《[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!》三級の実力
そしてダンジョンにっていった俺たちは一度目と同じように進み、一度目の時に倒したゴブリンの死の場所を越えると、その後は何度かゴブリンに遭遇し戦闘をした。
だが、宮野も北原も顔を顰めているが、それでも吐き出したりしゃがみ込んだりはしない。多の泣き言というか不満は呟いているが、言ってしまえばその程度だ。
「問題ない、みたいだな」
「あ、あの……」
「ん? ああ、何だ?」
「えっと、その……」
しばらく戦闘を見ながらダンジョンを進んでいたのだが、一時間ほど進んだあたりになって、俺の隣で待機していた北原が小さく戸いがちに聲をかけてきた。
「言いたい事ははっきり言ってくれて構わない。こんな場所じゃ、そうやって戸って言わないってのも害になるからな」
「あう。す、すみません……」
「あんた何柚子をいじめてんのよ!」
俺としては真っ當な意見を言っただけなのだが、北原はこまってしまった。
それを見ていたのか聞いていたのか、それまで前衛として戦っていた淺田が俺を睨みながら戻ってきた。
Advertisement
まあ確かに、多は言葉がぶっきらぼうというか雑なものになっていたかもしれない。
だが、俺は決していじめなどしていないし、いじめをする気もない。
ダンジョンや同じチームでそんなことをしたところで、自分の首を締めるだけだからな。
「話がありそうだったから聞いただけだ。いじめなんてするかよ」
「話? はんっ、そんなのわかりきってるでしょ。あんたも戦えってことよ! さっきから後ろであたしたちのことを見てばっかでぼそぼそ呟いて。文句があんならあんたが戦いなさいよ!」
別に文句があるわけじゃないんだがな……。
呟いていたのは確かだが、それはこいつらの能力の分析をしていただけだ。
「佳奈。そこまでよ」
と、そこで淺田と同じく前衛として戦っていた宮野も戻ってきて淺田を制止した。
しかし、それだけでは終わらなかった。
「えっと、伊上さん。佳奈の言い方は悪いですけど、できれば力を見せてもらえませんか? あなたの力を知っているのと知らないのでは、いざという時の対処が変わりますので」
つい數時間前までは凹んでいたが言うにしては隨分とはっきり言ったな、と思うが、だからと言って俺は特に思うところがあるわけでもないし、その言い分は真っ當なので俺は承諾することにした。
「まあ、そうだな」
「どうせあの子より弱いでしょうけどね!」
「あの子?」
「病気で休んでる子です。伊上さんと同じ魔法使いなので」
「ああ。まあ確かに比べにならないだろうなぁ」
なるほど。このチームの本來の四人目は魔法使いだったか。隨分とバランスの良いチームだな。
まあ、今言った通り俺とは比べものにならないだろうけどな。……もちろん俺が下って意味でだ。
おそらく一級であろう奴と、三級である俺とを比べるなってんだ。
「いざと言う時は助けにりますから」
「ここ程度の相手に助けなんていらないって」
俺はそう言うと先頭を進みだす。
しばらくすると前方に敵の反応をじ取り、後ろについて來ていた三人に合図を出して止める。
そして魔法を使って敵の數や居場所を正確に把握していく。
敵の狀況を完全に把握すると、今度は攻撃のために魔法を使うが……
「水?」
「しょぼ」
俺が魔法によって生み出した水を見て宮野と淺田が小さく聲をらすが、まあ実際にしょぼいのは確かだ。
俺が魔法で生み出したのはピンポン球程度の水。その數は三つ出しているとはいえ、それでも一級の魔法使いを知ってるのなら、比べるまでもないだろう。何せ一級の魔法使いはプールいっぱい分の水を簡単に生み出し、ることができるんだから。
だが……
「まあ三級だし、そんなもん──」
だがしかしだ。だからと言ってその果が変わるわけではない。
たとえ海ほどの量の水を作ることができたとしても、ピンポン球三つ分の水しか作ることができなかったとしても、『三のゴブリンを殺す』ということができるのなら、結果だけ見ればどちらも変わらない。
俺の生み出した水の球はゴブリン達へと進んでいき、その口に命中した。
すると、ゴブリン達は突然のことに驚き、慌てて周囲を確認するが、すぐに確認することをやめて自分の首へと手をばした。
そのまましばらく放っておくと、ゴブリン達は首を掻き毟りながら倒れたので、俺は近づいて剣で貫きトドメを刺した。
「どっかのバカはしょぼいとか言ってたみたいだが、生きを殺すのにプールいっぱいの水なんてのは必要ないんだよ。さえ塞げば、それでおしまいだ。小さな魔法はそれだけ敵の魔法使いに察知される可能もなくできて、魔力の消費を抑えられる。力任せな一撃なんてのは、俺から言わせりゃあバカのやることだ」
