《【書籍化】男不信の元令嬢は、好殿下を助けることにした。(本編完結・番外編更新中)》11.著! 二十四時!

本日2話目です。

ジルベルトの毒に気が付いてから、數日後。

秋らしいらかく澄んだざしが窓から差し込む、魔の家の書斎にて。

クレアは熱心に本を調べていた。

「間違いないわ。あれはライカの毒ね」

量を複數回飲ませることにより、からゆっくりと生気を奪っていく毒。

北の國の山頂にしか生えない非常に希なライカの花弁を使うため、手にれることすら困難な毒薬だ。

どうやら、相手は、長い時間をかけて、ジルベルトを衰弱死に追い込むつもりらしい。

クレアは考え込んだ。

今は、クレアの解毒能力強化の魔法と本人の毒耐で事なきを得ている。

しかし、魔法の効果が切れたり、風邪やケガなどでが弱ったら、何かしらの癥狀が出る可能がある。

厄介なのが、それが単なる調不良として片づけられる可能が高いこと。

解毒薬を飲ませようと思う醫師はまずいないだろう。

(さて、どうしよう……)

――その二日後。

カーテンの向こうがぼんやりと明るくなってきた、早朝。

騎士団施設に隣接する、蔦に覆われた招待研究員寮にて。

ベッドから起き上がったジルベルトが、驚いたような聲を出した。

「珍しいな。お前、まだいたのか」

ソファの上に置かれた、赤い専用クッションの上にちょこんと座って、にゃあ、と、鳴くケットッシーのクレア。

ジルベルトは、ベッドから降りると、ガウンを著て、ストーブを點火。

クレアの正面にしゃがみ込むと、暖かい手でクレアの頭をでた。

「寒くなかったか?」

大丈夫、とばかりに、にゃあ、と、鳴くクレア。

そうか、と、ほっとしたように呟いて、バスルームに移して支度を整え始めるジルベルト。

そして、支度が終わり。

騎士服に著替え終わったジルベルトは、再びクレアの前にしゃがみ込んだ。

「お前、どうする。適當に外に出ていくか?」

頭をでようと手をばすジルベルト。

クレアは、その腕に飛び移ると、腕を伝って肩に到著。

用に肩の上に座ると、にゃあ、と鳴いた。

「もしかして、お前、一緒に來るつもりか?」

「にゃあ」

「參ったな…」

嬉しそうな、でも、し困ったような顔をするジルベルト。

そして、「まあ、誰の従魔か分かるかもしれないな」と、呟くと、肩のクレアを指ででた。

「大人しくしているんだぞ」

「にゃあ」

真面目な顔で鳴きながら、クレアは心の中でにんまり笑った。

(ふっふっふ。大功だわ)

ライカの毒は、非常にデリケートな甘い

食事と一緒に摂取させるのであれば、直前に混させる必要がある。

ということは、ジルベルトが口にする直前に誰かが混させている可能が高い。

その誰かが分かれば、解決の糸口が見えるかもしれない。

(という訳で、犯人を捜すわよ!)

懸念材料としては、騎士団のほとんどが男なこと。

ジルベルトで大分慣れたものの、クレアはまだ男が嫌いだ。

騎士団にも當然近寄りたくない。

(でも、一緒に行しないと、犯人を見つけるのは無理よね)

それに、考えようによっては、男嫌い(男不信)を払拭するチャンスかもしれない。

毒の犯人が見つかった上に、男嫌いの払拭に功すれば、一石二鳥だ。

(がんばるわよ!)

――と、まあ、こんなじで、クレアのジルベルトへの著が始まったのであった。

本日はここまでです。

また明日投稿します。

誤字字、謝です!(*'▽')☆

    人が読んでいる<【書籍化】男性不信の元令嬢は、好色殿下を助けることにした。(本編完結・番外編更新中)>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください