《【書籍化&コミカライズ2本】異世界帰りのアラフォーリーマン、17歳の頃に戻って無雙する》4章:パパ活ですか? いいえ、援です。(2)
「えへへ。登録されてるのは、お互いのアドレスだけだね」
由依はピッチをその大きなにぎゅっと抱きしめた。
制服の上からでもわかるすごいだ。
JKを子供と見るべきか、同年代とみるべきかなんとも脳がおいつかない。
「うっわ。ホントに難波とランチしてるんだぁ。チョベリバってかんじ~。學校一のもおしまいだよね?」
そんな死語――いや、流行語とともに現れたのは、クラスのギャルだ。
茶髪に派手目なメイク、そしてルーズソックスである。
ルーズ懐かしいなあ。雨の日とか汚れてきったないんだよな。
そこそこの進學校には珍しい存在で、教師陣には目をつけられているようだ。
似たような格好をした子を二人引き連れている。
なんなの? こういうタイプって、子分を二人連れて歩く習でもあんの?
そんな、未來では絶滅するギャルの名前はたしか……
「鬼瓦」
「まつりを名字で呼ばないでよ! かわいくないんだから! ほんっとサイアクな名字!」
「えっと……じゃあ、鬼まつり?」
「変な略し方をするな! なんなの!? 難波のくせに調子にのって!」
「他人の晝飯を食う相手にどうこう言う方が調子にのってると思うが」
「まつりはいいんだよ!」
「なんで?」
「なんでって……え? えっと……なんでもよ!」
「全く説明になってないが」
「あんたに説明する必要なんてないでしょ!」
「できないだけのくせに?」
「くぅ?! とにかく! そんな男と付き合うようじゃあ、白鳥由依もおしまいってこと!」
「つ、つきあってないわ! ……まだ」
由依は赤らんだ顔を手で押さえている。
「お、乙かよ……。こんなオタクにマジ惚れなの……?」
鬼瓦のヤツ、そこまで引くか?
あと、オレがオタクなのってそんなにバレバレだったんか。
「つまり、ここぞとばかりにマウントをとりにきたと」
「マウント……? えっと……海?」
用な間違えかたをするギャルである。
「あんたの頭はマウンテンゴリラ以下だってことだ」
「これでも赤點とったことないし!」
「え?」「マジ?」
とりまき二人の驚きは、赤點をとったことがないことに対してなのか、自分達は赤點まみれだということなのか。
「誰に惚れようが関係ないだろ」
「え、ほ、惚れてないよ……?」
真っ赤な顔で言われても説得力がないので、悪いが由依のことは無視させてもらおう。
オレだって恥ずかしいんだからね!
「誰とつきあってるかなんて、子の間じゃ重要じゃん。そんなんだからモテないんだよ!」
いつの時代になっても子の言うことは変わらんなあ。
やれIT企業の社長と結婚しただの、やれイケメンと結婚しただの、マウント合戦がSNS上で繰り広げていたのを思い出す。
「今まさにオレを好いてくれているが隣にいるわけだが?」
「ちょ!? え!? ふぁ!?」
こんなにうろたえる由依は初めて見た。
悪いがフォローする余裕はないぞ。
オレも赤くなる顔を冷気魔法でむりやり冷やしてるくらいだからな。
鬼まつりをやりこめるためとはいえ、なんてことを言ってるんだオレは。
「よくそんな恥ずかしいこと言えるよね!?」
そこだけは同意しよう。
「つまり鬼まつりは、男はアクセサリーであり、自分の価値は男でしか表せない無能だと言うわけだな」
「なにその言い方! ちょむかー!! あとまつり! 鬼まつりじゃないから!」
あ、そのフレーズも懐かしい。
「キレるってことは議論終了、負けを認めたってことでいいよな?」
「あ、あんたなんかに負けてない! てっぺんから落ちた子がどうなるか、思い知るといいよ!」
「わざわざ忠告しにきてくれるなんて、良いところもあるんだな」
「く~~~~っ!」
鬼まつりは歯をギリギリ鳴らしながら、おともを連れて立ち去っていった。
ブラック企業時代に相手にしたクソみたいな取引先に比べれば、文字通り子供だぜ。
くぅ……恥ずかしかった。
まだ顔が熱いぞ。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
皆様のおかげで、ジャンル別月間5位にることができました!
ありがとうございます!
続きもお楽しみに!
ブックマーク、高評価での応援をなにとぞ! なにとぞよろしくお願いいたします!
