《【書籍化&コミカライズ】小系令嬢は氷の王子に溺される》リリアーナ、風邪をひく1

11月14日にビーズログ文庫様より『小系令嬢は氷の王子に溺される2』が発売されます。

そして『小系令嬢は氷の王子に溺される1』の重版。

これも皆様のおです。

ありがとうございます(*^^*)

謝の気持ちを込めて、SSアップさせて頂きます。

「リリアーナ、大丈夫か?」

心配そうにベッドに橫になるリリアーナの顔を覗き込むように見ているのは、婚約者でありザヴァンニ王國第一王子のウィリアム。

今朝リリアーナを起こしに來た侍のモリーが、リリアーナの熱で赤くなった顔に気付き直ぐに醫師を呼んで診てもらったのだが。

結果は風邪とのことだったが、リリアーナは學園の授業と王太子妃教育で毎日忙しく、疲れも溜まっていたのだろうとのことだった。

その結果は當然ウィリアムの元に屆き、慌てて飛ぶようにしてリリアーナの寢室にやって來たのである。

「風邪で熱が出ているだけなので、數日休んでいれば大丈夫だと醫師(エマ先生)が……? あの、か、顔が近いです。ウィリアム様? か、風邪がうつっては大変ですから!」

熱と聞いて、なぜかウィリアムがリリアーナの額に自らの額を寄せて熱を測ろうとしていたのだ。

(なぜ普通に手で測らないんですの!?)

リリアーナの熱で赤くなった顔が、更に恥ずかしさでこれ以上ないほどに赤くなっている。

側に控えるモリーが一瞬呆れたような顔をするが、直ぐに元に戻すと

「エマ醫師より數日は安靜にしているようにとのことですので、申し訳ございませんが……」

と言いつつウィリアムの退室を促(うなが)す。

「そうだな、ゆっくり休ませてやってくれ」

モリーにそう告げるとウィリアムは視線を再度リリアーナへと戻し、今度は額にを寄せ、リリアーナの頭をで、後ろ髪をひかれまくったじで何度も振り返りながら部屋を出ていった。

パタンと音がして扉が閉まると、モリーが顔を真っ赤にして固まっているリリアーナに小さく呟く。

「さり気なくデコチューしていきましたね」

その言葉にリリアーナの止まっていた思考がき出す。

「ほぁぁぁぁああっ!!」

リリアーナはあまりの恥ずかしさに顔を両手で覆い、ベッドの中でゴロゴロと暴れる。

「病人なんだから、安靜になさってください!!」

腰に手をあてて怒るモリーに思わず「はいっ!」と返事を返して、大人しくなった。

◇◇◇

「ん……」

いつの間にか眠っていたようで、己の額に手をあてると若干だが熱は下がっているようだった。

ホッと一息ついて、がかわいていることに気付く。

人の気配にモリーだろうと聲を掛ける。

「モリー? がかわいたの。果実水がのみたいわ……」

リリアーナは風邪などの病気で寢込んだ回數はそう多くはないが、こういう時はやはり気が弱くなるのか、本人も気付いてないようだが必ず甘えるように水ではなく果実水を頼むのだ。

まだし怠いを起こして視線を橫へ向けると、そこには果実水を手にしたモリーではなく。

なぜか果実水を手にしたウィリアムがいた。

『小系令嬢は氷の王子に溺される』のコミカライズ企畫進行中です。

さり気なくアピール⋆⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝

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