《【書籍化】生贄になった俺が、なぜか邪神を滅ぼしてしまった件【コミカライズ】》再び迷いの森へ

「特に準備はいらないから正門に集合っていうから來てみたけど、ほとんど手ぶらじゃない」

エリバン王國の北門を出るとアリスが形の良い眉をひそめた。

「なんでいるんだ?」

きやすい服裝にしい魔法剣を腰に差したアリス。俺がアリシアとセレナに指示をしておいた服裝のまんまだな。

「それは私も行くからに決まってるじゃない」

アリシアと目を合わせると困った顔をして申し訳なさそうに頭を下げた。

どうやら一応止めようとはしたみたいだ。

「いや、初耳なんだけど……?」

俺は自分の頬を掻きながらアリスの様子をみる。

どこかでうような言葉を口にしたのか?

酒を呑んでいないのに記憶が飛ぶようなことはあるのか、などなど考えていると……。

「え? 昨夜、食事をしている時に今日の予定について話していたわよね?」

まさかそれだけでわれていると思ったのだろうか?

いや、流石にそれはないだろう。だとすると準備が良すぎる。おそらく前日に予定を話した時點で決めていたのだろう。

「あれはセレナとアリシアに向かって言ったわけで、第一お前は王だろ? 公務とか無いのか?」

仮にも一國の王なのだ。城にとどまっていれば國益のためのいはいくらでもあるだろう。

整った見た目や人當たりの良さからしてお茶會でも開けば參加者が集まってしょうがないだろう。俺はそう提案をするのだが……。

「あいにく、私はティーカップを握るよりもこっちを握って振ってる方が好きなのよね。エルト君のお披目パーティーまで我慢していたらストレスで死ぬわよ」

普通王というのはもっとお淑やかなものなのではないのか?

だが、言うだけあってアリスの実力が確かなのは俺が知っている。

実際、あれほど鋭い剣をけたのはフィル以來だ。

「ねえエルト。エルトの能力はなんだよね? 手荷がないとエルトの力がばれない?」

そんなことを考えていると、セレナがひそひそと耳打ちをしてきた。

確かに迷いの森までの旅と考えると荷なすぎる。これでは野営の準備どころか食糧も足りていない。

セレナとアリシアは俺のストックを知っているから問題ないだろうが、アリスには奇異に映ることだろう。

「そのことなら心配ない。これを使うからな」

俺は嵌めている指に魔力を通すと……。

「えっ、これってエセリアルキャリッジじゃない!」

驚いた顔をするアリシアの反応に俺は満足する。

エセリアルキャリッジは現化していない間は指の中へと収納される。

待機狀態は使用者の魔力を吸うことで現化した時にかすことができる。

だが、これがなかなか魔力を使うらしく、魔力の補充が本來ネックになるのだが、俺はかなりの魔力を保有しているので問題はなかった。

「流石に歩いていくのは時間が掛かるからな。昨日ラッセルさんと買いに行ってきたんだよ」

既に必要な荷は積みこんであるし、もし足りないものがあったとしても積荷から取り出すふりをしてストックから出せばいい。

「さあさあ、時間が惜しいから乗り込んでくれ」

そう考えると俺はセレナとアリシアを促した。

「わかったわ。じゃあ私が者やってみてもいいかな?」

セレナは魔法生の馬が気になるらしく者臺へ。

「疲れたらいつでも回復するからいってよね」

アリシアは荷臺へとって行く。

二人の間にぎこちなさはなくお互いに認め合っているように見える。

どうやら昨日二人で買いをしたのが良い方向へと転がったようだ。

「えっと、その……」

何やらアリスがもじもじとしている。置いてけぼりをくらいそうな子供のような表だ。

「え、エルト君……あのっ、私も……」

「ほら、アリスもさっさと乗れ」

俺がそう促すと……。

「い、いいの? ついていって?」

目を大きく見開いた。

「ただし、ついてくるなら王として扱うつもりはないからな。野営の準備もしてもらうし、モンスターとも戦ってもらう」

お客様気分でわがままを言われては困るのだ。

俺の釘をさす言葉を聞いて、アリスはなにやら嬉しそうな表を浮かべると……。

「うん。ありがとう」

そう言って荷臺にって行くのだった。

いえーい!(=´∀`)人(´∀`=)

みなさんのおかげでハイファンタジー1位・総合2位なりました!

ありがとうー(*´꒳`*)

謝です!

今回評価を控えられた読者さんも、気が向いたら是非★評価をお願いいたしますー!

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