《【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】》スキル【解析眼】を手にれた
「さて、どこにあるのかな……?」
あれから俺はヨミさんとの話を終えるとセレナが作ってくれた朝食を摂った。
昨晩の宴會でもそうだがセレナは料理が上手で、香草を混ぜ込んだ焼きたてのパンはとても味しかった。
そんなわけで、泊めてもらった上に食事までごちそうになったのだから何かお返しをしたかった。
俺がヨミさんに何か手伝えないか聞いたところ、病を治すためのハーブを採ってきてしいと言われたのだ。
「見本がこれか……」
ヨミさんからけ取ったのは【ブルマリー】という青いハーブだ。
俺は村を出ると1人で森をさまよっているのだが……。
「おっ、それっぽいの発見!」
し歩いたところでそこらにブルマリーが生えていた。
俺はそれを採ろうと手をばすのだが途中で止める。
「そういえばセレナが良く似た植もあるから気をつけろと言っていたな」
【ブルマリー】によく似たと形をしている草があるらしくその名を【パチマリー】というらしい。毒があるわけではないが、食べても苦いだけで薬としての効果がないらしく、ヨミさんには不要ならしい。
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「確かに似ている気がするが、見分けられるのかこれ?」
毎日ハーブを摘んでいるセレナならわかるのかもしれないが、俺の目には全く同じに見える。
「ここで間違えて摘んで帰ったら二度手間なんだよな……」
俺はし悩むと……。
「そうか! この方法があったな」
その場の全てをストックに収納して見せる。
・ブルマリー×35
・パチマリー×117
「圧倒的にパチマリーが多い……」
俺がとったのはストックに保管してアイテム名を表示するやり方だ。
こうしておけば種類でまとまるし、パチマリーがあっても省けると考えたのだが、予想以上だった。
「とりあえずこのパチマリーは捨てておくか」
混ざらないのでとっておいても構わないが、ストックできる枠には限りがある。俺はパチマリーを取りだすと地面に積み上げておいた。
「さて、どれだけしいか言われてないが十分集まっているとは思うんだが……」
あまり遠くに移して迷ったら困る。俺がそろそろ戻ろうか悩んでいると…………。
——ギチギチギチギチギチ――
「何だこのモンスターは?」
小柄な獣程の大きさなのだが、巨大な目が1つと裂けんばかりの口をしている。
何やら聲を出してこちらを見ているのだが、特に襲い掛かってくる様子はない。
俺は不気味に思いつつも剣をとりだす。
——ギギンッ――
「っ! なんだ?」
咄嗟に防衛本能が働いた。今の一瞬で何かを仕掛けてきたのだ。
——ギチギチ?——
首を傾げるモンスター。一どういうつもりなのか?
「……もしかすると」
俺はふと思いついたことがあるのでステータスを見てみる。
・解析眼×1(対象のステータスを覗くことができる)
「なるほど。今の違和はこれか」
目の前のこいつにスキルを使われていたようだが、俺が咄嗟にストックしたことで効果を発揮しなかった。こいつはそれが不思議だったらしい。
「とりあえずこいつが何なのか見ておくか」
俺は早速【解析眼】を使ってみる。すると……。
種 族:モンスター
個名:ブラッドアイ
レベル:522
力:1020
魔 力:834
筋 力:937
敏捷度:1200
防力:900
スキル:解析眼
備考:解析眼で獲のステータスを看破してから襲ってくる。ブラッディオーガやダークウルフなどと行を共にすることが多い。
「なるほど、そういうモンスターだったか」
こうして向かい合っている間にもどんどん解析眼が貯まっていく。どうやら俺のステータスが見れないことでむきになっているようだ。
「それにしても思いのほかレベルが高いな……」
街にいたころ騎士のレベルなどが公表されることがあった。
だが、練と言われた騎士でもレベルは197だ。それに比べて522というのは明らかに化けだろう。
「まあ、それは今の俺にも言えるんだが……」
邪神に続いてブラッディオーガまで倒したのだから高いのは當然だ。
「薄々づいていたが、もしかしてこの辺って敵が恐ろしく強いのではないか?」
フィルにしてもきは追えたが、レベル差があるならもっと圧倒できてもおかしくなかった。
「さて、どうするかな……」
もう十分な解析眼をストックしている。これ以上は仲間を呼ばれる前に片付けたい。
俺は神剣ボルムンクを構えると……。
「悪く思うなよ」
——ギチギチ……ギ……?——
一足飛びに懐にるとその目玉を突き刺した。
「レベルが10上がったか」
俺はステータスを開くと、たった今手にれたスキルを見る。
・解析眼×666
「これがあればエルフたちの魅力のステータスがわかるな」
俺が悩んでいたのは急激に魅力を増やしてしまうと疑われないかという點だった。
邪神関連の話はしていないし、ステータスアップの実についても説明し辛い。
なので、できる限り自然になるように魅力のステータスをばして霊視を手にれたいのだ。
「とりあえず、セレナあたりの魅力を調べてみるか」
セレナはフィルほどには霊を使役できないという話だし、一番観察しやすいからな。セレナに近い數値まで魅力を上げてあとは様子を見よう。
俺はそう考えるとブラッドアイのドロップを回収すると村へと戻っていくのだった。
★
「ねえ、お兄ちゃん」
膝を抱えながらセレナはフィルに話しかけた。
「どうした。セレナ?」
剣を振っていたフィルは振り返ると汗を拭う。
「エルトって変だよね?」
その問いにフィルは眉をピクリとかすと。
「まあな、あんな人族見たことがない」
先日のふるまいをみてフィルは頷いた。
「エルトってここがどんな場所かわかってないよね? 普通にハーブを採りに行ってるし」
「世界の果てと呼ばれる迷いの森。現れるモンスターは全て兇悪で高レベル。人族の間ではり込んだら生きて出られないと有名らしいからな」
「私たちぐらい高レベルでも倒せないブラッディオーガも倒したし、何より……優しぃし」
「ん。何かいったか?」
良く聞こえなかったので聞き返したフィルだが、セレナは慌てて手を振ると……。
「ううん、なんでもないよっ!」
そう答えると表をらかくする。そして溜息を吐くと。
「はやく戻ってこないかなぁ」
セレナは村のり口を見つめるのだった。
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