《[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!》0話
新作です! 他にエタってる作品を書かないといけないのですが、こっちを書きたかったんで優先してしまいました。
私の他の作品を読んでくださった方は、この作品も読んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします!
「俺について行った先に輝かしい勝利を見てるんだったら、それは幻想だ。俺は華々しい勝利なんてのは與えられない。できることは小狡く、小賢しく、卑怯に卑劣に貪に、ただ勝ちに行くだけだ。見ている奴は非難するかもしれないし、お前たちを軽蔑するかもしれない。それでもいいのか?」
そう。所詮俺はその程度のやつだ。かっこいい勝利なんてできない。誰もが憧れるような、素晴らしい果なんて出せない。
できるのはただ一つ。みっともなく生き足掻くだけ。
だがもし、もしそれでもいいと言うんだったら……。
「……冒険者に必要なのはカッコよく戦うことではなく、這いつくばってでも生き殘ることです。そう教えてくれたのは、あなたですよね?」
俺の言葉を聞いた目の前のは、もっと違う冒険者の姿というものを想像してたはずだ。もっと違う、冒険者というものの理想の姿。
強く、カッコよく、凄い力で誰も彼も助けてしまう……そんな英雄みたいな冒険者の姿。
「あなたの教えをけたのはたった一ヶ月程度のことだったけど、それでもその教えは私の中で『冒険者である私』を作る土臺になっているし、そのことを間違いだとは思っていない。だから、今更その程度のことで迷うつもりも、うつもりも、ありません」
だがそれでも、そんな本來の理想を捨ててでも勝ちたいと願い、俺みたいな最低位の冒険者に頭を下げている。
そんなの姿を見て、俺は小さく息を吐き出すと俺を見るをまっすぐと見つめた。
「……なら、勝たせてやる」
「はい!」
そして俺たちはき出す。譲ることのできない大切な想いを守るために。
【電子書籍化】婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣國へ行きますね
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。 幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。 失意のメリッサは王立寄宿學校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決斷。エミーと名前を変え、隣國アスタニア帝國に渡って書籍商になる。 するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出會う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。 ※エンジェライト文庫での電子書籍化が決定しました。詳細は活動報告で告知します。 ※この作品は他サイトにも掲載しています。 ※「小説家になろうnavi」で2022/10の朗読作品に選ばれました。
8 147[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
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