《【書籍化】白の平民魔法使い【第十部前編更新開始】》幕間 -學前夜-
「魔法使いになりたい」
湖のように広がる自然の花園。咲いている花は一つしかなく、夜に逆らうように白く輝いている。
その中心に立つ一人の年は改めてそう宣言した。
それは小さな頃からの夢であり、育ての親であるシスターが持ってきてくれた本の中に登場する存在。
魔法とは無縁の田舎村で過ごす彼にとっての憧れだった。
「どんな魔法使いになりたいんだい?」
自然の花園はその存在が隠されているかのように森で囲まれている。
白く輝く花園とは打って変わって、森は影で黒く染まっていた。
そんな花園から見える一本の木の下でフードを被ったが年に問いかける。
「どんな……」
彼は魔法使いを自分の育ての親であるシスターが持ってきてくれた本の中と、問いかけてきた彼しか知らない。
そう聞かれてしまうと、誰かを助ける魔法使いとしか答えることができない。
「それがわかるまでは君は魔法が使える子供のままだよ」
「まだ子供扱いかー……師匠の背は超えたんだけどなぁ」
「それは大きく育ってくれて何よりだけどね」
師匠と呼ばれたフードのは笑う。
初めて會った時は自分の腰ほどしか無かったのにと、気付けば出會った時を思い出していた。
傷に浸りそうになるのはきっとこれから年が旅立つからだろう。
「君はもっと知る必要がある。魔法使いを、人を。そうして日々を過ごしていけば憧れよりも大切な夢が隣にあったりする」
「師匠、もっとわかりやすく言ってくれ」
年はそんな彼に気付く様子もなく、フードののほうへと歩く。
そんな年にフードのは手をばした。
「さあ、小さな箱庭から出る時だ。アルム、君はもうただの田舎の年じゃない。これから魔法使いの卵となる」
その言葉の意味は年にはわからない。
でも、何か後戻りはできないような気がした。
それでも年はその手をとる。
「ようこそ、私の弟子。君のような出來損ないでも夢が見れるのだと、私は期待しているよ」
手を引かれて年は花園から森へ。
師匠からの冷たい言葉はこれ以上無い祝福なのだと年は理解した。
彼が來たのは十年前。
憧れを捨てなくてもいいように、彼は今まで自分に魔法を教授し続けてくれたのだから。
ここまでが一區切りとなります。
次からまた普通に本編です。
想、ブックマーク、下にある☆マークでの応援などして頂けると嬉しいです。
國民的歌手のクーデレ美少女との戀愛フラグが丈夫すぎる〜距離を置いてるのに、なんで俺が助けたことになってるんだ!?
三度も振られて女性不信に陥った主人公は良い人を辭めて、ある歌い手にハマりのめり込む。 オタクになって高校生活を送る中、時に女子に嫌われようと構うことなく過ごすのだが、その行動がなぜか1人の女子を救うことに繋がって……? その女子は隣の席の地味な女の子、山田さん。だけどその正體は主人公の憧れの歌い手だった! そんなことを知らずに過ごす主人公。トラウマのせいで女子から距離を置くため行動するのだが、全部裏目に出て、山田さんからの好感度がどんどん上がっていってしまう。周りからも二人はいい感じだと見られるようになり、外堀まで埋まっていく始末。 なんでこうなるんだ……!
8 156りんご
とある先輩と後輩と林檎の話
8 85ヤメロ【完】
他人との不必要な関わりや人混みが苦手ということもあり、俺はアウトドア全般が昔から好きではなかった。 そんな俺の唯一の趣味といえば、自宅でのんびりとホラー映畫を鑑賞すること。 いくら趣味だとはいえ、やはり人が密集する映畫館には行きたくはない。それぐらい、外に出るのが好きではなかったりする。 だが、ある映畫と偶然出會ったことでそんな日常にも変化が訪れた。 その映畫の魅力にすっかりとハマッてしまった俺は、今では新作が出る度に映畫館へと足繁く通っている。 その名も『スナッフフィルム』 一部では、【本當の殺人映像】だなんて噂もある。 そんな噂をされる程に上手く出來たPOV方式のこの映畫は、これまで観てきたホラー映畫の中でも一番臨場感があり、俺に最高の刺激とエンタメを與えてくれるのだ。 そして今日も俺は、『スナッフフィルム』を観る為に映畫館の扉を開くーー。 ↓YouTubeにて、朗読中 https://m.youtube.com/channel/UCWypoBYNIICXZdBmfZHNe6Q/playlists ※ 表紙はフリーアイコンを使用しています 2020年4月27日 執筆完結作品
8 97進化上等~最強になってクラスの奴らを見返してやります!~
何もかもが平凡で、普通という幸せをかみしめる主人公――海崎 晃 しかし、そんな幸せは唐突と奪われる。 「この世界を救ってください」という言葉に躍起になるクラスメイトと一緒にダンジョンでレベル上げ。 だが、不慮の事故によりダンジョンのトラップによって最下層まで落とされる晃。 晃は思う。 「生き殘るなら、人を辭めないとね」 これは、何もかもが平凡で最弱の主人公が、人を辭めて異世界を生き抜く物語
8 70銀狼転生記~助けた幼女と異世界放浪~
狼に転生した青年は魔神を目指す。 クラスメイト達、魔王、百年前の転移者、不遇な少女達…。 數々の出逢いと別れを繰り返しながら…。 彼は邪神の導きに従って異世界を放浪する。 これは、青年が幼女と共に歩む銀狼転生記──その軌跡である。 :楽勝展開ばかりではありません。
8 193これが純粋種である人間の力………ってこんなの僕のぞんでないよぉ(泣
普通を愛している普通の少年が、普通に事故に遭い普通に死んだ。 その普通っぷりを気に入った異世界の神様が、少年を自分の世界に転生させてくれるという。 その異世界は、ゲームのような世界だと聞かされ、少年は喜ぶ。 転生する種族と、両親の種族を聞かれた少年は、普通に種族に人間を選ぶ。 両親も當然人間にしたのだが、その事実はその世界では普通じゃなかった!! 普通に産まれたいと願ったはずなのに、與えられたのは純粋種としての他と隔絶した能力。 それでも少年は、その世界で普通に生きようとする。 少年の普通が、その世界では異常だと気付かずに……… ギルクラとかのアニメ最終回を見て、テンションがあがってしまい、おもわず投稿。 學校などが忙しく、現在不定期更新中 なお、この作品は、イノベイターとはまったく関係ありません。
8 122