《【書籍化&コミカライズ2本】異世界帰りのアラフォーリーマン、17歳の頃に戻って無雙する》3章:神ってにまみれたヤツ多いよな(2)
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「勘違いするな。召喚じゃなくて生だよ。昨日戦ったときにとったデータをもとに、オレの魔力で作ってみたんだ」
昨晩戦いながら解析したデータなので、あの時見ていない技は再現出來ないけどな。
オレはダークヴァルキリーの肩にぽんと手を置いた。
だらんと腕を下ろし、死んだ魚のような目で虛空を見つめるダークヴァルキリーは、何の反応も示さない。
「それ……なくともダークヴァルキリーより圧倒的に強くないとできないんじゃ……?」
「あの程度の敵ならな」
「たしかにダークヴァルキリーは北歐系ヴァリアントの中でも雑魚な方だけど……普通の人間にとってはライオンなんかよりよっぽど脅威なはず……」
「まあまあ。とりあえず、最強の技をぶち込んでみてくれよ」
「うん、やってみる。グングニル……起!」
由依は二本の指でミニスカートからびた黒タイツを履いた太ももを、橫になぞった。
すると、そこを起點とし、ルーン文字がタイツ上にまばらに輝き、足首に収束していった文字たちがフリスビーサイズの魔法陣を形した。
「んっ……くぅ……あれ? 気持ち良いだけで、あまり痛くない……? それに……」
由依が大ジャンプをすると、民家の二階はあろうかという天井まで一瞬で飛び上がった。
くるりとを反転した由依は、用に天井へと著地。
再び天井を蹴って、床へと戻って來た。
「グングニル、フルパワー!」
由依が太ももにれ、右足に重をかけた構えを取った。
全を駆け巡り、純度と濃度を上げた魔力が右足へと集中していく。
由依自は魔法については詳しくないようだが、これは魔法の使い方の一つだ。
「はあああああああああ! 黃昏の崩壊(ラグナロクブレイク)!!」
由依は夕暮れに輝く右足による後ろ回し蹴りをダークヴァルキリーの部にぶち込んだ。
蹴りの衝撃がダークヴァルキリーの背中を抜け、衝撃波が道場の壁を叩いた。
その瞬間、由依の足がれた箇所からダークヴァルキリーのにのヒビがり、巖のようにボロボロと砕け散った。
右足をゆっくり下ろした由依は、もとの構えに戻った後、震える足をさすっている。
「この技を使ったあとって、全はしばらく重くなるし、右足なんて數時間はかなくなるのに……筋トレってすごい……?」
「神の負擔にある程度耐えられるようになったのと、筋トレついでにの魔力回路も整えておいたからな」
「魔力回路?」
「の魔力の通り道だ。その黒タイツ型神は、神に蓄積された魔力を使用者に流して、常人以上の能力を出すみたいだな。さっきの必殺技は、で練った魔力を強引に敵に流し込み、相手の魔力回路をズタズタにしたあと、相手の魔力も利用してを崩壊させるってとこか。なかなかすごい魔道だな」
魔法が普及していないはずなのに、どうやって作ったのか気になるところだが。
一部の人間が報を獨占している?
「見ただけでそこまでわかるの?」
「ればもっと詳しく解析できるぞ」
オレがそう言うと、
「いいよ、って……」
し顔を赤らめた由依が、踵をあげて太ももを差し出してきた。
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