《【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】》急國際會議
「本日は忙しい中呼びかけに応じてくれてありがとう」
目の前には12の映像が浮かんでいる。これは古代文明が殘した魔法で、遠く離れた相手とやり取りをする通信道だ。
12の映像にはこの大陸に國を構えている代表がそれぞれ姿を見せていた。
「突然急會議と言われたからな。それも神殿からの連名とは。もしや我が娘に何かあったのかね?」
アリスの父であるイルクーツ國王は不穏な予想に眉をひそめた。
「ご安心くださいお父様。私はこの通り無事です」
エリバン國王が何かを言う前にアリスは自分の無事を主張した。
「うむ。元気そうで何よりだ。仔細問題はなかろうな?」
イルクーツ國王は目を鋭くするとアリスに問いかけた。
「そのことも含めて、今からすべてお話します」
アリスの真剣な聲に各國の代表たちは耳を傾けるのだった。
「なん……だ……と?」
「あの邪神が……討伐された?」
「やったのは、イルクーツ王國の青年だと?」
浮かぶ映像の先では各國の代表が狼狽えていた。これでもそれぞれの王國を統治している最高責任者だ。不測の事態でも自分を律するは心得ている。
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そんな彼らをもってしてもアリスが語った話は信じがたかった。
「そ、それはエリバン國王とアリス王の聞き間違いではないのか? もしくは、真偽を取り計らったヒューゴ司教のオーブが壊れていたとか?」
「そのことはわたし共も疑いました。ですが、國王が質問をすることで壊れていないことがわかりましたので……」
ヒューゴ司教は疲れた聲で真実を告げた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ! すると、生贄の時期が近付いてきたのに我が國に転移魔法陣が現れないのは……」
そう発言したのはカリヨン王國の代表だった。
「確か、カリヨンは次に生贄を差し出す國でしたね?」
「ええその通りです。例年であればきっかり10日前に魔法陣が浮かび上がるのですが、今年に限っては全く反応がなくどうするか會議をしていたところだったのです」
カリヨン王の発言に再び他の代表たちがざわめく。
その話が本當だとすると、邪神討伐という話の真実味が増すからだ。
「ひとまず、邪神討伐を真実としたうえで話をしたいのですが宜しいですかな?」
ヒューゴ司教の言葉にその場が落ち著いていく。
「それで、邪神が討伐されたとして、その若者はイルクーツ王國の者なのだろう? 彼を國の英雄として立てるつもりなのか?」
オーランド國の代表が鋭い視線を向けてくる。イルクーツ國王は眉を寄せると……。
「邪神を倒した若者については我が國では現在報を制限しておる。元々ワシが娘をエリバン王國へ派遣したのは生贄になった若者が生存していると占いにでたからなのだ。無事に保護をした暁には國を挙げて祝い、困らない程度の生活をおくらせるつもりじゃった」
國での會議で決まっていた容をイルクーツ王は口にした。
「ですが、お父様。相手があの邪神殺しともなるとそうもいきません」
他國とのバランスを考えるとおいそれと取り込むわけにはいかない。アリスはそう伝えた。
「我々神殿は邪神を討伐した若者に聖人の稱號を與えようと思っております」
ヒューゴ司教が各國に対しそう宣言をすると再び全員が沈黙をした。
聖人というのは神殿が祭り上げる象徴なのだ。
これまでこの稱號を與えられたのは過去に1人だけ。數千年前に世界を荒らしていた古代竜を倒した英雄のみ。
そんな稱號をエルトに贈ると神殿は決めたのだ。
「それに加えて、神殿では彼に邪神討伐の報酬を與えるつもりです。さらに過去に積み立てられていた邪神に懸けられていた賞金がそのまま彼の手に渡ります」
これまで神殿に寄付されてきた中で邪神に苦しめられた人たちが懸賞金をかけていた。それを神殿はエルトに支払うと宣言した。
「そ、それは……隨分な金額になるのではなかろうか?」
何せ邪神の支配は數千年続いたのだ。その間に蓄積された賞金は倒したものにしかけ取ることができずに放置してあった。
「えー、記録によりますと。現在の懸賞金で中堅國の十年分の國家予算程度になります」
國を運営する資金というのは個人で持つには多すぎる。そんな金額が一人の若者の手に渡るというのだ。
「神殿側からは以上になります」
ヒューゴ司教も冷や汗を搔きながら神殿の決定を言い切った。
「そんな、大金を手にした邪神を倒せる人間に私たちは何を差し出せばよいのだ?」
相手は絶対に刺激してはならない邪神を超えた存在だ。
神殿の言葉に各國の代表はどうするべきか苦悩するのだった。
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