《「無能はいらない」と言われたから絶縁してやった 〜最強の四天王に育てられた俺は、冒険者となり無雙する〜【書籍化】》4・Dランクからスタートになった
「これがブリスさんの冒険者ライセンスです!」
最終試験が終わった後。
俺は付まで戻って、シエラさんから冒険者ライセンスをけ取っていた。
「ありがとうございます」
「いえいえ! こちらこそ、ブリスさんのような方がノワールの冒険者になっていただいて、謝謝です!」
シエラさんは興しっぱなしだった。
「さて……冒険者について軽い説明があるのですが、聞きますか? 省略することも可能なんですが」
「説明を聞きたいです」
何度も言うようであるが、俺はから魔王城に半ば閉じ込められていたせいで、外界のことをあまり知らない。
まずは『冒険者とはなにか』について、知る必要があるだろう。
「では始めますね」
コホンとシエラさんは咳払いを一つして始めた。
「冒険者は『F』、『E』、『D』、『C』、『B』、『A』、『S』の七つのランクがあります。さっきのアリエルさんはSランクでしたね。普(・)通(・)はFランクから始まります。
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ランクごとにけられる依頼も変してきます。これは新人冒険者が無謀な依頼をけて、失敗しないようにするためです。
依頼は新人でもけることが出來ます。ですが失敗したら違約金が発生しますから、慎重に選んでくださいね。
以上! ぱぱっと素早い説明でお馴染み、シエラちゃんのご提供でお送りましました!」
パチパチ。
拍手したら、シエラさんは「いや〜、それほどでも〜」と照れていた。
「さっきの説明を聞いた上で、一つ気になることがあるのですが」
「なんでしょうか?」
「なんか俺のライセンス。D(・)ランクってなってるんですが……」
普(・)通(・)はFランクからスタートだったはずだ。
印刷ミスだろうか?
しかしそうではなかったみたいで、
「ブリスさんは普(・)通(・)じゃないですからね。特例です! ギルド長に許可を貰いました。Dランクからのスタートは、あのアリエルさんと一緒ですから、みんなにいーっぱい自慢しちゃってください」
と説明してくれた。
なんかさっきの試験が、シエラさんの想定以上の結果だったらしく、このように取り計らってもらえたようだ。
「そういえばアリエルさんは?」
試験が終わってから、アリエルさんは名殘惜しそうにしながらも、すぐに試練場を出て行った。
「アリエルさんは依頼をこなしに行きました。あの人ほどになると、抱えている依頼が多いんです。そんな忙しい人に試験をしてもらえるなんて、ブリスさん、とてもラッキーでしたね」
「そうだったんですね」
これから先、なかなか會えることがなそうだな。
まあ……アリエルさんも気になるが、今は早いところ冒険者として依頼をこなしたい。
そうしなければ、すぐにでも金が盡きてしまうからな。
「あのー……今日からでも依頼をけることが出來るんですか?」
「今日からですか? もちろんです! ブリスさん、やる気十分ですね」
「まあ金がないので……」
登録料としてなけなしの3萬イェンを払ったからな。殘り2萬イェンでは心許ない。
「えーっと……Dランクの冒険者がけられる依頼は……今これだけ殘っています。一応ブリスさんがけられる依頼を、全てまとめてみました」
シエラさんが束になった依頼票を渡してきた。
ふむ……どれも簡単そうな依頼ばかりだな。
やはりDランクのような駆け出しには、大事な依頼を任せられないといったところだろう。
「お、これは……」
中にはゴブリンキングの討伐だなんて依頼もあった。
ゴブリンキングといったら、古代種の一種で一度(ひとたび)こんぼうを振り下ろせば、街一つくらいには楽に吹っ飛ばせる強力な魔だ。
そんな魔が街の近くにいるなんて……。
平和な街に見えたが、周辺はなかなか騒みたいだ。
とはいえ一だけなら俺でもなんとか倒せる。四天王のカミラ姉は五同時でも楽に倒していたので、この程度で決して威張れないが。
ん?
「あれ。このゴブリンキング討伐の依頼、もう誰かがけてしまってるみたいですね」
「あっ、本當ですね……誰か他の方が処理したものが、紛れ込んでいたみたいですね。しかもこれって違(・)う(・)ランクの依頼でした。ブリスさんはけられません。すみませんでした」
すっとシエラさんは依頼票を抜き取った。
「他の人が実行中のクエストって、けることは出來ないんですよね?」
「出來ないことはないんですが、他の冒険者と無駄な衝突を生むことがあります。それに……ゴブリンキングだなんて、いくらブリスさんでも倒せないと思います。決してオススメは出來ませんね」
「はあ」
まあ一だけならなんとか倒せるとはいえ、俺みたいな新人冒険者が魔討伐の依頼をけるのは危険が多いだろう。
なにか不測の事態が起こらないとは限らないしな。
無理に焦る必要はない。
俺は冒険者になったばかりだし、まずは簡単な依頼をけるとするか。
「ではこれを……」
俺は『薬草摘み』の依頼を抜き取り、シエラさんに渡した。
「え……本當にそれで良いんですか?」
「どういう意味です?」
「いえ、ブリスさんには簡単すぎる依頼だと思いますが……」
「そんなことありませんよ。慢心はいけません」
「さすがブリスさんですね。どれだけ腕っ節に自信があっても、それでを滅ぼす冒険者を私は何人も見てきました。ブリスさんの崇高なお考え、理解しました。薬草摘みの依頼、頑張ってください」
褒めすぎだよなあ……この子。
悪い気はしないからいいが、今までとの落差で頭がぐわんぐわんする。
「あっ、薬草がある森の奧には行かないようにしてくださいね。魔がうじゃうじゃいますから」
「分かりました。り口付近で安全に依頼をこなしておきますよ」
さて。
無事に薬草摘みの依頼もけたし、早速出かけるとしよう。
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