《【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】》セレナの告白……?
「の霊よ……お願い」
セレナの掌の上に白く輝く霊が姿を顕す。その霊はセレナの言葉を聞くとボールほどの大きさのの玉を宙に浮かべた。
「これがの霊か……。便利な力だな」
セレナは風と火と水の低級霊との中級霊と契約している。
コスト的にはそれぞれの低級霊1につき1、中級霊が2だろうか?
と闇の霊は4屬の霊に比べて強力な力を扱えるらしい。
「さて、それじゃあ降りていきましょうか」
セレナはを浮かべながら階段を降り始める。
俺はその後について風の谷へと足を踏みれるのだった。
「大分……風が強くなってきたわね」
セレナは両手で髪とスカートを抑える。
だが、そんな抵抗もむなしく強風が吹き荒れているせいでスカートが揺れるせいで白い太ももが出している。
「そうだな、ここらが限界か?」
結構な距離を降りたのだが、下を覗くが底が見えない。
この辺にいる霊ならばそこそこの強さがあるのではないかと俺は考えるのだが……。
Advertisement
「も、もうし降りようと思えば降りられるわよ」
セレナは顔を赤くするとチラリと俺を見た。
「それが出來るなら申し分ないが、何か難しいことでもあるのか?」
何かを躊躇うような表に俺は眉をひそめる。
「別に難しくはないわ。ただ、風の霊にお願いして加護を得るの。そうすれば風の影響を抑えることができるからまだ進めるってだけよ」
「それは凄いな。是非やってくれないか?」
俺の依頼にセレナは……。
「コホン。エルトの頼みじゃ仕方ないわね……」
何故か俺に抱きついてくる。
「どうしたんだセレナ?」
俺のにセレナのが押し付けられる。至近距離から見るとセレナは耳まで真っ赤になっていた。
「か、風の加護を得るには私とくっつくしかないのよ。私だって恥ずかしいんだから我慢してよね」
セレナの心臓の音がこれでもかというほどに響いてくる。自の恥ずかしさを押し殺して俺に協力してくれているのがわかった。
「すまないが頼んだ」
ここで俺まで取りしてしまうとセレナが余計に恥ずかしい思いをする。
俺は何とか平常心を保つことを心掛けるとセレナと著するのだった。
風のぶつかる音がする。加護の外では強風が吹き荒れ、周囲には塵が舞い上がっていて視界も定かではなかった。
だが、俺たちはセレナが使っている風の加護のお蔭でそれらに巻き込まれることなく進むことができていた。
「セレナ、大丈夫か?」
現在はセレナの肩を抱く形で階段を下りている。
「う、うん。平気だよ」
顔が赤く熱を発しており俺と目を合わせない。完全に調子がおかしそうなのだが……。
本當の限界は本人にしかわからないだろう。
まだ平気という言葉を信じて階段を下りていると、
「ねえエルト。聞いてもいい?」
セレナが真剣な聲で質問をしてきた。
「なんだ?」
「エルトは迷いの森を突破するために霊の力を求めたのよね?」
「そうだな。他には戦える力がしかったのもあるが、一番の理由はそれになる」
「迷いの森は人間の侵を阻む天然の迷路よ。たとえ霊の力があったとしてもモンスターの脅威は存在する。1人で行する以上、ろくに休むこともままならずを危険にさらすことになるわ」
セレナは深緑の瞳を揺らすと。
「それでもエルトは出て行くの? 私たちの村に留まればこれまでと変わらない生活を送ることができるんだよ?」
それはとても魅力的な提案だった。
セレナやフィルに他のエルフの皆と過ごした數週間。俺はこれまでにない暖かさを貰っていた。
俺を人間として疎むわけでもなく、無能力者と蔑むわけでもなく笑顔で接してくれたのだ。
ここでこのまま生活できたらどれだけ幸せなことだろうか。
「それはできない。俺は森の外にでなければならないんだ」
「どうしてそこまでするの?」
悲しそうな聲がする。心なしかセレナとの距離が近くなっている気がする。
「俺は馴染の代わりに生贄になった。結果として生贄が不要になったわけだが、國の連中はそれを知らない。だから誰かが伝えない限りは來年も犠牲がでることになる」
その犠牲がアリシアの可能がある以上戻る必要があるのだ。
「その馴染ってエルトの人?」
予想外の質問に俺は一瞬固まるのだが……。
「いや、そういう関係じゃない。ただ、街での置き場がない俺に対して唯一優しくしてくれたのがアリシアだった。俺はアリシアに謝の念を抱いているんだ。あいつがいなかったら俺はもっと孤獨で、誰ともかかわることなく寂しい生き方をしていたと思う」
「ふーん、そうなんだ……」
何やら不機嫌そうな聲だす。心なしかセレナの歩調が早まった気がして俺は慌てて追いつく。
「私は……エルトが居なくなると寂しいな」
セレナは一歩先を行くと振り返り俺にそう言ってきた。
これまでとは違いどこか儚げで寂しそうな笑みを浮かべている。
の玉が映し出すその姿は綺麗でセレナを中心に微霊が集まり幻想的な景が出來上がっていた。
