《「無能はいらない」と言われたから絶縁してやった 〜最強の四天王に育てられた俺は、冒険者となり無雙する〜【書籍化】》8・の子を呼び捨てにするのは抵抗がある
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「でも……どうしてアリエルさんが……」
「アリエル」
「え?」
突然アリエルさんは俺の口元に人差し指をつけ、そう名前を言った。
「さん付けしなくてもいいですわよ。そもそも冒険者の中には『舐められてはいけない』と、敬語を使わない人もいるんです。もっとざっくばらんな話し方で大丈夫ですわ」
「そういうアリエルさんは丁寧な言葉遣いじゃないですか」
「わたくしのこれは……昔からの癖です。今から変える方が面倒なので……」
うむ……まあアリエルさんの言い分にも一理ある。
それにしてもアリエルさんは何者なのだろうか?
気品に満ちた振る舞いといい、どこか貴族の生まれっぽい。
だが、それをいちいち言うのもはばかれる。仲良くもないのに、あまり人の事に詮索するのも良くないだろう。
俺はコホンと一つ咳払いをして、
「アリエル……そう呼ばせてもらうよ」
「ありがとうございます」
アリエルさ……じゃなくてアリエルはにこっと笑みを浮かべた。
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「じゃあ改めて……アリエルはどうしてここに?」
「ゴブリンキング討伐の依頼をけましたのですわ。一だけだと聞いていましたが……まさかこれだけたくさんいるとは」
ゴブリンキングか……そういえば、ギルドでシエラさんが『他の人がけてしまった』と言っていた。あれはアリエルのことだったということか。
ん……ゴブリンキ(・)ン(・)グ(・)?
「アリエル、なにを言ってるんだ。さっきのはただのゴ(・)ブ(・)リ(・)ン(・)だっただろう?」
「あなたがなにと勘違いしているか分かりませんが、正真正銘、ゴブリンキ(・)ン(・)グ(・)です。あんなゴブリンはいません」
おかしいな……いくら俺でもゴブリンとゴブリンキングを間違えたりしないんだが。
もうし質問してみるか。
「ゴブリンキングってのは、もっと大きいはずだろう? 大きさは三階建ての建にも匹敵し、一度(ひとたび)こんぼうを振るえば、街一つは壊滅すると言われる……」
「いくらゴブリンキングが強くても、ブリスの言うほどではありませんわ。古代種の巨神兵が確かそういう特徴がある、と文獻で読んだことありますが……まさかそれと勘違いしていませんですわよね?」
「…………」
古代種と言っているし、多分それっぽい。
腕を組み、ひとしきり考える。
もしかして俺って強い?
俺にとっては弱い魔であるゴブリンに対して、Sランク冒険者であるアリエルは苦戦していた。
ギルドのシエラさんの反応を見る限り、ランクを偽造しているというわけでもないだろう。
あのバカ強い四天王に育てられていくうちに、いつの間にか俺は強くなっていたと。
いや……まさかな。結論を出すのは早すぎる。
このことは保留だな。
「それにしても、どうしてゴブリンキングがこんなに大量に……? ノワールの森は比較的弱い魔しかいなかったはずなのですが……」
「それも気になるが、一度ギルドにゴブリンキングのことを報告するのが先決だと思う」
ゴブリン種は魔の中でもずる賢い生きだ。
油斷し深追いして、冒険者パーティーが全滅させられたこともある……と四天王のカミラ姉は常々言っていた。
さらに。
『お前は弱いから、決して調子に乗るな。ゴブリンとはいえ、舐めてかかったら死ぬぞ。だからお前は魔王城に引きこもっておく方がいいだろう』
とも言っていた。
カミラ姉のことは大嫌いだが、このことは一理ある。
ろくに準備もせずに「俺達だけで調べてやるぜ!」と突っ切るのは、勇気ではなくただの無謀だ。
「ですわね。ここで考えていても仕方ないですし」
どうやらアリエルも慎重な考えが出來ているようだった。
そこはさすがSランク冒険者といったところか。
「じゃあすぐに帰るか。俺も薬草を摘み終わったところだし」
「や、薬草!? まさかブリスほどの力を持った人が、薬草摘みなんてしていたんですか?」
「ああ。俺はまだ新人冒険者だしな。いきなり難しい依頼に挑戦するのも、危険だ」
「……謙虛なお方なのですわね。そして強い力を持ってなお、それに溺れていない。ブリスは素晴らしい方ですわ」
うっとりした瞳になるアリエル。
いや……別に謙虛なわけではない。強い力を持っていると思ったことがないので、それに溺れる余裕もないんだが。
「ゴブリンキングの死はどうしよう?」
「出來ればギルドに全て持ち帰りたいところですね。ゴブリンキングがいたことの証明にもなりますし、高く換金出來るはずですので。ただ……」
「ただ?」
アリエルは悔しそうな表を作る。
「これだけのゴブリンキングを持ち帰ることは不可能ですわ。解してもかなりの量になるでしょうし……ギルドに戻って、誰か応援を呼びましょうか?」
「なんだ、そんなことを心配してたのか」
「?」
「別に応援を呼ぶ必要はないと思うぞ」
俺はゴブリンキングの死に手をかざし。
そして収納魔法を発。
ゴブリンキングはまとめて白いとなり、目の前から消滅した。
「ゴ、ゴブリンキングが消えた!?」
「消えたわけじゃない。収納魔法で収納しただけだ」
「へ……?」
「どうしたんだ? 別に珍しいものでもないだろう?」
あっ、そうか。
アリエルは剣士だから、あまり魔法に詳しくないのか。
となるとバカにしたような口調になって申し訳ないな……すぐに謝らないと。
だが、俺が口を開くよりも早く、
「しゅ、収納魔法!? グノワース様だけが使えたとされる、あの収納魔法ですか!?」
とアリエルは驚きの聲を上げた。
グノワース……確か魔力測定で水晶にヒビをれた大魔導士だっけな?
「もしかして、これってすごい魔法なのか?」
「すごいもなにも、そんな魔法が使えたら冒険者達の常識ががらりと変わります! 荷を運ぶためだけに、ポーターを雇っているパーティーも多いと言いますのに……それがあれば、ポーターも必要ないじゃありませんか!」
わざわざ荷を運ぶためだけに、人を一人雇うというのか?
俺にしたら非効率なことだとじた。荷は全員が収納魔法でおさめて、移すればいいんじゃないかと。
「……そ、そっか」
しかしこれ以上、余計なことを口を挾まないでおこう。
「と、取りあえず、間違いなくゴブリンキングは収納した。ギルドに持ち帰ろう」
「は、はい!」
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