魔法ってのは使う際に魔力を周囲に撒き散らすんだが、その使う魔法の規模が大きければ大きいほど、威力が高ければ高いほど周囲に魔力の反応を広くまき散らす。
魔法使いにはその反応をじ取ることができるので、あまり敵を引き寄せたくないダンジョンでの戦闘は基本的に大規模な魔法は使わない。
まあ、力技が必要なときだってあるだろうし、三級よりも一級の方が継戦能力が高いのは事実だから、実際にどっちを選ぶかと言ったらやっぱり一級の方だろうけどな。
「で、どうだった? これが俺の戦い方だ」
敵の隙をついて魔法できを阻害して剣で切る。それが俺の基本的な戦い方だ。
ここに道を使ったり仲間と連攜したりなんてのも加わるが、なんにしてもまあ、王道ではないな。
卑怯者や外道の戦い方だ。だがそれが命をかけ戦い、それが冒険ってものだ。生き殘るためには華々しい勝利なんて求めてられない。
「……だから魔法使いなのに遊撃なんですね」
「ああ。まあさっきはああ言ったが、実際は大技を使えないってのもあるけどな。何せ三級だし」
俺は三級なのでそれほど魔力がない。一応大規模な魔法を……まあ使えないこともないが、使ったらぶっ倒れるだろうな。
今のだって完全に死ぬまで待たなかったのはしでも魔力を溫存しておきたいからだ。
「とりあえず先に進むか?」
ひとまず俺の戦い方は見せることができただろうし、元の隊列に戻るか。
まあ、隊列っていっても一番後ろをついていくだけだが。
12ハロンのチクショー道【書籍化】
【オーバーラップ様より12/25日書籍発売します】 12/12 立ち読みも公開されているのでよかったらご覧になってみてください。 ついでに予約もして僕に馬券代恵んでください! ---- 『何を望む?』 超常の存在の問いに男はバカ正直な欲望を答えてしまう。 あまりの色欲から、男は競走馬にされてしまった。 それは人間以上の厳しい競爭社會。速くなければ生き殘れない。 生き殘るためにもがき、やがて摑んだ栄光と破滅。 だが、まだ彼の畜生道は終わっていなかった。 これは、競走馬にされてしまった男と、そんなでたらめな馬に出會ってしまった男達の熱い競馬物語。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団體・國などと一切関係がありません。 2018/7/15 番外編開始につき連載中へ狀態を変更しました。 2018/10/9 番外編完結につき狀態を完結に変更しました。 2019/11/04 今更ながらフィクションです表記を追加。 2021/07/05 書籍化決定しました。詳細は追ってご報告いたします。 2021/12/12 書籍化情報を追記
8 63チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間
バスの事故で異世界に転生する事になってしまった高校生21名。 神から告げられたのは「異世界で一番有名になった人が死ぬ人を決めていいよ」と・・・・。 徐々に明らかになっていく神々の思惑、そして明かされる悲しい現実。 それら巻き込まれながら、必死(??)に贖い、仲間たちと手を取り合って、勇敢(??)に立ち向かっていく物語。 主人公の嘆き 「僕がチートって訳じゃない。眷屬がチートなだけ!僕は一般人!常識人です。本當です。信じて下さい。」 「ご主人様。伝言です。『はいはい。自分でも信じていない事を言っていないで、早くやることやってくださいね。』だそうです。僕行きますね。怒らちゃうんで....」 「・・・・。僕は、チートじゃないんだよ。本當だよ。」 「そうだ、ご主人様。ハーレムってなんですか?」 「誰がそんな言葉を教えたんだ?」 「え”ご主人様の為に、皆で作ったって言っていましたよ。」 「・・・・。うん。よし。いろいろ忘れて頑張ろう。」 転生先でチート能力を授かった高校生達が地球時間7日間を過ごす。 異世界バトルロイヤル。のはずが、チート能力を武器に、好き放題やり始める。 思いつくまま作りたい物。やりたい事をやっている。全部は、自分と仲間が安心して過ごせる場所を作る。もう何も奪われない。殺させはしない。 日本で紡がれた因果の終著點は、復讐なのかそれとも、..... 7日間×1440の中で生き殘るのは誰なのか?そして、最後に笑える狀態になっているのか? 作者が楽しむ為に書いています。 注意)2017.02.06 誤字脫字は後日修正致します。 読みにくいかもしれませんが申し訳ありません。 小説のストックが切れて毎日新しい話を書いています。 予定としては、8章終了時點に修正を行うつもりで居ます。 今暫くは、続きを書く事を優先しています。 空いた時間で隨時修正を行っています。 5月末位には、終わらせたいと思っています。 記 2017.04.22 修正開始 2017.02.06 注意書き記載。
8 61普通を極めた私が美少女に転生ってそれなんて生き地獄!?