「私ね……エルト。私は……あなたのことが――」
これまでに無い真剣な表と張をはらんだ聲。俺はセレナが何を言おうとしているのか聞き取ろうとするのだが……。
『我のテリトリーでイチャイチャするんじゃない!!』
セレナが口を開こうとすると何者かの怒鳴り聲が聞こえてきた。
気が付けば俺たちは谷底に足をつけていた。
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
8 77【書籍化】碧玉の男裝香療師は、ふしぎな癒やし術で宮廷醫官になりました。(web版)
【カドカワBOOKS様より2022.11.10発売】 ※毎週、火、金更新 ▼書籍版は、登場人物やストーリーが増え、また時系列にも多少の差異があります。 どちらを読んでも楽しめるかと思いますが、二章以降は、書籍版のストーリーを踏襲したものになりますので、ご注意くださいませ。 下民の少女「月英」には秘密があった。秘密がバレたら粛正されてしまう。 だから彼女はひっそりと邑の片隅で、生きるために男裝をして姿を偽り、目立たぬように暮らしていた。 しかし、彼女の持つ「特別な術」に興味を持った皇太子に、無理矢理宮廷醫官に任じられてしまう! 自分以外全て男の中で、月英は姿も秘密も隠しながら任官された「三ヶ月」を生き抜く。 下民だからと侮られ、醫術の仕えない醫官としてのけ者にされ、それでも彼女の頑張りは少しずつ周囲を巻き込んで変えていく。 しかし、やっと居場所が出來たと思ったのも束の間――皇太子に秘密がバレてしまい!? あまつさえ、女だと気付かれる始末。 しかし色戀細胞死滅主人公は手強い。 皇太子のアピールも虛しく、主人公は今日も自分の野望の為に、不思議な術で周囲を巻き込む。
8 165異世界を追い出された俺は──元の世界でハーレム作りに勤しみます【凍結】
ある日突然異世界へと勇者召喚された俺はそこそこ長い年月かけ、を魔王の元に辿り著く。 が、なんと魔王が命乞い!? うっかりオーケーしちゃったらパーティーのメンバーが裏切り者として俺を追っかけまわしてきて…… なんでだよ! 指名手配された!? 待て待て待てまだ死にたくねぇぇえ! 叫んだところ、俺の元の世界に戻ってきていた。 ──もういい! ここでハーレム目指すから! 〜*〜*〜*〜*〜 思い付き先行、見切り発車ですので更新が遅いどころか暫く放置する可能性大。 ハーレム目指して頑張ります! コメントお待ちしておりまっす 〜*〜*〜*〜*〜 2020/09/18 更新再開!!! またよろしくお願いします! 〜*〜*〜*〜*〜 Twitterで更新の連絡をしています よろしければこちらで確認してください https://twitter.com/HH_nadeshico9?s=21
8 87チートスキルで異世界を生きる!
文武両道で、優しくてカッコいい。そんな主人公折原俊哉は、下校中に光に包まれて目が覚めた所は真っ白な空間。 女神のミスで死んでしまった俊哉は、女神に好かれ通常よりも多くチートを貰い異世界で無雙する。 読みにくいと思いますが、宜しくお願いします。
8 103俺の周りの女性は全員美少女なんだが必ず何か重大な欠點がある!
ありとあらゆることが平凡で、 運がとてつもなく悪い少年長谷川俊は、 自分に告白をしてきた幼馴染の告白を斷ったせいで無殘に殺されてしまう。 そんな俊のことを可哀そうに思った神々は、 俊を異世界へと転生させる。 また異世界に転生させた貰う時俊は、 神々からチートなステータスを授けてもらい、 異世界を楽しみつつ、 男の夢である美少女ハーレムを作ろうと決心するのだが、 そこには自分を無殘に殺した幼馴染がいて......
8 144殺しの美學
容疑者はテロリスト?美女を襲う連続通り魔が殘した入手困難なナイフの謎!--- TAシリーズ第2弾。 平成24年七7月8日。橫浜の港でジョニー・アンダーソンと合流した愛澤春樹は、偶然立ち寄ったサービスエリアで通り魔事件に遭遇した。そんな彼らに電話がかかる。その電話に導かれ、喫茶店に呼び出された愛澤とジョニーは、ある人物から「橫浜の連続通り魔事件の容疑は自分達の仲間」と聞かされた。 愛澤とジョニーは同じテロ組織に所屬していて、今回容疑者になった板利輝と被害者となった女性には関係がある。このまま彼が逮捕されてしまえば、組織に捜査の手が及んでしまう。そう危懼した組織のボスは、板利の無実を証明するという建前で、組織のナンバースリーを決める代理戦爭を始めると言い出す。ウリエルとの推理対決を強制させられた愛澤春樹は、同じテロ組織のメンバーと共に連続通り魔事件の真相に挑む。 犯人はなぜ3件も通り魔事件を起こさなければならなかったのか? 3年前のショッピングモール無差別殺傷事件の真実が暴かれた時、新たな事件が発生する! 小説家になろうにて投稿した『隠蔽』のリメイク作品です。
8 133