《【書籍化】萬能スキルの劣等聖 〜用すぎるので貧乏にはなりませんでした》助っ人《サポーター》

「いやはや、驚きました。私も長年、鑑定士を務めていますが……ここまで多岐にわたったスキルを所持している方は見たことがありません。しかも、どの系統のスキルもAランクまで磨き上げている」

こちらのギルドに所屬している鑑定士の方は私が全ての魔、武においてAランクスキルを修得していることについて言及されました。

つい最近まで、私はそれが誇りでした。聖とはの魔と治癒さえ使えれば良いのだと教わりましたが、それだけでは足りないと頑張っていたからです。

しかしながら、その努力はゼノンたちにとって何もしていないのと一緒でした。

非凡な人間だけが開花出來るというSランクスキル。

平凡な私はどんなに頑張っても、その領域に足を踏みれることは出來ませんでした。

「失禮しまーす! ソアラ様~~! お世話になります! ルミアと申します! 今日からソアラ様のマネージャーを務めさせて頂きますね!」

バンと勢いよくドアが開くとツインテールの黒髪の元気なってきました。

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年齢は15歳前後でしょうか? この方が私のマネージャー……?

というより、そもそも――

「マネージャーとは何ですか?」

「あはは、そうですよね。中々ピンと來ないのは當然です。世界中でも多忙すぎるフリーターは稀ですから。簡単に申しますと、いま現在……ソアラ様の仕事は殺到しております。既に一ヶ月先の予定まで埋まっているんですね!」

「い、一ヶ月ですか!?」

思わずはしたない聲が出てしまいました。

私は確かに付の方になるべく多くの仕事をれてしいと頼みましたし、どの仕事をするのかの取捨選択も委託しました。

とはいえ、ちょっと鑑定をして貰っている間に一ヶ月先の仕事まで埋まっているなんて信じられません。

「ですから、多忙であるソアラ様のスケジュール管理や調管理や遠出する際には宿の手配などの回りのお世話をさせてもらうのがマネージャーとしての私のお仕事というわけです」

「そ、そんなことまでわざわざ……」

そういうことでしたか……。

忙しくなるということは理解しました。ルミアという子が管理しなくては追いつかないほどだということも。

勇者ゼノンのパーティーを追放されたことは悲しかったですが、その経験は無駄ではなかったと知ることが出來るとしだけ元気が湧いてきました。

「それでは、ソアラ様。初仕事は三日後、治癒士さんが、法事などでしばらくパーティーを抜けるのでそのを埋めてしいとの依頼です」

「分かりました。お任せください」

ルミアが分厚いメモ帳を取り出してスケジュールを読み上げてくれましたので、私はそれに返事をしました。

その後、ルミアに案された宿に案されて、私は浴などを済ませてベッドに橫になります。

こんなに寢心地の良いベッドは初めてです。こ、この宿ってもしかしてかなりお高いのでは……。

それから、三日後の朝。ルミアに案されて私は初仕事でサポートするパーティーの方と顔合わせしました。

うう、かなり張しています――。

「ほ、本當に來た……! 聖ソアラさん、は、初めまして……! 僕はアーウィン。以前にルルテミア平原でお見かけした時から憧れていまして、共にお仕事が出來て栄です……」

「こちらこそ、初めまして。微力ながら全力を盡くして頑張らさせて頂きます」

お互いに張しながら挨拶した私たち。

剣士が二人、魔法士が一人で治癒士が欠けているパーティーということですので、私はヒーラーに徹すればよいのですね――。

「治癒魔法(ヒール)! 巖砕破風斬ッ! 極大炎魔法(メテオノヴァ)ッッッッッ!」

「ま、魔法陣を二つ同時に展開した上で、強力な剣技まで……! な、何て人だ……! 治癒も魔法も全て一級品だなんて!」

として、よりパーティーを上手く援護できるように私は一度になるべく多くの作をするように心がけていました。

それによって魔法は簡単なものなら同時に7つまで、複雑な式でも同時に2つくらいなら発可能になったのです。

私はこの技を多重スキル同時使用(アンサンブル)と名付けています。

それに合わせて剣など様々な武を扱えるように訓練していました。

は全部ゼノンに売られてしまったので、今は剣しか持っていませんがそのうち買い直そうと思っています。

「速度強化(ギガアクセル)、力強化(ギガパワー)、防強化(ギガバリア)……!」

「おおっ! 力が漲る!」

が羽のように軽い……!」

「強化を3つ同時に二人にかけた……? 補助までこなすなんて。どうしてソアラ様のような方がフリーターなの……?」

初仕事は概ね好評だったようで、この仕事ぶりが評価されて一気に三ヶ月先の仕事まで埋まってしまいました。

「ずっと攻略出來なかったダンジョンが攻略出來ました……!」

「寶の地図だけは手にってたんだけどよぉ。ソアラさんのおかげで何とかそこまで到達できたぜ」

「頼む! フリーターなんて言わずにうちのパーティーに來てくれ! 金なら幾らでも払うから……!」

さらに三ヶ月、ルミアのサポートもあって私はんなパーティーの助っ人(サポーター)として頑張りました。

どのパーティーの方も優しくて、最後にはお禮を言ってもらったりしてやり甲斐をじるようになります。

このまま、フリーの冒険者として生きるのも悪くないかもしれません。

「ソアラ様ぁ、どうして一流パーティーからのおいを斷られているのですか~~? 賢者トルストイ様、剣聖ガイア様、大神ミレーユ様など、名だたるパーティーリーダーの方々がスカウトされてらしたのに……」

ある日、ルミアは私がパーティーへの勧を全部斷っていることについて言及しました。

いえ、それはそのう。なんといいましょうか……。

理由はあるには、あるのですが――。

「やはり、前のパーティーを追い出されたことがトラウマになっていまして……。誰かのパーティーに所屬するということが怖くなってしまったと言いましょうか……」

ゼノンのパーティーから追放されたことが原因で私はパーティーにることが怖くなりました。

今度、自分を否定されたら生きることもままならなくなりそうで……。

「そうだったんですね。すみません。不躾なことを聞いてしまいました……」

「いえ、全然気にしてませんから」

「しかし、勇者ゼノン様のパーティーといえば、近頃調子は最悪みたいですけどね。ほら、見てください」

ルミアが私に見せてくれたのは新聞記事でした。

見出しにはこう書かれています。

『勇者危うし! 連戦連敗で稱號剝奪か!?』

どうやら、何度もパーティーが壊滅寸前まで持っていかれたみたいですね。

そんなに強敵とばかり遭遇していたのでしょうか――。

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