私は普通に普通を重ねた普通の中の普通……そう!まさしくアルティメットに普通な女の子っ!そんな私は普通に交通事故で死んじゃった!嗚呼、普通に成仏するのかなぁって思ってたら駄神の野郎、私が普通すぎるせいで善人と悪人の判斷がつかないからもう一度、生まれ直してこいとか抜かすの!正気の沙汰とは思えないわ!しかも異世界に!極め付けには普通をこよなく愛する私の今世が金髪美少女待った無しの可愛い赤ちゃんとか本気で泣きそう。というか泣いた。
8 177ランダムビジョンオンライン
初期設定が必ず一つ以上がランダムで決まるVRMMORPG「ランダムビジョンオンライン」の開発テストに參加した二ノ宮由斗は、最強キャラをつくるために転生を繰り返す。 まわりに馬鹿にされながらもやり続けた彼は、全種族百回の死亡を乗り越え、ついに種族「半神」を手に入れる。 あまりにあまったボーナスポイント6000ポイントを使い、最強キャラをキャラメイクする由斗。 彼の冒険は、テスト開始から現実世界で1ヶ月、ゲーム內部時間では一年たっている春に始まった。 注意!!この作品は、第七話まで設定をほぼあかしていません。 第七話までが長いプロローグのようなものなので、一気に読むことをおススメします。
8 70夢見まくら
射的で何故か枕を落としてしまった兼家海斗は、その枕を使って寢るようになってから、死んだはずの幼なじみ、前橋皐月が出てくる夢ばかりを見るようになった。そして突然、彼の日常は終わりを告げる。「差し出しなさい。あなたたちは私達に搾取されるためだけに存在するんですから」絶望と後悔の先に――「……赦してくれ、皐月」――少年は一體、何を見るのか。
8 99糞ジジイにチートもらったので時を忘れ8000年スローライフを送っていたら、神様扱いされてた件
糞ジジイこと、神様にチート能力をもらった主人公は、異世界に転生し、スローライフを送ることにした。 時を忘れて趣味に打ち込み1000年、2000年と過ぎていく… 主人公が知らないところで歴史は動いている ▼本作は異世界のんびりコメディーです。 ただしほのぼの感はひと時もありません。 狂気の世界に降り立った主人公はスローライフを送りながら自身もまたその狂気に飲まれて行く… ほぼ全話に微グロシーンがあります。 異世界のんびりダークファンタジーコメディー系の作品となっております。 "主人公が無雙してハーレム作るだけなんてもう見たくない!" 狂気のスローライフが今ここに幕を開ける!! (※描くのが怠くなって一話で終わってました。すみません。 再開もクソもありませんが、ポイントつけている人がいるみたいなので書きたいなと思っています) 注意 この物語は必ずしも主人公中心というわけではありません。 グロシーンや特殊な考え方をする登場人物が多數登場します。 鬱展開は"作者的には"ありません。あるとすればグロ展開ですが、コメディー要素満載なのでスラスラ読めると思います。 ★のつく話には挿絵がついています。 申し訳程度の挿絵です 一章 0〜5年 二章6〜70年 三章70〜1160年 四章1000前後〜1160年 五章1180〜(996年を神聖歴0年とする) 《予定》五章 勇者召喚編、ただ今制作中です ●挿絵が上手く表示されないトラブルも起きていますが、運営が改善して下さらないので放置してあります。 気になった方いたら、本當に申し訳ございませんと、今ここで謝罪されて頂きます● 【なろうオンリーの作品です】 【この作品は無斷転載不可です】
8 161