《【電子書籍化】婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣國へ行きますね》第二十四話 結婚と市民権
私はアスタニア帝國の臣民ではありません。
なくとも、今はまだ違います。外國人で、市民権は持っていません。名目上は商業目的の長期滯在なのです。そのうち市民権を得ようとは思っていましたが、まさかこんなに早く必要になるとは思ってもみませんでした。
そのことを伝えると、アレクもバルクォーツ侯爵も、開いた口が塞がらない、という様子でした。
「し、市民権がない?」
こくん、と私は頷きます。
バルクォーツ侯爵は相を変えて、アレクへ指示を出します。
「アレク、急いで書類を揃えて申請をしろ! ああいや、帝都の窓口に直接持っていけ!」
「はい!」
「あの、だめでしたか」
「だめも何も、それでは結婚できないだろう! アスタニア帝國法では、アスタニア帝國民同士の結婚しか法的には認めていない! ましてや、皇子の結婚となれば外國人の分のままの結婚は前例がないはずだ!」
それもそのはずです。貴族と平民の結婚はあっても、それは同じ國の民同士だから支障がないのです。外國人をけれるとなると、また違った問題が出てきます。だからそういう面倒をなくすため、アスタニア帝國は外國人も市民権を得やすくなってはいますが——それでも、アスタニア帝國の市民権獲得には々と基準がありますし、何より自活できることが大前提です。
となれば、私は結婚したければ早く市民権を獲得しなければならず、アレクとともに帝都へ行くなら當然アレクの両親に挨拶もしなければならないわけです。そのとき市民権がないからまだ結婚できません、というのは何とも間の抜けた話で、市民権も獲得できていない外國人と結婚を急ぐ必要はない、他に縁談がある、などと事が紛糾する可能ができてしまいます。
さすがに私も事態が切迫していると分かってきて、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
「忘れていた……エミーがワグノリス王國から來たということを、すっかり失念していた」
「市民権については何だかんだ俺も気付かなかったので、仕方がありません。とにかく、一刻も早く出発して、帝都で市民権の申請を済ませます」
「順番を飛ばして早く審査できるよう、知り合いにかけ合っておく。上手くいけば一週間ほどで結果が出るだろうが」
バルクォーツ侯爵は、おもむろに天を仰ぎます。
「ああしかし、心配だな。私もついて行こうか」
「従兄弟殿はカルタバージュ市長でしょう。簡単に離れないでください」
それはもっともすぎる話で、そうか、とバルクォーツ侯爵はしょんぼりしていました。
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