(この下にある★5をぽちっと)
【書籍発売中】砂漠の國の雨降らし姫〜前世で処刑された魔法使いは農家の娘になりました〜【コミカライズ】
アレシアは『眠っている時に雨を降らせる力』を持っている。 両親はそんなアレシアを守るために大変な努力をして娘の力を隠していた。 ある日、アレシアは自分の前世での記憶が甦る。アレシアは昔、水系魔法に秀でた魔法使いアウーラだった。國のために前線で戦い、國王との婚姻も決まっていた。しかし、謀略による冤罪で二十三歳の時に処刑されてしまう。 そんな前世だったからこそ、今世では名譽や地位よりも平凡で穏やかな暮らしを守りたい、誰かの役に立ちたいと願う。 眠ると雨を降らせる女の子アレシアが前世での後悔を踏まえて人に優しく前向きに生きていくお話です。 少女時代から成人までの長期間が描かれます。 ゆったりした展開です。 ◆GAノベル様より2022年5月13日頃発売開。コミカライズも進行中。
8 126兄と妹とVRMMOゲームと
想いを幻想へと導く世界、VRMMORPG『創世のアクリア』。 蜜風望はそのゲームをプレイしている最中、突然、ログアウト出來なくなってしまう。 ギルドマスターであり、友人である西村有から『ログアウト出來るようになるアイテム』を生成すればいいと提案されるが、その素材集めに向かったダンジョンで、望は一人の青年に出會った。 青年は告げる。 彼の妹である椎音愛梨に、望のスキルを使ってほしい、と。 これは、二組の兄妹の想いが、奇跡を呼び寄せる物語ーー。 第4話以降からは、ログアウトできるようになり、現実と仮想世界を行き來することになります。 第9話と第26話と第83話と第100話と第106話と第128話と第141話と第202話と第293話と第300話のイラストを、菅澤捻様に描いて頂けました。 挿絵に使用してもいいという許可を頂けたので掲載しています。 菅澤捻様、ありがとうございます。 ☆がついている話數には、挿絵があります。 この小説は、マグネット様とノベリズム様にも投稿しています。 第二百六十八話からの更新は、一週間に一度の更新になります。
8 166シャドウアクティビティ
高校生の仙道 新 (せんどう あらた)は、普通の人間とは少し違う。そう!彼は特殊な能力を持ったエスパーなのだ。 2068年現在世界各地で特殊な能力を持つものがいる。 特殊な能力を持つものをエスパーといい、能力を持たないものをノーマルと言う。 仙道は、學校からの帰り道怪しい人物により不思議な能力を使われ捕らえられてしまい、死のゲーム(シャドウアクティビティ)に參加しなくてはいけなくなってしまった。 このゲームから抜け出すには人を殺めるしかないという。 捕らえられてしまった、仙道の前には鎖で繋がれて身動きのできない女子高生がいた。 このゲームのディーラーと、名乗る怪しい仮面を被った男はまずこのゲームに參加するには目の前の女子を24時間以內に殺さなければならないと言う。 もしも、出來なければ仙道と女子高生が二人が死んでしまうという。 果たして仙道はどういった行動を取るのだろう エスパーやノーマルたちの死のゲームが始まる
8 111ファルダーミール -明日の世界-
どこにでもいる普通の高校生。 甘奈木 華彌徒[カンナギ カヤト]は、平和な日常を送っていた。 顔も性格も家柄も普通な彼には誰にも……いや……普通の人には言えない秘密があった。 その秘密とは、世に蔓延る亡者、一般的に言えば幽霊や妖怪を倒すことである。 ある時、友人にその事がばれてしまったがその友人はカヤトに変わらずに接した。いや、むしろ、自分からこの世ならざる者と関わろうとした……。 ───────────────────── 【目指せ、お気に入り1000人達成!?】 2018/10/5 あらすじの大幅改変をしました。 【更新は気長にお待ち下さい】 ─────────────────────
8 111覇王の息子 異世界を馳せる
官渡の戦いで曹操、討ち死に!? 袁紹軍に包囲された宮殿。曹操の後継者 曹丕は死を覚悟していた。 しかし、袁紹軍の包囲網を突破し曹丕を救った者がいた。 その者の名前は関羽。 夜通し逃げ走った2人がついた先は 魔法と呼ばれる幻術が存在し、モンスターと呼ばれる魑魅魍魎が存在する世界だった。 そんな世界で曹丕は、覇王として復権を目指して進んでいく。
8 100ゴブリンから頑張る神の箱庭~最弱からの成り上がり~
士道白亜は半引きこもり、エロゲ買った帰り道に交通事故に遭い、目が覚めたら自稱女神とエンカウント、スキルもらって楽勝異世界転生人生かと思いきや何故かゴブリンに!確かに転生先が人とは言わなかったけどどうなる私‼ アルファポリス、Eエブリスタでも同じ物を投稿してます。 ゴブかみとしてシリーズ登録しハクアのイラストや設定書いた物を別で載せてみました。 http://ncode.syosetu.com/n4513dq/ 始めて書いた物でまだまだ勉強中のため、違和感や駄目な部分、誤字、脫字、など教えていただけると嬉しいです。感想はどんなものでも受け付けてます。駄目出しや酷評等も遠慮なく書き込んでいただけると成長に繋がるので嬉しいです。
8 162