《【電子書籍化】婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣國へ行きますね》第十九話 皇子なんか辭めたくなっても大丈夫
私は書籍商として、まだまだ働くつもりでした。
しかし、アレクはちょっとだけ不満そうです。
「エミー、その、俺の妻になっても働くつもりか?」
私はきょとんと首を傾げ、アレクへ尋ねます。
「だめですか?」
「だめじゃないが……俺も來年には皇子になるし、お互い忙しいと、もしかすると一緒にいられる時間が減るかもしれないだろう」
どうも、アレクはちょっとだけ拗ねているようです。自分にもっと意識を向けてほしいと思って、そう言っているのでしょう。
だから、私はこう説得しました。
「大丈夫ですよ。私が書籍商を続けて、文學の本の翻訳をしないと、あなたが読む本に困るでしょう?」
「むう、それはそうだが」
「私はあなたのために、本を見繕います。そのためには自分で本を取り扱える書籍商のままのほうがいいですし、何より」
何より、もっと重要なことがあります。
「もし、あなたが皇子なんか辭めたくなっても、私の手に職があれば養っていけるかなって」
アレクは目を丸くしていました。そんなことは考えたこともなかった、と顔に書いています。私の考えに気を害したふうもなく、アレクは納得していました。
「なるほど、それは思いつかなかった。そうか、皇子だから皇帝位を爭うことしか頭になかったな。嫌になれば捨てたっていいんだ」
アレクは、気難しくて、率直で、私と文學の本のことを第一に考えるような人です。そんな人が権力爭いに嫌気を差して何もかも投げ出したくなることだって、十分考えられます。もしそうなったとき、私はアレクを支えるために、稼ぎがないといけません。もしかすると貴族さえも辭めてしまうかもしれないからです。
それがどうにもアレクには愉快で、頷けることだったようです。
「エミー、ありがとう。そう考えると、しは楽になった。実を言うと、兄と爭うのは気が重かったんだ。できるかぎりはやるが、俺のことを支えてくれると助かる」
アレクの謝は、私にとっては勲章のようなものです。アレクのために何かができるなら、私は頑張れるのですから。
「あなたが皇帝になっても、私は書籍商をやめませんよ。皇帝だって辭めたくなるかもしれませんから」
「そこまでは……いや、あり得るな。うん、その気になるかもしれない。そうなったら、エミーを頼ろう」
「ふふっ、任せてください」
たとえアスタニア帝國を追われたって、私はアレクについて行って、本を片手に商売をして彼を支えるでしょう。
それくらいのこと、やってみせます。いらぬお節介かもしれませんが、私はそんなことまで考えるほど、アレクのことが好きになっていました。
【書籍化】薬で幼くなったおかげで冷酷公爵様に拾われました―捨てられ聖女は錬金術師に戻ります―
【8月10日二巻発売!】 私、リズは聖女の役職についていた。 ある日、精霊に愛される聖女として、隣國に駆け落ちしたはずの異母妹アリアが戻ってきたせいで、私は追放、そして殺されそうになる。 魔王の秘薬で子供になり、別人のフリをして隣國へ逃げ込んだけど……。 拾ってくれたのが、冷酷公爵と呼ばれるディアーシュ様だった。 大人だとバレたら殺される! と怯えていた私に周囲の人は優しくしてくれる。 そんな中、この隣國で恐ろしいことが起っていると知った。 なんとアリアが「精霊がこの國からいなくなればいい」と言ったせいで、魔法まで使いにくくなっていたのだ。 私は恩返しのため、錬金術師に戻って公爵様達を助けようと思います。
8 73突然不死身という最強の能力に目覚めちゃいました
西暦2200年地球には2種類の人間が存在するようになっていた。 1種は昔からいたいたって普通の人間、もう1種は生まれながらにして特殊能力を持った人間つまり超能力者だ。 そして今世界では特殊能力を持った人間を中心とした格差社會が起きていた。通う學校、働ける職場、仕事の基本給、その他etc、全てにおいて超能力者が優遇されていた。 學校に関しては小學校までは同じ學校へ通うが、中學、高校は、舊人と超能力者では通う學校が違く、さらに超能力者に関しては受験を受けなくても能力がと言う理由だけで進學をすることができる。もちろんその先にある就職だって同じようなものだ。その職場に適した能力があれば簡単に入社できる。それだけじゃな給料だって高卒で入っても同じ條件の舊人の倍はもらうことができる。 そんな世界で超能力者 神谷 玲は舊人つまり無能力者として暮らしていた。
8 119山羊男
『Уаğİ 〇ТбКф』(通稱:山羊男(やぎおとこ))という正體不明の存在がきっかけに始まる、一連の失蹤事件と多発事故 殺人鬼、元受刑者、殺し屋、偽裝、情報操作、陰謀、妄想、迷信、病気、幽霊、悪魔、神、信仰、未確認生命體、クローン、ミーム、概念、都市伝説、虛言… 最早何が現実で、何が噓か分からない。しかしこれだけは言える。この先に何が起きても、誰も真実には屆かない。
8 115魔法兵器にされたので女學園に入ります ~俺は最強の魔兵器少女~
田舎で牧畜をしていた少年、レイはある日失蹤していた兄の手により魔科學兵器に改造されてしまう。 それは強靭な身體能力と多彩な機能、莫大な魔力を秘めた――美少女兵器だった。 幸いにも洗脳を逃れたレイは、牧畜を続けることもできず路頭に迷ったが、幼馴染の女子の誘いからなんと名門魔法女學園に入學することとなる。 ただの冴えない少年が踏み入った、禁斷の魔法と女子の園。起こる事件、飛び交う魔法、そしてたくさんの女生徒たち。 魔科學兵器の無敵の力で、魔法女學園に旋風が巻き起こる!
8 107Creation World Online
指先1つで世界さえも思いの儘だ--- 【Creation World Online】人類初のフルダイヴ型のMMORPG。 そんな夢が詰まったゲームは突如悪夢へと変わった。 主人公シュウはそんなデスゲームと化したこのゲームを自身の固有スキルでクリアしていく。
8 78ワルフラーン ~廃れし神話
かつて地上最強と呼ばれた男、アルドは、國に裏切られた事で人を信じられなくなり、國を出てってしまう。あてもなく彷徨う男が出會ったのは、かつて森で助けた魔人。再會を喜ぶより先に、彼女は言った。 「魔王になって頂けませんか」 再び対峙する事になる魔人と人間。次に勝つのは、どちらなのか。 これは、人の愚かさが招いた物語である。
8 110