の俺がアドバイスをしてやろうと口を開きかけた時。

近衛騎士団一の問題児にして好き、別名エロテロリストと呼ばれる男がいつの間にかやって來た。

こいつを巡ってが爭うなんてのは日常茶飯事。

剣の腕は確かなんだがなぁ、それ以外がとても殘念な奴だ。

そいつが余計な事を言いやがった。

「それなら彼が行きたい店に連れて行って、気にったをプレゼントさせてしいとでも言えばいいんじゃねえの?

デートも出來て一石二鳥だろ?」

おい、ちょっと待て、そこの初心者。

何目をキラキラさせてんだよ。

お前警戒されてんだから、二人で出掛けるなんてまだ無理に決まってるだろ?

そしてそこのエロテロリストも、ウィリアム(このバカ)に余計な事吹き込んでんじゃねえぞ。

「採用……」

「するな!」

全く、何採用しようとしてやがる。

イラッとしたのでエロテロリストには面倒な仕事をたっっぷりと振ってやった。

ブツブツ文句を言っていたが、口説く暇があれば働きやがれ!

俺なんての子に出會う場所も時間も無いというのに。チクショウ!

そして目の前のお前だ、お前。

攻めすぎて警戒されたの忘れたのか?しは學習しろよ!

まずは彼の警戒心を解くのが先だからな。

あれだけ釘刺したっていうのに。

まったく、しょうがないヤツだよな。

とりあえず髪紐のお禮は先送りにして、近いうちこの馴染み(ウィリアム)の為に、リリアーナ嬢をう理由付けのお菓子でも仕れてくるか。

……本當、俺ってウィリアム(こいつ)に相當甘いよなぁ。

だからって訳じゃ無いけど、もうし俺の扱いを丁寧にしてくれてもいいと思うんだが。

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