《【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】》酒の席の過ちはただ恥ずかしい

「え、エルト……いったい何をいって?」

握手をすると混したセレナが目を泳がせる。

どうやら昨晩の醜態を一切覚えていなかったらしい。

ここ數日。俺はマリーと一緒に狩りに出ると、迷いの森から出するための訓練をしていた。

この周辺に現れるという強力なモンスターを2人で倒して回ったり、邪神の城へと2人で向かったりしていたのだ。

邪神の城ではステータスアップの実が再び実っていたので収穫した。他にもマリーと一緒に城を探索して々なアイテムを取ってきた。

そして全ての準備が整ったので俺は村をでることにした。

ヨミさんにはあらかじめその旨を伝えていたので送別會を開いてくれたのだが、セレナに話そうにも骨に目を逸らされてしまう。別れる前に話をしておきたかったのだが、そのタイミングがなかった。

宴も半ば、ヨミさんは全員を注目させ俺が旅立つことを皆に発表した。

皆は若干寂しそうな顔をしていたが、快く送り出そうとしてくれた。だが…………。

顔を真っ赤にしたセレナは凄い勢いで俺に近寄ってくる。そして抱き著くなり言うのだ。

「私はエルトをしている」「マリーちゃんには負けない」「私も連れて行って」「馴染みなんて知らない」「エルトは私だけを見ていればいいの」

完全に酔っており支離滅裂なうえ呂律も怪しかった。俺は困しつつもセレナを宥めに回る。なぜかヨミさんもフィルも彼を止める気配がなかったからだ。

だが、セレナの勢いはとどまることなく、彼は俺にキスをすると涙を流して呟いた。

「傍にいさせてよぉ。私もう、エルトがいない生活なんて考えられないよぉ」

その言葉は心に響いた。俺もマリーもかつては誰かを心の支えに生きてきた。セレナにとって俺がそうだというのなら……。

ヨミさんが前に出た。そして「セレナを連れて行ってやってしい」と。

俺はし悩んだ末にその言葉に頷く。するとセレナは憑きが落ちたように笑顔になると寢ってしまったのだ。

村のエルフのの子たちがセレナに何やら耳打ちをしている。

どうやら昨晩あったことを話して聞かせているようで、セレナは次第に顔を赤くしていく。そして全てを理解すると……。

「その……。不束者ですが、宜しくお願いします」

昨晩の勢いはどこへやら、すっかりしおらしくなったセレナは上目遣いに俺を見上げてきた。

「でも、お父さんのハーブ採集は?」

ふと気づいたようにセレナは顔を上げるのだが……。

「ああ、それなら問題はないぞ」

俺はその點について答えた。

「えっ? どうして?」

疑問を浮かべるセレナにヨミさんが近寄ると。

「エルト君のパーフェクトヒールじゃよ。あれのお蔭で病も完全完治してしまったようじゃ」

今朝、二日酔いを訴えるヨミさんに俺はパーフェクトヒールを使った。すると、病まで完全に消し去ってしまったようでこれまでのヨミさんとは違い元気な姿を取り戻したのだ。

「というわけで、わしのことは心配せずにセレナはエルト君とイチャイチャしながら旅を楽しんでくればいいのじゃぞ」

「い、イチャイチャ……」

れた果実のように顔を真っ赤にするセレナ。

「グギギギギギ、エルト……セレナを……頼んだぞ……」

力強い握手を求めてくるフィル。今はまだ気持ちの整理がつかないが、あれだけ熱的に求められては無視できない。

「ああ、決して悲しませないと約束する」

俺は斷腸の思いで妹を送り出すフィルにそう誓うのだった。

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