《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》2
「見たところ、何処も悪い所はございません」
キリッとしたお婆さん醫師のエマさんが使用人に連れられて、この部屋へ到著したのが20分程前。
このエマ醫師は、もう何十年もずっと王城で働いていらっしゃるそうで、ウィリアム殿下が産まれる時に取り上げたのもエマ醫師だそうです。
嫌い?なウィリアム殿下もお母様である王妃様と、生まれる前から彼を見てきたエマ醫師には頭が上がらないそう。
だからか、私の側から離れようとしないウィリアム殿下を一喝したのだ。
他の誰かだったら、そんな事は許されないだろう。
「診察の邪魔だと言っておろうが!分かったらさっさと出てけ!」
彼を部屋から追い出し、そして問診と診察の結果、當然何もないと診斷されたのだけれど。
ウィリアム殿下が「そんなはずはない」と言って聞かないのだ。
ただ、デザートをお斷りしただけですのに。
そんなに心配されるなんて、私どれだけ食いしん坊だと思われているんでしょう?
……もう十分過ぎる程に々な方に心配とご迷をお掛けしてしまっておりますが、更にこれ以上の心配とご迷をお掛けする訳にもいかず。
仕方なく白狀する事に致します。
「あのですね、デザートをお斷りしたのはですね、その、しだけですけれど、ふ、太ってしまって。
それで今朝制服のボタンが、弾け飛んでしまいまして……。
侍のモリーとエイデンに、デザートの過剰摂取止を言い渡されましたので、それで……」
最後の方はゴニョゴニョといったじにしか聞こえない程の音量になってしまいましたが、それを聞いてウィリアム殿下は安堵の溜息を吐かれました。
「合が悪いのではないのだな?」
正直『何故もっと早く言わない』等と怒られると思っていましたので、彼の言葉に驚きを隠せません。
「あの、怒らないんですか?」
恐る恐る聞けば、
「リリアーナに何も無ければそれでいい」
そう言ってヒョイと持ち上げられ、膝の上に橫抱きの狀態で乗せられて。
私(リリアーナ)の顔を彼のに押し付ける様にしてキツく、けれども大切に抱き締めながら、小さく一言呟かれました。
「良かった……」
そんなウィリアム殿下の様子を見て、
「全く、大の大人が大騒ぎしてけないねぇ。
けど、大事に出來る子が出來た様で良かったよ。
……何かあればまた呼びに來なさい」
エマ醫師は呆れた様にそう言って、後ろ手に手を振りながら部屋を出て行かれました。
ダンス以外で異の方にこれ程までに著するのは初めての事。(イアン兄様とエイデンを除く)
々恥ずかしい気持ちはあるけれど、先程の『リリアーナに何も無ければそれでいい』と言われた臺詞がとても嬉しくじていて。
不思議と抱き締められている事が、決して不快ではないのだ。
寧ろ、安心を覚える事に戸うリリアーナ。
考えてみれば、餌付けの様な事をされた時も、膝の上に乗せられて髪を結ぶ様言われた時も。
とても恥ずかしくはあったけれど、不快にじた事はなかった。
なくとも私は、彼(ウィリアム様)を不快に思ってはいないという事よね?
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